2007年02月06日戦士は休息してる暇などなかった!

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 いやはや、今年の中学受験は大変です。想像以上に大変なようですね。
 激増のあまり、各塾とも去年のデータがまったく当てにならなかたそうですね。
 つまり、難易度をチェックして、「このくらいのベルト地帯を受験すればいいんだな」と考えていたら、偏差値で10くらい落とさないと受からない子どもたちが続出。
 志願者が増えた分、とんでもない雪崩現象が起きてしまったというわけです。

 にもかかわらず、戦士たちは休息をとる暇もなく、今度は大学受験に向かってスタートしております。

 都内でも受験で名だたる英語塾、数学塾では説明会を開催したところ、お母様方が集まりすぎて会場に入りきらない繁盛ぶり。
 「今年はどうしちゃったの?」
 350人の募集があっという間に締切とか。

 こんなことが3年後、6年後、そして就職シーズンを迎える10年後にも続くわけです。
 これはきついっすよねぇ・・・。

 原因はどこにあると思いますか?
 実は、これ、旧文部省の「ゆとり教育」にすべての原因があるんです。
 この学年は旧文部省が「ゆとり教育」なるものをスタートさせた時の新入生なんです。まともな親なら、こんなバカな制度がわが子の未来にいい影響を与えるわけがないことは予想できます。

 学校をあてにせず、塾で勉強させる。もちろん、こうなると中学は私立志向にシフトするのは当たり前ですよね。そのツケが今回の驚異的に競争率が証明しています。

 私自身は「ゆとり教育」には賛成でも反対でもありません。どうでもいいと考えています。
 愚息には小学5年の春までは好きな野球や遊びをさせておく。その後は受験に専念してもらおう、というのがわが家の方針。幸い、万年補欠ですから抜け出せてかえって精神的には楽だったかもしれません。

 ものは考えようで、「ゆとり教育」とはいままで学校にとられていた時間を家庭に取り戻すチャンスなんですね。この時間の運用は各家庭の方針、価値観でどうにでもできるわけです。
 そういう意味では、「ゆとり教育」とは学校から家庭にヘゲモニーが移った、という意味なんです。小学校の勉強で足りないと思ったら、自分で補うすべを考えればいいじゃないですか。すべてを学校に依存するのは、こんなバカな制度を強要されている現場の先生が可哀想ですよ。

 役所はなかなか制度を換えたがりませんが、こと、教育についてはコロコロ換えますね。
 私が高校生の頃は共通一次試験が来年から始まる、という年でした。まだ国立が一期校と二期校に分かれていた最後の時代です。その後、センター試験。ゆとり教育。いたずらに混乱して、子どもを迷わせてばかりですよね。

 頭の悪い官僚が理想論を振り回すと、取り返しのつかない事態を引き起こしてしまいますね。この6年間の迷走ぶりの罪は重たいですよ。