2012年08月05日「平清盛」は見ないとあかんよ。。。

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 NHK大河ドラマ。平清盛の視聴率がワースト2とか3とか。ま、テレビ以外の娯楽もたくさんあるし、DVDで見ればいいわけだし、一概にデータを信じるわけにはいきませんけどね。

 今回の大河は脚本がかなりいい。見ないと損です。

 清盛という人物に惹かれる理由は3つ。

1 500年も続いた藤原摂関家というシステムを破壊したこと。つまり、貴族から武士への政権交代ですよ。これは「革命」です。下刻上ですよ。

2 経済に精通した政権だったこと。信長は自由経済、家康は統制経済の天才ですが、清盛はどちらにも精通していました。
 応永27年(1420年)に来日した宋の僧は日本の二毛作三毛作に驚くだけでなく、乞食が米でなく銭を欲しがることに度肝を抜かれています。
 この意味、わかりますか? 当時、日本ではすでに貨幣経済が成立していたということでしょ。普通、乞食は食べ物を乞うわけです。だから乞食と言うんです。ところが、銭をほしがった。銭があればなんでも買えた=交換できたからですね。

 和銅元年(708年)に和同開珎がつくられました。和銅元年から250年間、ときの政権がどんなに努力しても貨幣は定着しなかった。それを定着させたのが清盛ですよ。

 当時、酸化銅を掘りつくして銅銭の原料がなくなりました。で、彼は中国から貨幣を輸入すればいい、と逆転の発想で切り抜けます。そして宋銭の輸入を断行します。その代わりに輸出したのが金ですよ。

 宋はインフレになって、1155年にとうとう対日銅銭輸出禁止とします(明も)。宋銭がないから紙幣を流通せざるをえない。だから紙幣は中国ではじめて流通するわけですね。原因は清盛の政策です。

 貨幣経済が浸透するとどうなるか? 土地に縛られなくなります。

3 貿易国家を作ろうとした。この気概は信長よりもずっと早い。というよりも、信長は清盛を研究していたはずです。

 あとね、松ケンという役者好きなのよね。顔相がとってもいいですよ、彼は。