2013年08月17日虎の威を借る狐

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 虎が狐をつかまえました。狡猾な狐は虎にこう言いました。

「わたしは神様から百獣の王になるよう命じられています。だから食べてはなりません。もし信じられないなら、わたしのあとからついてきなさい。すべての動物たちはわたしの姿を見て逃げ出しますから」

 狐の後ろについていくと、ほんとうに動物たちは逃げ出しました。虎は狐の言葉をまんまと信じて解放してしまうのです。

 中国古典で有名な『戦国策』の話です。「百里を行く者は九十を半ばとす」とか「鶏口となるも牛後となるなかれ」「まづ隗より始めよ」という故事成語満載の本ですね。

 さて、狐のような国はたくさんあります。また虎のような国もたくさんあります。

 虎の威を借る狐。得意の事大主義。弱いくせに大物ぶると嫌われます。まして「原爆は神の罰だ」と大新聞が報道したり、「東日本大震災をお祝いします」と大きな横断幕をスタジアムに掲げて、国民レベル(これを「民度」といいます)が疑われるようなことを言っては国益を損ねます。なにしろ世界中に報道されていたのですから。

 虎が虎であればいいのですが、「張り子の虎」とわかったら狐は笑われるのが落ち。そのときになって、「もう一度、仲良くしてね」といっても、お人好しもさすがに騙されないでしょう。

「ゴリラの核の傘」の下にあるから大丈夫、と油断しているお人好しにとって、虎と狐は他山の石。よくよく留意しなければなりません(参考までに「他山の石」は『詩経』にあります。たくさんの故事成語を古代中国は生みました。教訓はできないから残るわけでね。できてたらわざわざ文字にして残す必要はありません)。

「どんなに嫌がらせをしても怒らない。いままでだってそうだったもん」と甘く見ると命取りになりかねません。なぜなら、このお人好し。ホントはお人好しの仮面をかぶった猛虎なんですから。

 核武装したがってる勢力にとって、お隣さんの反日活動エスカレートはウエルカム。できれば戦闘行為すらチャンスと思ってるでしょう。日本人は突然、宗旨替えしますからね。平和ボケなのではなく、平和ボケのフリをしてるだけなんですよ。

 考えてみてください。いまのいままで、アメリカ、イギリス、フランス、オランダ、オーストラリア、ロシアに中華民国。。。こんな連中相手に同時にケンカを売った国がありますか? しかも敗けたのはアメリカだけですからね。

 争いがいかに生産性がないか自覚した民族は戦争なんてとっくに卒業。「経済」と「技術」そして「文化」を武器に知恵比べを展開しているのです。
 いまどき、空母にミサイルなんて、やっぱ100年遅れてるんだよな。