2002年12月23日メリー・クリスマス!

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一揆も起きない国


 今週は「メリー・クリスマス!」。来週になりますと、「ハッピー・ニュー・イヤー」ということになります。

 いよいよ、年の瀬ですね。瀬も瀬、崖っぷちといっていいほどの瀬ですね。

 いや、民主党のことではありません。小泉内閣のことでもありません。北朝鮮、イラクでもありません。

 そうです。わたしたち一人一人の国民の意識です。意識を変えないと、来年以降は辛くて生きていく力すら失われていくのでは、と思います。

 「もっと構造改革を」「もっと道路を」「もっと補助金を」

 「もっと」「もっと」のかけ声で、政治家はいたるところに金と仕事をばらまいてきました。潤ったのは、金融機関、ゼネコン、農家、公務員といったところでしょうか。そのおかげで、いま、これだけの底上げができているわけですね。

 これ、来年は大逆転します。

 国民が国に対して、「もっと貢献を」と要求してきます。ずばり言えば、「もっと、税金を取らせてください」「もっと、国民年金の原資を出しなさい」と変わります。

 よく考えれば、いままで国の為政者は法律1つで、いくらでも国民から吸い上げることができたんです。たかだか60年前には、たった1枚の赤いハガキで一家の大黒柱や働き手の命すら取り上げた時代がありました。

 貴金属の供出なんて、当たり前のことです。国家の非常時には、寺の鐘から指輪まで供出が求められたんです。でないと、「非国民」と糾弾されたんです。いま、メイプルリーフ金貨を集めてる、そこの人。支払い停止なんか、お茶の子さいさいですよ。金取引停止、預金封鎖なんて簡単なことです。

 もし、そうなったとしても、いまの去勢された日本人では、一揆も起きないでしょうね。ぶうぶう文句は言うでしょうが、運動としては起きない。


国をあてにするな

 21世紀の日本国民は国に尽くすことはあっても、あてにしてはいけないんです。

 年金、防衛、教育、すべてそうです。そもそも、あてにできない国なんです。国というのは、そういうものです。

 それだけの覚悟はしておきましょう。

 「辛いのは自分だけ」「だれも自分のことなどわかってくれない」

 これでは苦悩が二倍になってしまいます。

 「みんな大変だ」「彼のほうがもっと大変」

 そう考えれば、苦しみは半分になります。

 「自分で選んだ道だから、覚悟しよう」

 そう考えれば、どんな苦悩も溶けて無くなるかもしれません。

 年の瀬に当たり、「来年は覚悟しよう」というメッセージをクリスマスプレゼントに贈りたい、と思います。