2008年06月09日ニートの涙か?

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 ニューヨークダウ400ドル暴落も吹っ飛ぶ大事件でした。

 ひと言で言えば、「自暴自棄」。やぶれかぶれの破滅的犯罪ですな。

 秋葉原、先々週行ってました。ホコ天もよく知ってます。外国人も多かったと思うよ。
 「ニホンハ コワイ クレージーネ」という印象を受けて帰るんでしょうな。

 さて、あの犯人(加藤某)、「生活に疲れた」なんて話してるらしいけど、25歳で疲れるってどういうことだろね。生活が苦しくて・・・40代の主婦じゃないんだからさ。
 介護費とか教育費とかでフウフウ言ってる自営業者とかサラリーマンがたくさんいるんだよ。
 自分のことだけ心配してりゃいいなんて・・・私から言わせたら天国みたいな環境ですな。

 なんともひ弱な小男。アキバにしっくりくるよな雰囲気ありますけど、大量殺人を目論んでわざわざ裾野市から参上したわけでしょ?
 青森の高校を卒業後、上京。以来、派遣社員としてあちこちの部品工場で働いてたんでしょう。次の更新がなかったとか。
 真相はこれから少しずつ解明されていくと思うけど、心の奥底で何を考えてたのか、どうしてこんな事件を起こしたのか、本人もわからんだろうね。

 将来を悲観するだけなら自殺止まりです。けど、彼はそうじゃない。
 シリアル殺人を企てる人は必ず「反撃」なんです。自分をここまで追い込んだ社会とか環境への恨み辛み。

 反撃に出る場合、2つのケースがあんだよね。1つは「梅川事件」。かつて三菱銀行で発生した極悪事件ね。犯人は射殺されました。
 けど、この犯人は平素から凶暴で起こすべくして起こした自爆テロでしたね。

 もう1つのほうに似てんだよなあ、永山事件にさ。「裸の十九歳」ね。詳しくはちょうど2年前のブログを参照してほしいんだけど。「無知の涙」です。

 ある日突然、殺人者に変身するんだよ。動機の1つはたしかにピストルを手に入れたことなんだけど。
 この男には猛烈な絶望感、苛烈な劣等感と同時に、強烈な上昇志向があったんだよね。結局、それで自滅するわけだけど。
 
 何が彼を追い込んだんだろう・・・。ニート社会の被害者? ニートの涙? いちばん弱いところから折れた? それもあるかもしれませんな。
 「時代の閉塞感」というのは、こういう意味不明の犯罪を社会として抱え込んでいかなければならない「業」があることは否定できません。

 犠牲者には衷心よりご冥福をお祈りするばかりです。私の愚息と同世代の人たちが多かった。報道の使命という大義名分もありますけど、ご家族は心の真空地帯でしょう。心のケアをなによりも優先しなければならんですな。

 いずれにしても、「死刑にしてもらいたくてこんな犯罪を企てました」なんて定番の自己弁護はしてもらいたくないね。なんでも死刑制度のせいにしちゃあかんよ。凶悪犯人たちのマイブームにしてはあかんねん。

 それでなくても、死刑廃止論者の弁護士さんたちが徒党を組んで弁護しようちゅう動きがチラホラ見えてまっせ。