2011年10月20日ギリシャ暴動に思うんだけど。。。
カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」
「盗人に負い銭」という言葉があるが、これをギリシャにあてはめたら失礼に当たるでしょうかね。
どうもそうとは思えないほど、状況はひどいと思うよ。
EUと国際通貨基金(IMF)はギリシャに対して、2010年春に1100億ユーロ(11.4兆円)もの第1次金融支援を決定。さらに資金繰りを支えるために、この11月にも80億ユーロ(8300億円)を融資することになってる(10月11日決定)。
実はこれで第6弾目の融資なの。
元々、この緊急融資にしても、どれだけギリシャ政府が本気で財政再建に努力するかによって融資するかしないか判断する、というものだったのね。けど結局、その真贋を見極めることなく、なし崩し的に投入しちゃった、というのが現実。
しかも緊急融資はこれで終わったわけではなくて、11月になれば、また新たに第7弾融資をしなければギリシャはデフォルト必至なの。
本気で財政再建を軌道に乗せない限り、第8弾、第9弾とほぼ永遠に金をむしりとられるのだから、支援国はたまらんわなあ。
で、穴の空いたザルともいうべきギリシャの財政は再建できるのか?
ギリシャ政府は追加融資に応じてもらうために、3万人の公務員削減や年金支給の減額、所得税と不動産の増税などを盛り込んだ対策案を提出。けどさ、この実効可能性を信じる人間はギリシャ人にもいないと思うよ。
ギリシャなんてもともと生活水準が上げ底で、身分不相応の暮らしをしてきた典型的な「キリギリス」でしょ。貯金とか節約という言葉とは無縁で、自分たちの稼ぎよりもずっといい暮らしをしてきたわけだから、外貨準備も貯まるはずがないし、外貨準備そのものが万年経常赤字だから話にならない。
いつか借金でクビが回らなくなるに決まってるわけ。
ユーロは米ドルのように際限なく刷り続けてもそのまま通貨として使える基軸通貨ではないしね。通貨価値の毀損=インフレで合法的に踏み倒せる特権階級でもないしな。
さあ今日からキリギリスからアリに変身しろ、20〜30パーセントは暮らしぶりを落とせ、と強制されるんだから反発するのも当然だよ。
けど、実際に負担するギリシャ国民はどうしてるか? アテネではいきなり48時間ストの連発。警察と衝突し、火炎瓶と石投げでちょっとした内乱状態。交通機関はストップ、観光名所は閉鎖。
唯一の収入源ともいうべき観光事業を放棄するのだからなにを考えていることやら。
ストとデモを呼びかけてるのは公務員や労働組合でね。病院でも手術拒否というストに出る始末。そもそも自分たちがどうして財政を破綻してきたか、まったく認識していなければ反省もしてなご様子。
それでいてパパンドレワ政権を倒して新政権を樹立せよ、と訴えてるんだけど、政権が交代すればすべての借金がチャラになるわけないっしょ。
たかってきた国とか国民というのは落ちるとこまで落ちないと気づかないのかも。「金がなければ借りればいい。足りなればもっと借りればいい。返せなくなったら踏み倒せばいい」というお国柄だけに「借金は働いてきちんと返すものだ」という教育から始めなければならないのだから、道は遠く、また険しいといわざるをえませんな。
昔、アテネの大学に友人が教授やってるんで1か月ほど暮らしたことあんだけど。
暮らすならギリシャだな、エーゲ海だなと思ってたんだけどさ。これで1つ消えたわな。
さて「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は『「中国版」サブプライム・ローンの恐怖』(石平著・幻冬舎)です。詳細はこちらからどうぞ。
どうもそうとは思えないほど、状況はひどいと思うよ。
EUと国際通貨基金(IMF)はギリシャに対して、2010年春に1100億ユーロ(11.4兆円)もの第1次金融支援を決定。さらに資金繰りを支えるために、この11月にも80億ユーロ(8300億円)を融資することになってる(10月11日決定)。
実はこれで第6弾目の融資なの。
元々、この緊急融資にしても、どれだけギリシャ政府が本気で財政再建に努力するかによって融資するかしないか判断する、というものだったのね。けど結局、その真贋を見極めることなく、なし崩し的に投入しちゃった、というのが現実。
しかも緊急融資はこれで終わったわけではなくて、11月になれば、また新たに第7弾融資をしなければギリシャはデフォルト必至なの。
本気で財政再建を軌道に乗せない限り、第8弾、第9弾とほぼ永遠に金をむしりとられるのだから、支援国はたまらんわなあ。
で、穴の空いたザルともいうべきギリシャの財政は再建できるのか?
ギリシャ政府は追加融資に応じてもらうために、3万人の公務員削減や年金支給の減額、所得税と不動産の増税などを盛り込んだ対策案を提出。けどさ、この実効可能性を信じる人間はギリシャ人にもいないと思うよ。
ギリシャなんてもともと生活水準が上げ底で、身分不相応の暮らしをしてきた典型的な「キリギリス」でしょ。貯金とか節約という言葉とは無縁で、自分たちの稼ぎよりもずっといい暮らしをしてきたわけだから、外貨準備も貯まるはずがないし、外貨準備そのものが万年経常赤字だから話にならない。
いつか借金でクビが回らなくなるに決まってるわけ。
ユーロは米ドルのように際限なく刷り続けてもそのまま通貨として使える基軸通貨ではないしね。通貨価値の毀損=インフレで合法的に踏み倒せる特権階級でもないしな。
さあ今日からキリギリスからアリに変身しろ、20〜30パーセントは暮らしぶりを落とせ、と強制されるんだから反発するのも当然だよ。
けど、実際に負担するギリシャ国民はどうしてるか? アテネではいきなり48時間ストの連発。警察と衝突し、火炎瓶と石投げでちょっとした内乱状態。交通機関はストップ、観光名所は閉鎖。
唯一の収入源ともいうべき観光事業を放棄するのだからなにを考えていることやら。
ストとデモを呼びかけてるのは公務員や労働組合でね。病院でも手術拒否というストに出る始末。そもそも自分たちがどうして財政を破綻してきたか、まったく認識していなければ反省もしてなご様子。
それでいてパパンドレワ政権を倒して新政権を樹立せよ、と訴えてるんだけど、政権が交代すればすべての借金がチャラになるわけないっしょ。
たかってきた国とか国民というのは落ちるとこまで落ちないと気づかないのかも。「金がなければ借りればいい。足りなればもっと借りればいい。返せなくなったら踏み倒せばいい」というお国柄だけに「借金は働いてきちんと返すものだ」という教育から始めなければならないのだから、道は遠く、また険しいといわざるをえませんな。
昔、アテネの大学に友人が教授やってるんで1か月ほど暮らしたことあんだけど。
暮らすならギリシャだな、エーゲ海だなと思ってたんだけどさ。これで1つ消えたわな。
さて「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は『「中国版」サブプライム・ローンの恐怖』(石平著・幻冬舎)です。詳細はこちらからどうぞ。