2007年05月17日「クィーン」

カテゴリー中島孝志の不良映画日記」

 目玉のオヤジのケータイストラップ欲しさに「ゲゲゲの鬼太郎」の前売りチケ買っちゃってさ。1時間もたずに映画館出て口直しに観たのがこれ。
 やっぱ、いいねぇ。というか、ヘレン・ミレンが好きなのね。なにしろ、デビュー作の「としごろ(初ヌード披露)」という古い古いビデオも持ってれば、名作「ゴスフォードパーク」「コックと泥棒・・・」「カレンダーガールズ」もすべてDVD持ってんだから。

 エリザベス女王を演じて念願のオスカーをとるわけだけど、実物以上に老けた役してましたな。この人、老けても素敵な女優ですな。


104分という短さ。あっという間。これはドキュメンタリー映画でもあるわな。

 「開かれた王室」というか、よく、撮らせたなぁ。英国人の大人ぶりを思い知らされましたな。それとも、誤解を解く意味でも意義のある作品だったかもね。
 この映画観た人は、だれしも女王のファンになると思うからね。

 自由奔放に振る舞うダイアナ妃。女王の妹であるマーガレット妃が指摘したように、「生きても死んでもトラブルメーカーだった」というのはロイヤルファミリーの本音だろうね。

 英国民の多くが亡きダイアナに共感の念を覚えていたことは事実。だから、「離婚して王室から離れた彼女のことはプライベート。スペンサー家の意向にそいたい」と、国葬の類は女王の念頭には元々なかったけれども、期待に添う形で哀悼の辞を国民の前で述べるわけですな。

 女王は50年間、まるまる「政治的存在」だったんですな。だから、労働党の党首であるブレア(元首相になっちゃった)もわずか1週間で女王のファンになってしまうわけさ。
 まるごと政治的存在という重荷は、首相よりもはるかにずっしりと重たいからね。首相は選挙に負けたり任期が来ればただの人になれるけどさ、女王は死ぬまで女王だもんね。
 そこに気づいたから、ブレアは敬意を表したわけですよ。

 それにしても、ヘレン・ミレンも似てるけどさ、ブレア演じるマイケル・シーンはくりそじゃん? あと、チャールズ皇太子は後ろ姿がそっくり。
 アカデミー主演女優賞は当たり前だわな。

 今週から話題作の目白押しですよ。まずは「パッチギ」「憑神」「しゃべれどもしゃべれども」「歌謡曲だよ、人生は」「ダイハード4」「大日本人」・・・たまりまへんでぇ。