カテゴリー:中島孝志の「日本伝統文化研究会」

2016年08月21日 (日)

志の輔らくご「牡丹灯籠」は傑作です。。。

 からんからん。からんからん。夜の夜中に駒下駄の音が聞こえます。

 見れば、亡くなったといわれていた恋しいお露と下女のお米。
 「生きていたのか!」
 「新三郎様こそ亡くなったと伺いました」
 いい男といい女。諦めきれない二人は会えて喜びます。そのまま新三郎は2人を屋敷に招きます。

 金持ちのくせにあえて新三郎の長屋に住む、白翁堂勇斎という人相見が、日に日にやつれていく様子が気になってこっそり覗いてみると、語らっている2人の女が透けて見える。

 「幽霊だ。このままでは新三郎は憑り殺されてしまうぞ」

 自分たちの住まいだ、と2人が言い張る処を調べてみると、そんな女たちのことはだれも知らない。おかしいおかしいおかしい。
 吸い寄せられるように迷い込んだ寺には2人の墓が。あの縮緬の牡丹灯籠も。

 やはり幽霊だったのか・・・。

 霊力溢れる住職に頼んでお札と寺宝である金無垢の仏像を貸してもらい、肌身離さず身に付ける。お札は家中の戸口という戸口に貼り付けた。

 2人は訪ねてきても入れない。

 「新三郎様はお心変わりをされたようです。お嬢様、お諦めください」
 「できませぬ」

 元もと、お露が亡くなった理由は、恋しい恋しい新三郎に会えず、恋煩いが高じて亡くなったわけでして。

 新三郎の世話をして糊口をしのいでいる下男の伴蔵という男に100両という大枚をはたいて、お札をはがしてもらいます。

 翌日、勇斎は骨と皮の骸骨になり果てた新三郎を見つけます。
 (遅かったか。しかし、なぜお札がはがされ、金無垢の仏像が消えたのか?)
 伴蔵夫婦が怪しい、とピンと来ます。が、泳がせているうちに逃げられてしまいます。

 この夫婦、小商売をはじめて成功するんです。金回りが良くなります。

 ところが・・・。


因果は巡り巡って・・・。

 「牡丹灯籠」は絶世の美女だった赤座美代子さんがお露役を映画(山本薩夫監督)でやりましてね。ホントに怖かったですよ。透き通るような美人でね。名古屋の旭が丘高校から早大文学部中退。で、俳優座に進んだ才女。ただいま72歳ですけど、なかなかなのよねえ。

 で、落語では10年くらい前かなあ。林家門下の噺家さんが紀伊國屋ホールで演じてくれたんすけど、これがまったく面白くなくてね。こんなにいいネタをどうしてこんなにつまらなくできるんだろう、と不思議でしょうがなかったですね。

 落語ってのは、噺家次第ですな。面白い人がやれば面白くなる。そういうものですね。

 5年前、歌丸師匠が「真景累が淵」を半年かけて演じる、つうんで毎月、地元の席亭に通いましたが、これは満喫されて頂きました。最高でした。



 先週、喬太郎さんが「真景」を演じましたよね(読売ホール)。



 名人。天才。奇才。こういうレベルまで行きますと、「牡丹」とか「真景」をやりたくなるんだよね。

 「牡丹灯籠」ってのは明代の話を名人圓朝が脚色して怪談噺に仕立て上げたものです。人間関係が入り組んでるんですが、そこが面白いわけでして。
 先代圓生が得意とした大ネタですけど、さすがに圓朝と同じようにはできません。結果、「さわり」しか知らない客ばかり、つうことになります。

 明治15年。圓朝は日本橋末広で15日連続で演じたわけでして。1日2時間としたって30時間つう大長編。それがいま圓朝全集で読むことができます。当時、速記者がすべて文字興ししてくれたからですね。

 それがなければ、いまの時代、歌丸さん、志の輔さん、喬太郎さんが演じることもなかったわけでね。

 日本文学史のなかでも画期的なことでした。つうのも、しゃべりをそのまま文字にしたわけで、二葉亭四迷よりも早く「言文一致体」を編み出したわけね。

 新三郎とお露のシーンがからんからん、からんころん、という下駄の音がおどろおどろしくて怪談にはうってつけ。で、映画、ドラマ、歌舞伎でもこの部分が演じられるんですけど、元は30時間もあるわけでしょ。登場人物たるや、縁が縁を呼ぶ。

 えっ、あの人とこの人はこんな関係だったの? びっくりしたなあ、モーの連続なわけ。

 実は、いちばん恐ろしいのがここなのね。因果は巡る。因縁。因果応報てヤツ。幽霊よりも怖いのが人間の業の深さですわな。欲に欲が絡んで身動きができない。欲の卍固めっすよ。
 ひと言が殺しのきっかけになります。口は災いの元、舌は災いの根。わが身かわいさで長年連れ添った妻をいとも簡単に殺してしまいます。

 こちらのほうが何倍も恐ろしい。けど、だれもが業を抱えて生きているわけでね。がりがり亡者たちを笑えませんよ。

 今回は志の輔さんが前半1時間で「登場人物の解説」を、そして後半2時間で、30時間分の話をいったん飲み込んでから、わかりやすく演じてくれたわけでして。。。大満足。


せいぜい70席の小さな小さな落語会。原原メンバー(噺家に弟子入りしちゃったエリートビジネスマン)の伝で満喫させて頂きました。感謝感謝。


庚申堂に猿田彦大神を合祀されてます。猿田彦神社。

とげぬき地蔵尊です。

 それにしても巣鴨で降りたのははじめてじゃないかな。ジジババの原宿でしょ、ここ? なかなかいいとこじゃないっすか。

 さて、志の輔さんは明日から1週間、下北の本多劇場で「牡丹灯籠」を演じます。こちらは450席。もう満杯でしょうけどね。

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プロフィール

中島孝志(なかじまたかし)
■東京生まれ。早大政経学部政治学科、南カルフォルニア大学大学院修了。PHP研究所、東洋経済新報社を経て独立。経営コンサルタント、経済評論家、ジャーナリスト、作家 (ペンネームは別) 、出版プロデューサー、大学・ビジネススクール講師等ビンボー暇無し。
■ビジネスパースンのアフター5勉強会の先駈け「キーマンネットワーク」を26歳から主宰。ただいま全国で開催している勉強会は
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■講演・セミナーは銀行、メーカー、外資系企業等で大人気。全国紙をはじめ専門誌、永田町メディア、金融経済有料サイト、大手企業広報誌から宗教団体機関誌などの連載を20年以上続ける。
■著訳書は480冊(電子書籍100冊含む)。大臣や経済団体トップなど政財界をはじめとした要人プロデュース延べ500人超。読書は年間3000冊ペース。落語と宝塚歌劇、大衆演劇、そしてシャンソンの熱烈なファン。
■日本青年会議所の「TOYP(人間力)大賞」を87年から3年連続受賞の快挙(横浜JC推挙)。
■短期間でハイリターン!チャート解析マスター!投資メルマガ「V字反発する“どん底銘柄 特急便”」配信。
■月水金と週3回配信メルマガ「3分でわかるチャートたっぷり!「中島孝志の経済教室」
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