2004年01月12日いよいよ吉野家カウントダウン!

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人生最大の危機!

 「わたしが生きている間、経験できないであろう最大の危機です」

 吉野家D&C、安部修仁社長の記者会見での言葉です。

 昨年末、米国ワシントン州でBSE(牛海綿状脳症)感染疑惑牛発見の発表がありましたね。おかげで、輸入禁止。

 吉野家にとってはまさに青天の霹靂。上を下への大騒ぎだったでしょうな。

 この時、吉野家には「やるリスク」と「やらないリスク」があったと思いますよ。

 「あくまでも牛丼にこだわるリスク」

 「牛丼からほかの商品へと切り替えるリスク」

 いずれ解禁されるにしても、それが数日後なのか、数カ月後なのか、それとも数年後なのかわからないとなると、先送りなんてできません。

 いずれにしても、リスクとリターン(メリットとデメリット)を評価して判断する。ここがキモですね。




ブームは広報戦略で作れる!

 このままいけば、平成十六年一月〜二月には牛丼が提供できなくなるといいます。

 年明けから吉野家は緊急対策として深夜営業店を閉鎖したり、特盛の販売停止ですもんね。カレー丼とかいくら鮭丼、焼鶏丼も投入してます。

 道を歩くたびに、吉野家を覗いてますよ。

 「客、入ってるかなぁ?」

 やっぱり、吉野家は牛丼だよ。カレー丼なら子会社のHOTPOTで食べるよ、という人が多いんじゃないかな。たしかに、味にしても値段にしても、カレー専門店「COCO壱」のほうがいいものね。これからは専門店の時代ですからね。吉野家にとって、いまは世を忍ぶ仮の姿ということですな。

 かつて、吉野家がグンと伸びたのは並盛一杯二百八十円という価格破壊を引っさげて、業界を席巻した時です。けど、この時、二百八十円だからヒットしたんじゃありませんよ。わたし、売上推移をじっと観察してましたもの。

 すると、二百八十円という価格破壊が連日、ニュースとしてテレビ、新聞で話題になった。この露出効果、宣伝効果が客を作りだしたんです。それが証拠に、二百八十円に切り替える数日前からもうすでに客数はピークを迎えていましたもの。ずばり言えば、牛丼など、考えに考え抜いて食べる物ではありません。あっ、吉野家だ、牛丼でいいか、という「衝動食い」なんです。

 今回の一大危機を絶好のチャンスに変えるには、「牛丼カウントダウン」なるものを演出して、「ラストまであと何杯!」というキャンペーンを展開すべきでしょうな。

 「最後の牛丼を食べた人には狂牛病の地カナダ旅行!」なんてね。このくらいやらないと、元は取れないよ、吉野家さん。



 ところで、拉致問題だけど今年で決まりそうですな。というか、小泉さんにとっては参院選がもたないよ。ほかの派閥も拉致問題で点数稼いで人気とろうとしてるのが見え見えだね。