2011年11月18日「凛としてひとり」 淡路恵子著 実業之日本社 1785円

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」

 なんとか15分以内に収めたいと思いますけど、ま、無理でしょうな。

 黒澤明監督の名作「野良犬」で映画デビュー。夫だった萬屋錦之介さん経営のプロダクションの倒産。家の差し押さえ。闘病生活を支えた末の離婚。さらに息子2人の逆縁。。。並の人なら生きる気力をなくしてしまうでしょうな。

「それでも私はいつも開き直って生きてきました。つらいとき、どんなに死にたいと願っても、まだ生きて、しなくてはならないことがあるから、生かされてるんだ、と思って」
「誰かのために、と思った瞬間から、人は頑張れる。弱い自分から強い自分に変われる。どんなに美味しいものがあっても、1人だったら苦労して手に入れようとは思わない」

 東日本大震災で家族を亡くして1人ぽっちになった方が、「助かったのが、いいのか悪いのか。。。」
 その気持ちは本当によくわかる、と淡路さんといいます。

「この人のために、という人が1人でもいたら、その方もそうは思わなかったでしょう。1人ぽっち・・・・それはものすごく寂しいことです。生かされているのは、まだ、しなければならないことがあるということだから。そう思って、1人になっても凛と生きていくしかないんです」

 強いなあ、この人は。なんの宗教にも帰依していないけど、自分の中に神様仏様がいるんでしょうな。

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