2011年09月26日イスラエルにとってアメリカの拒否権発動は高くつく!

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 さて明日火曜日は第2期松下幸之助経営研究会の初回講義です。
 メンバーはお忘れなく。

 さて、国連総会で、パレスチナのマハムード・アッバス議長が正式な加盟国に申請しましたな。
 一貫して、パレスチナとイスラエルの和平を調停してきたアメリカとしては、「あんさんら、もう信用できまへん」「調停なんて、そんな力もうおまへんやろ」「ここらへんで国連さんに任せたいとおもうてます」。。。と三行半をつきつけられてしまいました。

 思い返せば、1年前、「来年の今頃はパレスチナは国連に加盟しています!」と大見得を切ったおバカな大統領がおりました。ノーベル平和賞までもらっちゃってさ。

 ところが、1年経ったらとうなったか?

「でけまへんでした。国連への加盟申請はやめときなはれ」「悪いことはいわん」「もう1年、時間をくれまへんか」となりそうですなあ。

「もし申請するなら、どないなってもしりませんえ」
「うちとこには拒否権ゆうもんがありまんのや」

、詐欺ちゃうの。こうゆうの。オバマさんは世界中から笑われてますな。アメリカの政治力の凋落、イスラエルへの無力さが透けて見えますな。

 さて、もしアメリカが拒否権を発動したらどうなるか? う〜ん、いろんな影響が出そう。

1拒否権が発動されたら、パレスチナは国連に加盟できません。

2イスラエルは喜ぶか? さあどうだか。アラブ世界を完全に敵に回すことを意味しますからね。しかもエジプトとトルコはすでに親イスラエル国家ではありません。イスラエルはますます孤立します。ということはアメリカも孤立するというわけです。

3パレスチナのボトムラインはなにか? あまりにも強大なイスラ
エル軍の攻撃を国連に非難して止めさせること。イスラエルの人権侵害を国際司法裁判所に訴えること。だから加盟を申請したわけですね。

 パレスチナにしてみれば、アメリカの調停をあてにして騙され続けてきたわけで、仏の顔も20回。堪忍袋の緒が切れた、というわけですな。

 水源だって土地だっていいとこはすべてイスラエルにとられちゃった。この線引きをしたのはもちろん英国です。ずっと争いの種をまき散らしておくことが大好きな英国の仕業ですわな。

 イスラエルはアメリカの力をあてにしながら周囲のアラブ世界を敵に回し続けるか、それとも和平協調の道を歩もうとするか。。。

 オバマなんてユダヤ人の票さえ入ればどっちにでも転ぶわけでね。アメリカに拒否権発動させるかどうか。。。すべてはイスラエル次第です。


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