2011年12月28日年内最後の通勤快読です 全文公開! 「この国は俺が守る 田中角栄アメリカに屈せず」 仲俊二郎著 栄光出版社 1575円
2011年最後のブログ。そして「中島孝志の 聴く!通勤快読」の年内最終版です。というわけで、今回は会員でない方にも特別サービスで全文公開しちゃいましょう。
もち、会員の方はいつものように、PC、iPod、あるいはケータイにダウンロードして音声でもお楽しみくださいませ。23分間のおしゃべりです。ご安心ください。面白いですから。
この著者の本をご紹介するのは2冊目ですね。前回は「我れ百倍働けど悔いなし」という傑作でした。日商岩井の海部八郎さんについて書かれた本でした。三菱も三井もとても適わなかった伝説の商社マンでしたね。残念ながら、この人もアメリカから刺されましたね。立派な日本人の1人でした。
で、今回は角栄さんです。
「ユダヤ人にやられた。ユダヤ人には気をつけろ!」
これ、角栄さんが小菅拘置所から仮釈放されたときの第一声です。小沢さんはどう聞いたでしょうね。
いままでの対米従属総理とちがって、「日本の国益」を最優先した角栄さんが手がけたことは、ことごとく「アメリカの国益」と反することでした。
角栄さんに先を越されて面目を失って嫉妬に狂ったのがロックフェラーの大番頭ヘンリー・キッシンジャー。ドイツ系ユダヤ人ですね。角栄さんは、このユダヤ人にロッキード事件を仕掛けられたのはご存じの通り。
で、いま、菅&ドジョウ内閣にTPPを押しつけてるのがこのキッシンジャー。とことん日本を貶めないと気が済まないんでしょうな・・・
(続きは会員のみ視聴できますが、今回は特別公開)
角栄さんに対する怨念。陰湿で執念深いところは三木武夫と同じようですな。この2人があうんの呼吸で角栄さんを「刑事被告人」に仕立て上げたわけ。
ことの起こりは、昭和46年(1971年)7月15日。
ニクソン大統領補佐官ヘンリー・キッシンジャーが日本の頭越しに極秘で訪中したこと。これは同盟国として許されないことですよ。けど、キッシンジャーは平気。
「日本は敗戦国。植民地」と思ってたからでしょう。当時の佐藤栄作内閣は動揺します。日本には一切の事前通知がなかったからですね。
もし中国とアメリカが国交回復したらどうなるか。。。日本の存在価値は一挙に失われます。ここはアメリカに先駆けて日本が早期に中国と国交回復しないといけない。
で、角栄さんは総理就任わずか3か月で日中国交回復を成し遂げてしまうわけ。
けど、どうしてそこまで性急に国交を回復しようとしたか?
「総理大臣というのはな、就任したときがいちばん力があるんだ。世論の後押しがある。ここで一気呵成に成し遂げなければ、もうできるチャンスは永久に逃げてしまうんだ」
この胆識が角栄以降の政治家には足らないのよ。小渕さん&小泉さんを除いて、あとはモタモタしてました。
「毛沢東と周恩来。この2人が元気なうちに決めなければな。アメリカが先にやってしまったらどうなる? 日本はもう用済みだよ」
政治家はセンスで決まります。橋下さんにはセンスがある。だから買ってるわけ。
本書には書かれてないけど、周恩来はアメリカよりも日本と先に国交回復しようとしてたと思う。
で、こんな条件を温めていた。「中国が唯一の合法政府であることの確認」「日台条約の破棄」「今、存在する日米安保条約は不問にし、交渉とは切り離すこと」「中国は日本に対する賠償請求権を放棄すること」等の内容。
田中角栄さんは何度も読み返す。安保条約黙認・賠償請求権放棄。これは想像以上の中国側の譲歩ですよ。
ところがアメリカの国益をいつも日本の国益よりも優先する外務省が噛みつくわけ。
「国交正常化の前提にしている日中復興三原則は認めるわけにはいきません」
「牛場は日本の大使なら日本の国益のために行動して当たり前だろ。それをアメリカの尻馬に乗りやがって」
キッシンジャーも油断してました。まさか日本が先に国交回復できるとは思ってなかった。中国との交渉が難しいことを嫌というほど知ってましたからね。
繰り返しますけど、周恩来は日本を先にしようと考えていたと思う。アメリカはコロコロ変わるからね。信用してなかったと思う。
もち、あのユダヤ人はカンカンですよ。「信頼できないすべての者の中で、ジャップが抜きんでている!」。ジャップなんて教養ある人間は使わない言葉ですからね。
「周恩来との喧嘩はもう済みましたか。喧嘩をしないとダメですよ。喧嘩をしてこそ仲良くなれるんです」と毛沢東。これで決まりだ、と角栄さんは確信します。
次に角栄さんが掲げたのは「エネルギー確保」。当時、1次エネルギーに占める石油比率は世界各国の40数%に対して日本は70%。しかも欧米メジャーオイル経由でしか入ってこなかった。つまり、アメリカに首根っこを押さえられていたわけ。
まずインドネシア原油をメジャーをすっ飛ばして直接買い付けようとしたわけ。ユダヤ人が怒るわけですよ。しかもロックフェラーの大番頭なんだから。
米カルテックス経由の日本石油ルート。量は少ないけど、岸信介が作ったファー・イースト・オイル・トレーディング。これらに加えて新ルートを1つ増やそうとしたわけ。キッシンジャーは白い顔を鬼のように真っ赤にして日本の駐米大使を何度も呼び出します。
けど邪魔もむなしく、昭和47年(1972年)7月4日、「ジャパン・インドネシア・オイル(JIO)」が正式に設立されました。
ウランまで角栄さんはフランスと直接取引しようとします。
けど、電力業界はアメリカの言いなりですからね。いまでも。だから、アメリカの意向を汲んだ木田川一隆が反駁します。
「濃縮ウランは1981年まで足りています。フランス分を引き取るわけにはいきません」
「日本の将来を考えての方策だ。政府が備蓄して、いざと言う時に放出すればいいんだ」と角栄さん。
次に手がけたのが日ソ平和条約を締結すること。これは頓挫したけど、コミュニケだけは出せた。これが大きい。ブレジネフから領土問題に関する言質をとりましたからね。
「『未解決の諸問題』のなかには北方四島の返還問題も含まれると考えていいですね」
「ダァー(イエス)」
もし1〜2年でも角栄さんがあのまま総理でいたら、北方領土4島は返還され、日ソ平和条約は結ばれていましたよ。しかし日本とソ連を対立させておきたいアメリカにとって、これは許されない。中国と国交回復してしまったうえにソ連とまで仲良くされたら、日本はアメリカの植民地ではなくなる。
これは困る。
日本を永遠にアメリカの財布がわりにしておきたいアメリカとしては、角栄さんを総理の座から引きずり降ろす、いや、政治家として抹殺したいと考えるわけですね。
そのためにキッシンジャーがCIAを使って角栄殺しを実行に移すわけ。
野心満々な男がいました。角栄さんを追い落として総理に指名された三木武夫。
この男の政治姿勢には特色があります。常に大衆や世論の動向にアンテナを張り、もっともウケのいい政策を最優先で選び取る。自分の所信と矛盾しようが、国益にマイナスだろうが、どうでもいい。
「角栄さんを潰すこと」だけに集中する。そうすれば、権力の椅子に座り続けられますからね。総理大臣としての政治課題とか、経済・外交の意識などまるで持ち合わせていない。バルカン政治家の面目躍如。菅さんとクリソ。
この男は政権を握った2年間、年間20億円ともいわれる領収書のいらない官房機密費を毎年、小銭さえ残さず使い果たしています。政権を投げ出したとき、金庫の中がスッカラカン。次の総理となった福田赳夫さんがそのがめつさに呆れたほどです。
角栄さんが首相を退任したとき、機密費はほとんど手つかず状態でしたよ。
金に汚いのは「クリーン三木」のほうだったんです。で、角栄さんと選挙区が同じ新潟の稲葉某を法務大臣にして角栄逮捕を命じるわけです。あまりに仕打ちに、角栄さんとライバルだった福田さんも三木だけは許さない、と怒り心頭。
で、この結末はどうなったか・・・憲法の宣明書を出して角栄さんを有罪に導き、死ぬまで裁判闘争をさせておきながら、被告が死んだ途端、「あれは違法だった」といきなり白状したのが最高裁です。
30数年過ぎたいまでも、最高裁は不起訴宣明書を出した経緯を秘密にしたまま。最高裁、検察、法務省は頑なに守らなければならない隠しことを持っているわけ。
ま、CIAの命令でやりました、とは言えんわな。
ロッキード社が払った領収書の1枚に「サトー」というサインがあったと知らされます。で、立花隆さんという物書きが、週刊誌に「サトーとは田中の秘書である佐藤昭が最有力候補だ」と書いて、「角栄有罪」という心証を国民に植え付けることに大いに貢献します。
なんと、これがガセネタ。偽造領収書だったわけ。
この事実は何を物語るか。一事が万事。ロッキードのコーチャン副会長の証言そのものの信憑性が疑われても仕方がない。
そもそもロッキード社の日本政界工作を記した秘密の会計書類が、誤って上院のチャーチ委員会に送られてきた。それほどの重要書類が間違って、こともあろうに国会へどうして送られてきたのか。しかも封書のあて先が違うのも無視して、誤って開封すると秘密書類や領収書などがぎっしり入っていた、というわけ。
アメリカらしいいい加減なシナリオ。けど角栄殺しのスケジュールだけは綿密でしたね。
まず、週刊誌の記者に田中批判を書かせる。すると外国人記者クラブがリレーして角栄さんを悪者に仕立てるインタビューを展開する。その後、国会やマスコミが非難する。それらが沸騰点に近づいたとき、突如、チャーチ委員会で角栄さんへの賄賂疑惑を仕掛ける。
それで逮捕されちゃうわけですね。もちろん、えん罪です。
「ユダヤ人にやられた。ユダヤ人には気をつけろ」という発言は、石油にせよ、ウランにせよ、世界のエネルギー資源はロックフェラーとユダヤ資本が牛耳っています。アメリカは彼らの代理人。その黒幕がキッシンジャーというわけ。
日本人は目先のことにとらわれて、大局を見失うことがあります。
「汚職は国を滅ぼさないが、小さな正義が国を滅ぼす」
たしかに。。。
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この著者の本をご紹介するのは2冊目ですね。前回は「我れ百倍働けど悔いなし」という傑作でした。日商岩井の海部八郎さんについて書かれた本でした。三菱も三井もとても適わなかった伝説の商社マンでしたね。残念ながら、この人もアメリカから刺されましたね。立派な日本人の1人でした。
で、今回は角栄さんです。
「ユダヤ人にやられた。ユダヤ人には気をつけろ!」
これ、角栄さんが小菅拘置所から仮釈放されたときの第一声です。小沢さんはどう聞いたでしょうね。
いままでの対米従属総理とちがって、「日本の国益」を最優先した角栄さんが手がけたことは、ことごとく「アメリカの国益」と反することでした。
角栄さんに先を越されて面目を失って嫉妬に狂ったのがロックフェラーの大番頭ヘンリー・キッシンジャー。ドイツ系ユダヤ人ですね。角栄さんは、このユダヤ人にロッキード事件を仕掛けられたのはご存じの通り。
で、いま、菅&ドジョウ内閣にTPPを押しつけてるのがこのキッシンジャー。とことん日本を貶めないと気が済まないんでしょうな・・・
(続きは会員のみ視聴できますが、今回は特別公開)
角栄さんに対する怨念。陰湿で執念深いところは三木武夫と同じようですな。この2人があうんの呼吸で角栄さんを「刑事被告人」に仕立て上げたわけ。
ことの起こりは、昭和46年(1971年)7月15日。
ニクソン大統領補佐官ヘンリー・キッシンジャーが日本の頭越しに極秘で訪中したこと。これは同盟国として許されないことですよ。けど、キッシンジャーは平気。
「日本は敗戦国。植民地」と思ってたからでしょう。当時の佐藤栄作内閣は動揺します。日本には一切の事前通知がなかったからですね。
もし中国とアメリカが国交回復したらどうなるか。。。日本の存在価値は一挙に失われます。ここはアメリカに先駆けて日本が早期に中国と国交回復しないといけない。
で、角栄さんは総理就任わずか3か月で日中国交回復を成し遂げてしまうわけ。
けど、どうしてそこまで性急に国交を回復しようとしたか?
「総理大臣というのはな、就任したときがいちばん力があるんだ。世論の後押しがある。ここで一気呵成に成し遂げなければ、もうできるチャンスは永久に逃げてしまうんだ」
この胆識が角栄以降の政治家には足らないのよ。小渕さん&小泉さんを除いて、あとはモタモタしてました。
「毛沢東と周恩来。この2人が元気なうちに決めなければな。アメリカが先にやってしまったらどうなる? 日本はもう用済みだよ」
政治家はセンスで決まります。橋下さんにはセンスがある。だから買ってるわけ。
本書には書かれてないけど、周恩来はアメリカよりも日本と先に国交回復しようとしてたと思う。
で、こんな条件を温めていた。「中国が唯一の合法政府であることの確認」「日台条約の破棄」「今、存在する日米安保条約は不問にし、交渉とは切り離すこと」「中国は日本に対する賠償請求権を放棄すること」等の内容。
田中角栄さんは何度も読み返す。安保条約黙認・賠償請求権放棄。これは想像以上の中国側の譲歩ですよ。
ところがアメリカの国益をいつも日本の国益よりも優先する外務省が噛みつくわけ。
「国交正常化の前提にしている日中復興三原則は認めるわけにはいきません」
「牛場は日本の大使なら日本の国益のために行動して当たり前だろ。それをアメリカの尻馬に乗りやがって」
キッシンジャーも油断してました。まさか日本が先に国交回復できるとは思ってなかった。中国との交渉が難しいことを嫌というほど知ってましたからね。
繰り返しますけど、周恩来は日本を先にしようと考えていたと思う。アメリカはコロコロ変わるからね。信用してなかったと思う。
もち、あのユダヤ人はカンカンですよ。「信頼できないすべての者の中で、ジャップが抜きんでている!」。ジャップなんて教養ある人間は使わない言葉ですからね。
「周恩来との喧嘩はもう済みましたか。喧嘩をしないとダメですよ。喧嘩をしてこそ仲良くなれるんです」と毛沢東。これで決まりだ、と角栄さんは確信します。
次に角栄さんが掲げたのは「エネルギー確保」。当時、1次エネルギーに占める石油比率は世界各国の40数%に対して日本は70%。しかも欧米メジャーオイル経由でしか入ってこなかった。つまり、アメリカに首根っこを押さえられていたわけ。
まずインドネシア原油をメジャーをすっ飛ばして直接買い付けようとしたわけ。ユダヤ人が怒るわけですよ。しかもロックフェラーの大番頭なんだから。
米カルテックス経由の日本石油ルート。量は少ないけど、岸信介が作ったファー・イースト・オイル・トレーディング。これらに加えて新ルートを1つ増やそうとしたわけ。キッシンジャーは白い顔を鬼のように真っ赤にして日本の駐米大使を何度も呼び出します。
けど邪魔もむなしく、昭和47年(1972年)7月4日、「ジャパン・インドネシア・オイル(JIO)」が正式に設立されました。
ウランまで角栄さんはフランスと直接取引しようとします。
けど、電力業界はアメリカの言いなりですからね。いまでも。だから、アメリカの意向を汲んだ木田川一隆が反駁します。
「濃縮ウランは1981年まで足りています。フランス分を引き取るわけにはいきません」
「日本の将来を考えての方策だ。政府が備蓄して、いざと言う時に放出すればいいんだ」と角栄さん。
次に手がけたのが日ソ平和条約を締結すること。これは頓挫したけど、コミュニケだけは出せた。これが大きい。ブレジネフから領土問題に関する言質をとりましたからね。
「『未解決の諸問題』のなかには北方四島の返還問題も含まれると考えていいですね」
「ダァー(イエス)」
もし1〜2年でも角栄さんがあのまま総理でいたら、北方領土4島は返還され、日ソ平和条約は結ばれていましたよ。しかし日本とソ連を対立させておきたいアメリカにとって、これは許されない。中国と国交回復してしまったうえにソ連とまで仲良くされたら、日本はアメリカの植民地ではなくなる。
これは困る。
日本を永遠にアメリカの財布がわりにしておきたいアメリカとしては、角栄さんを総理の座から引きずり降ろす、いや、政治家として抹殺したいと考えるわけですね。
そのためにキッシンジャーがCIAを使って角栄殺しを実行に移すわけ。
野心満々な男がいました。角栄さんを追い落として総理に指名された三木武夫。
この男の政治姿勢には特色があります。常に大衆や世論の動向にアンテナを張り、もっともウケのいい政策を最優先で選び取る。自分の所信と矛盾しようが、国益にマイナスだろうが、どうでもいい。
「角栄さんを潰すこと」だけに集中する。そうすれば、権力の椅子に座り続けられますからね。総理大臣としての政治課題とか、経済・外交の意識などまるで持ち合わせていない。バルカン政治家の面目躍如。菅さんとクリソ。
この男は政権を握った2年間、年間20億円ともいわれる領収書のいらない官房機密費を毎年、小銭さえ残さず使い果たしています。政権を投げ出したとき、金庫の中がスッカラカン。次の総理となった福田赳夫さんがそのがめつさに呆れたほどです。
角栄さんが首相を退任したとき、機密費はほとんど手つかず状態でしたよ。
金に汚いのは「クリーン三木」のほうだったんです。で、角栄さんと選挙区が同じ新潟の稲葉某を法務大臣にして角栄逮捕を命じるわけです。あまりに仕打ちに、角栄さんとライバルだった福田さんも三木だけは許さない、と怒り心頭。
で、この結末はどうなったか・・・憲法の宣明書を出して角栄さんを有罪に導き、死ぬまで裁判闘争をさせておきながら、被告が死んだ途端、「あれは違法だった」といきなり白状したのが最高裁です。
30数年過ぎたいまでも、最高裁は不起訴宣明書を出した経緯を秘密にしたまま。最高裁、検察、法務省は頑なに守らなければならない隠しことを持っているわけ。
ま、CIAの命令でやりました、とは言えんわな。
ロッキード社が払った領収書の1枚に「サトー」というサインがあったと知らされます。で、立花隆さんという物書きが、週刊誌に「サトーとは田中の秘書である佐藤昭が最有力候補だ」と書いて、「角栄有罪」という心証を国民に植え付けることに大いに貢献します。
なんと、これがガセネタ。偽造領収書だったわけ。
この事実は何を物語るか。一事が万事。ロッキードのコーチャン副会長の証言そのものの信憑性が疑われても仕方がない。
そもそもロッキード社の日本政界工作を記した秘密の会計書類が、誤って上院のチャーチ委員会に送られてきた。それほどの重要書類が間違って、こともあろうに国会へどうして送られてきたのか。しかも封書のあて先が違うのも無視して、誤って開封すると秘密書類や領収書などがぎっしり入っていた、というわけ。
アメリカらしいいい加減なシナリオ。けど角栄殺しのスケジュールだけは綿密でしたね。
まず、週刊誌の記者に田中批判を書かせる。すると外国人記者クラブがリレーして角栄さんを悪者に仕立てるインタビューを展開する。その後、国会やマスコミが非難する。それらが沸騰点に近づいたとき、突如、チャーチ委員会で角栄さんへの賄賂疑惑を仕掛ける。
それで逮捕されちゃうわけですね。もちろん、えん罪です。
「ユダヤ人にやられた。ユダヤ人には気をつけろ」という発言は、石油にせよ、ウランにせよ、世界のエネルギー資源はロックフェラーとユダヤ資本が牛耳っています。アメリカは彼らの代理人。その黒幕がキッシンジャーというわけ。
日本人は目先のことにとらわれて、大局を見失うことがあります。
「汚職は国を滅ぼさないが、小さな正義が国を滅ぼす」
たしかに。。。