2010年09月21日今日から第10期原理原則研究会です!

カテゴリー中島孝志の原理原則研究会」

 さぁ今日から、第10期原理原則研究会がスタートします。1年間の会員制勉強会ですから、どうぞ、この1年間よろしくお願いいたします。

 今年も新入会員がたくさん、それ以上に牢名主=留年生がごっそり。ま、いじめもありませんし、壺も売りつけませんし、どちらかというと、シャンソン代とか酒代とか、私が自腹を切るケースが少なくないと思います。
 ま、ビジネスでやってるわけではありませんので、お互いに愉しく勉強できれば・・・と願っております。

 というわけで、よろしくです。

 さて今回、「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は、『残夢整理』(多田富雄著・新潮社)です。

 透き通った文章は、なるほど、こういう透明な境地にならなければ書けないものなのか、と痛感する。
 著者は免疫系応答を調整する「抑制T免疫」を発見した泰斗。そういえば、『免疫の意味論』や『生命の意味論』を読んだことがある。20歳頃から江藤淳さんたちと同人雑誌を発行し、文学、俳句に傾倒していたとは知らなかった。
 
 ま、だからこそ、脳梗塞を患い、声を失い、右半身不随となり、とうとう癌の転移で唯一動いていた左手が病的鎖骨骨折する日まで、ペンを握りしめる執念を持ち得たのかもしれない。

 本書はサブタイトルに「昭和の青春」とある通り、著者の若き頃の思い出話である。たいてい、それは老いの繰り言になりがちだが、新鮮で、斬新で、なおかつ心を揺さぶられるメッセージとなっているのは、ひとえにピュアな精神のなせるワザではないか、と思う。

 「残夢はひっくり返すと無残である。これから何年、残夢をひっくり返しながら生きなければならないのだろう。」 

 そんな著者もこの4月に逝った。本書が鎮魂の書となった。6つの「残夢」が整理されているけれども、ここでは2つを取り上げておきたい。

 町医者として生きようと決めていた著者が、一転、免疫学を志すようになったきっかけがおもしろい。そして、それは1人でも多くの人が知っておくべき「深い教え」がエピソードの中にたっぷりとあった。学問はもちろん、経営に、仕事に、投資に・・・ありとあらゆる問題を解く「鍵」だとわたしは確信した。

 医学部専門課程の4年の夏休み・・・
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