2013年08月05日統計のウソ

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 さあて、アメリカの失業率が改善したとのこと。7.4%。7%まで下がればQE政策をやめる判断になりますね。で、わが国の失業率も3.9%に低下。素晴らしいことです。

 けど、ほんまなん?

 統計つうのはいつも「からくり」がありましてね、たしかにウソではない。けどホントでもない。読ませ方によっていくらでもごまかせる。そういうもんなんす。

 たとえば、失業率というのは、分母が労働者数、分子が失業者ですわな。も少し詳しく言うと、15歳以上の働く意欲のある人(労働力人口)のうち、職がなくて、ただいま求職活動中。。。という人(完全失業者)の割合ですね。
 コンサルの依頼がなければ即、失業状態なのに、私のような存在は数字には入ってません。15歳以上だけど、私、就活してないかんね。

 つうことは、「バイトの口すらない。もう仕事探すのや〜めた」という人も失業者には含まれません。だって「求職活動中」じゃないから。

 でもって、「アメリカの失業率改善」はわざと誤解するように書いたものです。ウソっぱちと言ってもいいものです。

 というのも、失業率改善というと、アメリカ経済が持ち直して企業による人材採用数が増えたことですよね。

 でも実態は・・・。
1アメリカ経済は持ち直していない。
2採用は採用でもパートタイマーの採用が激増している。
3フルタイマーのリストラが激増している。

 早い話が、正社員の首を切って、大幅にパートタイマーを増やしただけ。トータルの労働者は増えますからたしかに失業率は改善するわな。内実は低収入で不安定な労働者が増えているだけ。

 オバマさんは賢い人でしてね。詳しくは8月8日の「中島孝志の聴く!通勤快読」を視聴してもらうとわかりますが、民主党の激戦州を勝たせるために不法移民1100万人に米国籍をどんどん緩めてきました。そしてフードスタンプを大量に支給してきました。その数4600万人。

 失業者のため? ワーキングプアのため? とんでもない。スーパーのため、食品業界のため、金融業界のため。。。ですよ。献金たっぷりもらってますからね。

 不法移民が大量に入ってくるとどうなるか? 既存のアメリカ人の職が奪われます。実際にそうなってます。ま、底辺の人々がどうなろうと知ったこっちゃないんでしょう。オバマケアなんて貧困層どころかかつてあった中間層だって払えませんよ。儲かるのは業界だけ。

 オバマケアは官制健康保険制度と言われてますけど、週30時間労働以上のフルタイマー(日本でいうと正社員)を50人以上雇ってる企業に健康保険料の負担を部分的に義務づけてるわけ。「そんなコストもったいないよ」つうことで、すでに企業はフルタイマーをクビにして、週30時間未満のパートタイマーに切り替えているわけ。

 週30時間働いても24000円。ひと月10万円。学生のバイトじゃあるまいし、これで家族を養えつうのは酷だよね。

 これからテレビや新聞でいろんな統計、データが出てくると思いますが、注意しないと都合のいいように誘導されてしまいますよ。ま、「通勤快読」のメンバーについてはぜんぜん心配してませんけどね。


 さて「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は『ワセダ三畳青春記』(高野秀行著・集英社)です。詳細はこちらからどうぞ。