2010年06月11日時間との勝負ですな。

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 いまのとこ、ダウが200ドル超え、ユーロに対しては少し円安。週末は大荒れかと思いましたけど、あちこちのアナウンス効果なのか、はたまた売りの買い戻しなのか、ま、いずれにしても近寄らんとこ。

 さて、菅内閣がスタートしましたけど、いちばんの敵も味方も「時間」ですな。

 3つあります。

 1つは普天間飛行場移設問題。原則はアメリカとの再協議・徹底協議をすべき・・・でしたね。政権が変わったんですからね。しかも、このイシューに関しては元もと反対してる党が政権についたんですから。「ご破算で願いましては」となるのはアメリカも覚悟の上だったはずですよ。

 でも、時間がアメリカに味方しました。優柔不断で腰砕けの鳩山さんが踏ん張らなかった。「この問題、重要なんで国民投票します!」とじっくり取り組むと宣言すれば良かったの。相手さんはあるけど、日本独立国家なんだから。「5月末」なんて時間を区切っちゃった。政治センスないですな。

 オバマとのチキンレースだったにもかかわらず、アメリカべったりのメディアに揺さぶられて支持率急落。時間が経てば経つほど落ちる。で、さっさとバンザイしちゃった。

 時間が敵になりましたな。

 2つめ。郵政民営化法案成立をめぐる駆け引き。
 もちろん亀井大臣との折衝のこと。「2週間では成立できない(延長必至)から、次期国会で成立を期したい」というわけ、菅さんは。
 でも政界に「今度」はありません。だから亀井さんは粘りに粘る。「今国会で成立しなければ社民党と同じく政権を離脱します」というでしょうね(ただいまニュースが入りました。「辞任」とのこと。そうでしょうなあ)。

 これもチキンレース。亀井さんは折れない。折れません。菅さんが妥協する? 妥協できないでしょうな。この支持率、低くなることはあっても高くはならんからね。

 亀井さんのクビと引き替えに、支持率の高い中に選挙突入。亀井さんとしては「次期国会で200%成立させることを約束」させたんでしょう。特定郵便局長会の皆さんには「辞任」でけじめをつけた。
 でも、民主党との協力関係は維持するわけでしょ。名を捨てて実を取ったわけですな。

 支持率V字回復は小鳩コンビの置き土産なんだからさ。無にしちゃあかんのよ。
 
 3つめ。もちろん参院選。すべては「支持率」次第。
 参院改選組は支持率が高い中に選挙したくてうずうず。2週間も待ったらなにが起こるかわかんない。
 でも、2週間待ってもええんちゃう? 菅さんはアメリカさんの言うことよく聞きますから。小鳩さんのようにメディアに虐められたりはしない。

 しょせんグライダー。高く飛んでる中にやること(選挙)やっといたほうがいい。
 参院選、これで民主党勝ちますよ。勝因はアメリカを安心させたこと。もうこれで日本の総理、幹事長に、箸の上げ下ろしまでうるさくチェックすることもなくなります。日本の「独立」は遠のいたけど、これで第3極のプチ政党はみな木っ端微塵。自民党からの離党もストップ。舛添さんの動き、要注目。

 さて今回、「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は、『世界はカーブ化している』(デビッド・スミック著・徳間書店)です。これはいい本ですなあ。増田悦佐先生から薦められた「1行」がありましてね・・・続きはこちらからどうぞ。