2003年12月01日どうなる、自衛隊派遣?

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まず、自衛隊派遣ありき

 外交官二人がテロの犠牲になりました。

 痛ましい限りです。

 これは警告だと思います。「いつでも狙える」というメッセージでしょう。

 いままで、在外公館が狙われなかったのが不思議なくらいです。アメリカ大使館など、いつもテロリストの対象とされてきました。

 小泉さんはこの事件にもひるまず、「自衛隊を派遣する」と主張しています。一見、勇ましいですが、いったい、その根拠はどこにあるのでしょうか。

 小泉さんはブッシュの戦争をいち早く正統化するために「支持」を明示しました。本を正せば、自衛隊派遣云々という話も、ドイツ、フランスも最後には折れてくるだろうという外務省の判断ミスがルーツにあります。

 「アメリカのために」「ブッシュのために」という小泉さんのスタンスは、再選を株価などでサポートしてくれたブッシュ政権への見返りなのです。「イラクへの復興支援」という根拠も薄く、正確には「アメリカへの貢献」が正解です。

 どんなことがあろうと、自衛隊を派遣する。こういう約束をとっくの昔に結んでいたのでしょうな。




自衛隊はいつ戻れるのか?

 「在外公館を守るためにも自衛隊を出すべきだ。世界中で在外公館の守護に当たるのは軍隊だ」

 こういう議論が出てくるに違いないと思っていたら、やはり、自民党の逢沢外務副大臣が言い出しました。

 これもできレースですね。

 「なんとしてでも、自衛隊を出したい」と考える小泉さんは、外交官の死も利用しようとするわけですが、これは泥沼になりますよ。急ぐ必要はありません。

 来年、ブッシュが選挙で負けて、アメリカがイラクから手を引いたらどうなるのでしょうか。

 国連協調外交を標榜していたのに、イラク戦ではさっさと引っ込めてアメリカ側に付き、ブッシュが負けてアメリカの方針が変れば、「また、今度から国連外交に努めます」と小泉さんは言うのでしょうか。

 民主党政権になった時、自衛隊はさっさと戻れるのでしょうか。