2019年04月05日「メルマガ経済教室」をまんま転載します。。。

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 明日から新潟原原がスタートします。来週は名古屋、大阪で原理原則研究会がスタートします。
 迷ってる方、5センチ手前ではなにも見えません。5センチ入ればすべてが見えてきます。
 迷ってる方。原原がいつまでもあると思わないでください。
 迷ってる方、なにより、あなたが、私がいつまでもいると錯覚しないでください。
 迷ってる方。迷ってる暇などありません。やるかやらないか。人生はいつもこれだけです。



 人生するりと抜けるより、反問しながら汗をかいて歩くほうがいい。真剣になるのは大事。けど深刻になってはダメ。遊びをせんとや生まれけん、でんがな。


 というわけで、4/2深夜(水)に配信した「3分でわかる!チャートたっぷりメルマガ!中島孝志の『経済教室』 をまんま転載します。テーマは 『「新元号」について考える。』 でした。

 「経済教室」ってどんなの? 経済・金融・投資のインテリジェンスがメインですが、地政学・戦争・社会問題・ビジネスヒントまでカバーしています。具体的な金融情勢と銘柄のチャート分析がしっかりカバーしてるのは「どん底メルマガ」ですが、これは投資に影響を与える国際情勢についてはお話しますが、国内政治等のローカルな話題には触れません。

・・・・ここから転載・・・・ 

 おばんです。中島孝志の「経済教室」です。

 新元号が決まりました。「令和」だとか。ブログにも書きましたが、ピンと来ませんね。
 おいおい、なじんでくるのでしょう。けど、平成の場合はすんなり染みてきたような気がします。



 『万葉集』から採られたと聞いてます。おかげで書店ではこの出版不況の中、『万葉集』がバカ売れだとか。大手書店教文堂(9978)の株価が上がる(10.52%高)も村上春樹さんのノーベル文学賞狙いだけではないようです。
 毎年4月に仕込んで9月のピークで売却してきましたが、万葉集効果で早めに上昇しています。このままノーベル文学賞発表(10月)まで続けばいいですが、今回は見送るつもりです。なぜか? ファンダメンタルズがあまりにも良くないからです。「どん底メルマガ」をお読みでしたらおわかりになると思いますが、10%程度ならいつでもとれますから。

 日経平均株価は新元号のおかげもあってか、大幅上昇。とくに菅官房長官の発表に合わせて477円の最高値をつけましたよね。


閑古鳥が鳴いてる書店が少しは賑わってくれるでしょう。カズレーザーさんて本名が金子和令さん、ていうらしいですね。売れっ子がますます引っ張りだこ。ボンバーさんは新曲をプロデュース。スタンバってたんでしょうな。ユーチューブでも話題です。マーケの勝利になればいいですね。

 新元号の便乗商法はいろいろです。「令」か「和」かいずれかが名前にあればビール半額、両方あれば無料とする居酒屋さん。ハンコやカレンダー、印刷関係は追い風でしょうね。デパ地下でも贈答品に「令和」と入れるとか。5月1日付けでお得意さんに配る等々、これもブームになりそうです。

 「変化」を先取りする。これは商売の極意です。変化こそチャンスです。変化があるとわかっていながらなにもしない、動かない。こういう人は商売人にはなれません。投資家も無理です。

 『万葉集』? ならば文教堂だ! 連想しなくちゃ。

 「令和こんにちは! 平成ありがとう!」と刷り込んだだけで売れそうな気がします。
 消費を喚起する。お客様のモチベーションの背中を押してやる。商売はそういうことです。



 ところで、元号の件ですが、腑に落ちないことばかり。慶事という流れに棹さすようで恐縮なんですが、ひと言だけ。

 官房長官に続いて、ほんとうのスポークスマン登場。選挙前に国民(有権者)を独占できる絶好のチャンスです。
 新元号に対する思いを「首相談話」として発表。



 本来、「元号」を決めるのは天皇の大権でありまして、首相とか、まして有識者の出番ではありません。有識者の顔ぶれを拝見しますとなんの研究者なのかわからぬ電波芸者もちらほら。
 ま、元号法なるものが昭和54年(1979年)に制定されまして、「元号は皇位の継承があったときに政令によって定める」と書かれています。

 しかし本来、元号は天皇の勅諭、御名御璽によって決められるものです。

 1889年制定の旧皇室典範「踐祚(せんそ)ノ後元號ヲ建テ一世ノ間ニ再ヒ改メサルコト明治元年ノ定制ニ從フ」(第12条)とありますが、1868年10月23日(明治元年9月8日)の「今後年号ハ御一代一号ニ定メ慶応四年ヲ改テ明治元年ト為ス及詔書」という政令ですでに一世一元と定められていました。
 その後、1909年、「天皇践祚ノ後ハ直チニ元号ヲ改ム。元号は枢密顧問ニ諮詢シタル後、之ヲ勅定」するとされました。

 つまり、元号は天皇陛下自ら定め、自ら詔書で発表するとされていたのです。

 敗戦後、GHQがわが国に乗り込んできて憲法を作りました。そこに「皇室典範」は抜け落ちていました。
 敗戦前、憲法と皇室典範と同格でした。ところが、200年程度の歴史しかないアメリカ、しかも移民国家ですから、「皇室」が理解できません。宗主国の英国はというと、たんなる領主の集まりですから、参考にはまったくなりません。
 
 結局、やっつけ仕事でつくったのが戦後の「皇室典範」となります。すなわち、新元号を専門家に提案させ、有識者に図り、閣議決定し、陛下に報告して、「御名御璽」をいただく、とするものです。

 もちろん、この工程そのものが僭越至極です。

 首相が事前に天皇陛下と皇太子殿下にご説明申し上げる、としていますが、一国の統治者といえども、臣下に過ぎません。

 だれが言い出したかわかりませんが、「ご退位」とはなんのことでしょうか?
 ブログで何回も書いてきましたが「ご譲位」に決まっています。「譲位は天皇のご意志による皇位継承で憲法に抵触する」。だから使えない、とする役所の縛りでこんな奇妙な表現になったのです。

 「元号なんていらない!」とする共産党のみなさまの考え方もあるでしょうが、はたしてそれが「国民」に広く受け容れられるでしょうか。次期選挙では「元号廃止」「令和祖師」と公約に大きく謳ってもらいたいものです。



 明治というイメージ、大正というイメージ。昭和、平成というイメージあります。
 たとえば、明治は御一新。革命というイメージです。アジアで産声をあげた小さな小さな国が列強に侵略されまいと必死に国造りをした、という歴史の具現化です。

 大正はやはり関東大震災。このおかげで全国的に塩素を活用した水道網が敷設され、新生児の死亡率が激減しました。おかげで平均寿命が延びました。そして民主主義。大正デモクラシーです。

 昭和は欧米列強と肩を並べ強国となったものの、明治からロシアとの緊張関係は相変わらず続き、ロシアに国を売り、わが国との戦争を唆す朝鮮を取り込むことを決意。半島に乗り出さざるを得なくなります。反対する伊藤博文を暗殺したのはフランスのコミンテルンであり、犯人は朝鮮人ではなかったと明らかになっていますが、いまさら、旧ソ連のコミンテルンが認めるはずもありませんし、ソ連そものが滅びてしまいました。
 昭和は戦争、敗戦、そして敗戦から復興への歴史。そして繁栄の歴史です。

 平成は一転、バブル崩壊。繁栄の裏返し。「経済敗戦」と言ってもいいでしょう。日露戦争の借款を返済し終えたのもプラザ合意直後でした。このくらいかかってもわが国は借金は必ず返す。この信用は世界でも唯一といっていいと思います。借金は踏み倒してなんとも思わない。約束は守らない。国と国との約束も守らない。そういう国も世の中にはあるのです。
 孤高の英国が唯一、同盟国としたのも東洋の日本だけでした。

 平成は経済敗戦、そして復活です。

 こうみてきますと、わが国そして国民はなんとうたれ強いのか、そしてなんと哀しいほど、周辺の狡猾な連中にだれされてばかりいる、おっちょこちょいのお人好しなのかがよくわかります。

 元号は時代認識(時間)を区切ります。「だから憲法違反だ」と主張して訴訟までする暇人もいます。たしかに時代を区分します。だからメリットがあると考えるか? そこまで国に口を挟まれたくない、権力の横暴と考えるのか?

 日本人は対立させず仲良くする。訴訟でも和解が大好きです。なぜなら、和解は勝者も敗者も作らないからです。勝者と敗者をあえて鮮明にするメリットよりもデメリットのほうが多い、と賢明な日本人は心得ているのです。
 なぜか? 時間は長い。時間の中に喜怒哀楽をすべて織り込んで生きていく。敗者も勝者も同じ時間を生きていく。モノの見方考え方次第で簡単に入れ替わる。それが歴史の本質だ、と日本人はだれに言われなくても心得ています。

 令和。いったいどんなイメージになるのか? どんなイメージを思い描く時代をつくるのか? いま、これからの日本人にすべてかかっています。

 弥栄!

・・・引用終わり・・・

 ま、テーマが特殊ですが、旬の話題を「経済」という切り口でわかりやすく解説しています。とても3分じゃ読めんわな。今回は長すぎるわな。