2006年09月25日「リーダーの哲学」 半谷正明著 ソーテック社 1365円

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」

 これ、鬼の般若の経営道場の主幹である半谷先生の処女作になります。
 彼は外食、飲食のコンサルでは超有名な人間。行列のできる店舗開発では有名な人だかんね。彼がプロデュースしてる店を言えば、えっ、あそこも? あれもか!と驚くと思うよ。
 だからさ、今回の本だって、そんなサプライズの店作りについていろいろマル秘の話を披露してくれるものだとばかり思ってました。
 さすがに、そこまでは出しませんでしたね。まっ、いいか。

 でも、かなり、力、入ってますな。読んでてわかります。普通、コンサルが書いたマネジメント書ってのは、いろんな理論が並べられてるか、逆にケーススタディばっかしになるんだよね。
 けど、鬼の般若の場合は、ど真ん中のストレート一本槍だもの。作新学院時代の江川卓そっくりだよ、これじゃ。

 つまり、社長にとっていちばん大切な哲学、理念について淡々と、だけど熱っぽく語られているんです。
 少し内容をのぞいてみただけでも・・・。
第1章 本物のリーダーになれる魔法の掟1「心得」編
第2章 本物のリーダーになれる魔法の掟2「コミュニケーション」編
第3章 本物のリーダーになれる魔法の掟3「資質・条件」編
第4章 本物のリーダーになれる魔法の掟4「創意工夫」編
第5章 本物のリーダーになれる魔法の掟5「意思決定」編
第6章 本物のリーダーになれる魔法の掟6・7「思想と哲学」&「実践」編
第7章 「自己診断・分析」編

 ほらね、力、こんなに入ってるんだ。たしかに力作だよ、こりゃ。

 あのさ、ものを書く人ってのは、処女作にすべてを入れちゃうの。つまり、いつまで経っても処女作書いてんのよ。2冊、3冊といろいろ書いても、結局は、処女作をいつまでも永遠に書き直してるんだよね。
 そういう意味では、この1冊は重いね。ただでさえど真ん中にストレートをばしばし投げ込んでるんだぜ。今後、楽しみな著者です。300円高。