2010年08月27日「小沢VS菅」の意味すること

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 いよいよ、9月の代表選に小沢一郎さんが出馬することになりましたね。
 元もと、出馬回避の条件は仙石官房長官の更迭。菅さんがそれを呑まないから出馬、ということになるわけですな。

 フジテレビの女子アナ&吉本芸人は「年齢的にこれが最後のチャンスですね!」などと盛んに言ってましたけど、ご存じのように、そんなケチな理由で出馬するわけではありません。なにしろ自民党時代には総理総裁になるチャンスは何回かありましたからね。
 
 また、首相になれば、検察審査会から「起訴相当」という偏向判断がまたしても出たところで蹴飛ばせる、という理由からでもありません。

 この代表選が意味することは、小沢VS菅=豪腕VS策士=官僚支配派VS官僚隷属派=脱・米国派VS従・米国派=多極世界派VS米国一極派・・・という覇権争いなわけですよ。

 いままで脱・米国派のドンとして、鳩山前総理を使って間接的に指導してきた人物が、ここに来て、いよいよ自ら直接差配する覚悟を決めたわけです。

 いま、日本のメディアは円高・日経平均株価9000円割れで右往左往してますけど、アメリカは二番底突入必至。インチキしてでも(いつもインチキだけど)流動性が欲しい。
「米国債を100兆円買え! 買うならオザワでもいい。けどアイツは買わないな。財務省&菅の従米コンビでなんとかしろ!」
 円高はアメリカからの催促の声です。

 日和見の菅さんが勝てるはずない。またこんな策士に勝たせちゃいけない。
 そもそも、小鳩コンビが政権を降りたとき、民主党の支持率はV字回復しました。それを「消費税発言」でおじゃんにしたのは菅さんですよ。54議席死守どころか44議席しか取れなかった。参院選で菅内閣は不信任を突きつけられたわけです。

 にもかかわらず、1年坊主との会合で「3年間解散はしない」「3年後は衆参ダブル選挙だ」「挙党一致(=私に協力しろ!)で頑張って欲しい」だと。

 この人、勘違いも甚だしい。総理ってのは副総理のちょっと上の人だと思ってるらしい。

 たしかに解散権は総理大臣の専権事項です。しかしそれは菅総理の保身の道具にしちゃいけませんよ。いままでバカな総理大臣が何人もいましたけど、解散権をこんなに軽く扱った人物はいませんでした。
 本人にはその認識すらありません。ここが市民運動上がりの限界なんです。目先どう動けば人気が出るかしか考えない。3年後、5年後、10年後、日本をどういう国にするか、グランドデザインなどなにもありません。

 しかしメディアはありとあらゆるイチャモンをつけても小沢さんを阻止しようとします。もちろん米国の意向に沿う形でね。けどね、いまの日本では、POST小沢はやっぱり小沢さんなんですよ。

 いま、世界は恐慌の踊り場にいます。もし日本に運があるならば本当の指導者が選ばれることでしょう。

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