2006年06月28日「フリーズする脳」 築山節著 NHK出版 660円
忘れない中に言っとくけど、いま、日経のBizPlusで連載してます。「社長の愛した数式」っつうんだけど、こちらからアクセスしてね。
それと7月5日(水)に中島孝志講演会(無料)があります。「起業家支援セミナー」っつうんだけど、ご関心の向きはこちらからアクセスしてね。先着順だから、満員だったらゴメンね。
この本、重要な示唆を多く含んでるんで、書きたいだけ書かせて頂きます。
著者は脳神経外科医です。読んでて、「明日の記憶」じゃん、これ、と思いました。
臨床してると、脳の損傷とかで神経がうまくつながらない人より、完全に手術で良くなってるはずなのに、ボケてしまう患者さんが少なくありません。
これ、原因は脳の機能にあるんです。
脳には130億もの細胞があります。けど、この細胞がすべて使われることはほとんどないんですね。あのアインシュタインでも数分の1しか使ってないのでは、と言われてきましたよね。
そして、それはそれでいいんです。脳は1つ1つの細胞に意味があるわけではなく、集団化、つまり細胞同士のネットワークがよくワークしているかどうか、がいちばん大切だからね。脳神経同士に電気がスムーズに伝わっているかどうか、が重要なんですね。
脳の手術をした。だから、安心ではないんです。使わないと、ワークしなくなるわけ。錆びたナイフは切れないんですよ。脳も錆びると切れ味がなくなっちゃうわけ。
ボケていく患者さんを診てきて、「脳は環境によって作られている」と痛感するそうです。
クリエイティブな脳など、まさにそうです。かつて、「何でも屋」的な仕事をしていたライターがいます。雑誌とかの雑多な仕事より売れそうな単行本を1冊まとめたほうがいい、と気づいてそうするわけ。
雑誌より単行本のほうが締切は楽だから、ゆっくりします。しかも、テーマは絞られているからじっくり書ける。ところが、この人の脳が機能しなくなるわけ。そんで、著者のところに相談に来るわけ。
けど、著者も解決しようがないよね。そもそも、クリエイティブ脳ってのはどういうものなのか、わかんないからさ。
で、いろいろ聞くんだよ。すると、どうも「何でも屋」だからいろんな仕事ができた。アイデアもそうなんだ。
雑多、雑学、膨大なネタが1つの仕事を支えていたんですよね。そこに気づいて、雑多な仕事をするように振り向けた。まだ結果は出てないけど、改善の予兆が見えてきたらしい。
作家の仕事は原稿執筆に集中します。すると、テーマはシンプル、この間、だれとも話をしなくなります。こうなると脳はフリーズしやすくなるわけ。
もっと解放しないとさ、脳には栄養がいかなくなっちゃう。脳の栄養ってのは情報というか、刺激だからね。
聡明だった人が定年退職後にあっさり言葉を失う。これも刺激がなくなるから。
固定的な仕事、定型的な仕事をしてると、脳はどんどんボケていきます。役所の仕事なんか、そうかもね。「前例にありません」とか、いつも過去しか見ない人、指示待ち族とかもそう。
むかし、優秀だったのに、どんどんバカになるのはこういう環境が左右してるのね。
フリーズ脳の特徴は以下の通りです。
・商談中に不意に言葉が出てこなくなる。
・よく知っているはずの名前が思い出せない。
・PCの前で頻繁に自失する。
・ネット依存の生活。
・物忘れが激しい。
・会話の相手が複数になると聞き取れなくなる。
・集中力が続かない。
・なにかしている間に、「あれ、いま、なにしてるんだっけ?」と不思議になる。
そんな例がたくさんあります。
この中で「物忘れが激しい」という点について補足しておきます。というのは、これ、誤解されやすいから。
そもそも「物忘れ」が起きる理由は? そうです。記憶しているからですね。覚えてなければ忘れることもありませんものね。
ここがキモです。そもそも、はなから覚えていないケースが多いんです。つまり、元々、とっちらかっていてインプットさせていない。整理されていない。それを「物忘れ」と錯覚しちゃうわけ。
情報は記憶として脳の「海馬」というところにしまわれます。けどさ、ここに無ければ出てくるわけ無いのよ。
それと海馬にしまい込まれていたとしても、問題はこれを引っ張り出してくる脳の問題ね。つまり、前頭葉、側頭葉とのネットワークがスムーズに機能していないからですね。
脳をフリーズさせないためには、いつも動かしておくことですよね。水だって動かないから凍るんです。
たえず刺激を与えること。脳の環境を変えること。これがポイント。
そうすると、いろんな方法が浮かびそう。たとえば、部屋の模様替えと引っ越しもいいじゃん。旅行とか遊び。人との会話。はじめての人と合うのもいいね。
いままで読んだことのない本を読む。いままでと違う女性と暮らす。これは問題ありか。でも、恋はいちばん脳を活性化する方法だな、うん。
老人ホームでも恋愛は盛んらしいよ。ボケてたら恋愛なんてできないんだから。エネルギーがなかったら恋愛なんかできないんだから。
もち、奥様やご主人に恋することもありだよ。
それと7月5日(水)に中島孝志講演会(無料)があります。「起業家支援セミナー」っつうんだけど、ご関心の向きはこちらからアクセスしてね。先着順だから、満員だったらゴメンね。
この本、重要な示唆を多く含んでるんで、書きたいだけ書かせて頂きます。
著者は脳神経外科医です。読んでて、「明日の記憶」じゃん、これ、と思いました。
臨床してると、脳の損傷とかで神経がうまくつながらない人より、完全に手術で良くなってるはずなのに、ボケてしまう患者さんが少なくありません。
これ、原因は脳の機能にあるんです。
脳には130億もの細胞があります。けど、この細胞がすべて使われることはほとんどないんですね。あのアインシュタインでも数分の1しか使ってないのでは、と言われてきましたよね。
そして、それはそれでいいんです。脳は1つ1つの細胞に意味があるわけではなく、集団化、つまり細胞同士のネットワークがよくワークしているかどうか、がいちばん大切だからね。脳神経同士に電気がスムーズに伝わっているかどうか、が重要なんですね。
脳の手術をした。だから、安心ではないんです。使わないと、ワークしなくなるわけ。錆びたナイフは切れないんですよ。脳も錆びると切れ味がなくなっちゃうわけ。
ボケていく患者さんを診てきて、「脳は環境によって作られている」と痛感するそうです。
クリエイティブな脳など、まさにそうです。かつて、「何でも屋」的な仕事をしていたライターがいます。雑誌とかの雑多な仕事より売れそうな単行本を1冊まとめたほうがいい、と気づいてそうするわけ。
雑誌より単行本のほうが締切は楽だから、ゆっくりします。しかも、テーマは絞られているからじっくり書ける。ところが、この人の脳が機能しなくなるわけ。そんで、著者のところに相談に来るわけ。
けど、著者も解決しようがないよね。そもそも、クリエイティブ脳ってのはどういうものなのか、わかんないからさ。
で、いろいろ聞くんだよ。すると、どうも「何でも屋」だからいろんな仕事ができた。アイデアもそうなんだ。
雑多、雑学、膨大なネタが1つの仕事を支えていたんですよね。そこに気づいて、雑多な仕事をするように振り向けた。まだ結果は出てないけど、改善の予兆が見えてきたらしい。
作家の仕事は原稿執筆に集中します。すると、テーマはシンプル、この間、だれとも話をしなくなります。こうなると脳はフリーズしやすくなるわけ。
もっと解放しないとさ、脳には栄養がいかなくなっちゃう。脳の栄養ってのは情報というか、刺激だからね。
聡明だった人が定年退職後にあっさり言葉を失う。これも刺激がなくなるから。
固定的な仕事、定型的な仕事をしてると、脳はどんどんボケていきます。役所の仕事なんか、そうかもね。「前例にありません」とか、いつも過去しか見ない人、指示待ち族とかもそう。
むかし、優秀だったのに、どんどんバカになるのはこういう環境が左右してるのね。
フリーズ脳の特徴は以下の通りです。
・商談中に不意に言葉が出てこなくなる。
・よく知っているはずの名前が思い出せない。
・PCの前で頻繁に自失する。
・ネット依存の生活。
・物忘れが激しい。
・会話の相手が複数になると聞き取れなくなる。
・集中力が続かない。
・なにかしている間に、「あれ、いま、なにしてるんだっけ?」と不思議になる。
そんな例がたくさんあります。
この中で「物忘れが激しい」という点について補足しておきます。というのは、これ、誤解されやすいから。
そもそも「物忘れ」が起きる理由は? そうです。記憶しているからですね。覚えてなければ忘れることもありませんものね。
ここがキモです。そもそも、はなから覚えていないケースが多いんです。つまり、元々、とっちらかっていてインプットさせていない。整理されていない。それを「物忘れ」と錯覚しちゃうわけ。
情報は記憶として脳の「海馬」というところにしまわれます。けどさ、ここに無ければ出てくるわけ無いのよ。
それと海馬にしまい込まれていたとしても、問題はこれを引っ張り出してくる脳の問題ね。つまり、前頭葉、側頭葉とのネットワークがスムーズに機能していないからですね。
脳をフリーズさせないためには、いつも動かしておくことですよね。水だって動かないから凍るんです。
たえず刺激を与えること。脳の環境を変えること。これがポイント。
そうすると、いろんな方法が浮かびそう。たとえば、部屋の模様替えと引っ越しもいいじゃん。旅行とか遊び。人との会話。はじめての人と合うのもいいね。
いままで読んだことのない本を読む。いままでと違う女性と暮らす。これは問題ありか。でも、恋はいちばん脳を活性化する方法だな、うん。
老人ホームでも恋愛は盛んらしいよ。ボケてたら恋愛なんてできないんだから。エネルギーがなかったら恋愛なんかできないんだから。
もち、奥様やご主人に恋することもありだよ。