2003年03月17日戦争が始まる

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アメリカの誤算


 それにしても、アメリカにとって誤算でしたね。

 何がといって、フランスとドイツですよ。とくにフランスは「終わった国」とはいえ、五十年前に決めた常任理事国の一つですからね。

 安保理では常任理事国五カ国と非常任理事国十カ国のうち、九カ国の賛成がなければ何の意味もなしません。しかも、この常任理事国五カ国には拒否権がありますからね。

 アメリカもぬかりがあった、と後悔しているはずで、イラク後、北朝鮮後の国連を考えると、アメリカとその傘下国の全面的な脱退騒動に発展すると思います。

 フランスにしても、ドイツにしても、旧ソ連無き後は、アメリカは用済みですもんね。今回、イラクをアメリカに乗っ取られて、されら強大化されたら、差がつきすぎて、フランスにとっては困ることばかり。

 だから、フランスは反対したわけで、なにもイラクのためではありません。まして、世界平和のためではさらさらありませんね。

 これで、アメリカも目が覚めたと思います。フランス、ドイツはなんら当てにできないこと。NATO加盟国とはいえ、一枚岩ではなくなったこと。



国連はなくなる!


 もう戦後、五十年以上も経ってるんです。いまでに敵国条項には、「ドイツ」と「日本」がこの扱いになってます。国連の分担金は日本が十九・五パーセントで、アメリカを除く常任理事国すべてよりも多いんです。

 先の湾岸戦争後、日本は人を出しませんでした。現場で戦争したわけではありません。だから、巨額の資金提供をした最大のスポンサーであるにもかかわらず、感謝御礼の名簿リストにも載らなかったわけですが、こんなことはいいんです。現場で人しか出せない国、金しか出せない国と貢献のスタイルはそれぞれあるわけです。

 たとえば、オランダに資金提供を求めたら、おそらく、「金じゃなくて、兵隊にしてくれ」と言うでしょうね。

 国連といっても、当てにはなりません。政府はいままで何かというと、国連、国連と水戸黄門の印籠のように絶対視してきましたが、こんなものは砂上の楼閣であり、もうすでに崩壊しています。

 アメリカが単独でイラクを攻撃しようが、だれも罰することはできません。ペナルティなどないんです。どうでもいいことには機能しますが、大国の利害がぶつかり合うことにはまったく用をなしません。それをとうに気づいている各国の元首たちは、自分の一票をいかに高く売るかばかりを考えているだけで、だれも国際平和など考えないでしょう。

 大国も小国も国際政治の中では徹底的に「エゴイスト」なんです。そして、これが本当に政治だと思うのです。

 日本の「国連絶対路線」とは、結局、平和時におけバカの一つ覚えに過ぎなかったわけです。これから北朝鮮と一悶着あるでしょうが、さて、政府に命を預けた国民の未来や如何といったところです。