2011年08月08日格付け機関は正義の味方ではありません。

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 実は、すでにちがうブログをアップしてたんですが(読んだ人もいるかもしれないけど)、テレビでバカなキャスター、コメンテーターがトンチンカンなことばかり言ってるんで、ひと言。

「格付け機関S&Pが米国債を格下げした」つうんで、米国債、日本国債、ユーロの玉石石石混淆の国債が暴落して大変だ。緊急会議だ。格付け機関て凄いのね。。。という話題で持ちきりです。

 あのね、格付け機関なんてのはすっかり焼け落ちた後に、押っ取り刀で駆けつけてホースを伸ばし、さも消してます、というフリしてる連中なんです。

 企業も国も債券を販売しなくちゃならんから、一応、査定してねということになってますけど、査定料金は格付けする相手から頂戴するわけでね、お手盛りになるのが当たり前じゃないですか。

 ま、債券出したい側からすれば、格付け機関でアリバイをつくっておくわけ。なんだか、この機関て、役所が御用学者と御用マスコミをずらっと並べる審議会みたいやなあ。

 アイルランドにしてもアイスランドにしても、破綻直前まで「AAA」でしたからね。いったいなに見て格付けしてたのか。

 それでいて、ネットで200兆円も資産のある日本を、人民から吸い上げていろんなとこに投資して、たぶん8割は焦げ付いてる中国と同列に格付けるわ、こんなもん信じちゃいかんのよ。

 考えてみてちょ。いまごろ、米国債の格付けをワンランク下げる? ちと遅いんじゃねえの。なんでいま? どしていま? これは裏がありますよ、裏が。

 原理原則研究会、松下幸之助経営研究会、そして「聴く!通勤快読」のメンバーにだけはそっと教えましょう。お楽しみに。

 このS&Pつう格付け機関はマグロウヒル社という雑誌社の子会社。参加にダウ・ジョーンズ社も抱え、たしかロックフェラー系だったはず。

 今回、ニューヨークダウが暴落したのは、債務上限引き上げ問題で上下院、与野党と協議して、結局、これから大幅な財政削減に追い込まれたからでしょ。

 別に焼け跡の消防車のせいではありません。格付け機関などなんの力もありませんから。

 あ、これからオバマはケチンボになるんだってね。そうすりゃ、消費は落ち込みますわな。消費が落ち込めば景気など良くなるわけがありません。

 ここがアメリカの痛いとこでね。がんがん借金しても、公務員の皆様方がすべて給料とか採用とかで吸収しちゃって、民には行き渡らんとですよ。つまり、中国共産党みたいなことをオバマはしてるわけ。
 
 アメリカとしては日本の個人金融資産。中でもゆうちょの資金が欲しいでしょうなあ。あれ全部奪ったら一息つくもんなあ。デリパティブの不良債権600兆ドルの1%(6兆ドル=480兆円)をカバーできるもんなあ。


 さて「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は『「イギリス社会」入門』(コリン・ジョイス著・NHK出版)です。詳細はこちらからどうぞ。