2008年11月27日他人の不幸は蜜の味!

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 オバマ・コネクションを見ていると、日本人にもお馴染みの顔がずらり。サマーズ元財務長官、ボルカー元FRB議長。新顔はティム・ガイトナー次期財務長官くらい。まるで、「あの人はいま」「昔の名前で出ています」みたいな感じ?
 意外と人材が払底してたんですなあ。それとも、非常時だから経験者に依存したというわけ?

 それにしても、アメリカは景気がいいねえ。80兆円の追加予算? いったいどこからその資金もってくるんでしょうか? 打ち出の小槌でも持ってるんでしょうか。いずれにしてもドル安は進みますよ。 

 さて、来週火曜日、懸案のビッグスリー問題に方向性が決定されます。ブッシュは冷たい視線だけど、オバマははなから救済を表明。「けど、それならそれでもっときっちりしたペーパー」をもってこい」と一応、全米市民にポーズをとるためにワンクッション置きました。

 でも、ビッグスリーの凋落はご存じの通り、サブプライム問題とか今回の金融危機が引き金になったわけではありません。1つの要因かもしれないけど主要因ではありません。
 
 時代変化に対応できなかった。で、この氷河期にマンモスや恐竜と同じ運命を背負いつつあるというわけです。

 同じ労組ですからね、あっちを救済してこっちはダメなんて言えるかな。ブーイングは凄いだろうね。
 ここは全部ひっくるめて面倒みたらどうでしょうか? といっても、3社を個別に救済するわけじゃなくて、日本のメガバンクのように合併させちゃう。で、新会社「ビッグスリー・カンパニー・ホールディングス」を創設。

 あとはマーケットの論理で一挙に統廃合。つまり、マーケット価値のない事業や車種、研究は彼らの手で淘汰させるんですよ。幸い、工場は車種ごとにありますからね。淘汰された工場は閉鎖。従業員はレイオフ。

 生産が激減すればシェアはドカンと落ちます。半分になっても不思議ではありません。

 これは仕方ないでしょう。時代に合わないがぶ飲みガソリン車作っても売れませんからね。いま全米で車が売れないのは、ローンが組めないという理由だけでなく、「結局、どのメーカーが残るのよ?」とお客さんがじっと見守って動かないからよ。

 北米でのトヨタ、ホンダの在庫日数は100日を超えたらしいけど、来年、ビッグスリーの工場・販社の統廃合で生産台数がドカンと落ちれば、逆に日本の自動車メーカーはシェア奪取のチャンスなんじゃないの? 在庫一掃で足りなくなるかもよ。

 北米生産の日本車については、さすがのオバマ民主党も保護貿易政策は発動しないと思うけど。他人の不幸は蜜の味とはよく言ったモノですね。けど、そうなりそうな予感。