2009年01月12日「女装する女」 湯山玲子著 新潮社 735円

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」

 55歳の女装が万引き現行犯で逮捕されたとか。毛抜きが欲しかったんだ、と。なんか侘びしいねえ。
 それにしても、わざわざ女装してコトに及ぶこたぁないのに。

 たぶん、いつもの調子で女装を愉しんでたら。
「あっそうそう、毛抜き毛抜き。最近大変なのよ、あたし。ちゃんと毛抜きで処理しなくちゃ。レディの身だしなみでしょ。やっぱ菊一文字がいいわよねえ。けど、あれ、高いのよぉ」な〜んて気分になったんとちゃうか。

 それにしても、女装というのは男性がするから女装なわけでね。ふつう、女性の場合は「男装の麗人」とかいうわけよ。宝塚ですな。

 でも、本書のタイトルは女性が女装するわけ。なぜ? 簡単にいうと、「オンナモード」にスイッチが入ることを「女装」と表現するわけですな。「よし! 遊びモードに入るぞ」「仕事モードに切り替えるぞ」というあれですよ。

 ただし、全編、女装モードなわけじゃなくて、これは10あるパターンのうちの1つに過ぎません。ほかに、スピリチュアルな女、和風の女、ロハス、エコ女ちゅうように分類してるわけね。そう、これは最近のリアルな女性の生態をこれらのキーワードで解説したものなのね。
 ま、そういうこと。

 あとがきに「黒い十人の女」という映画の紹介があんだけど。あるプレイボーイに関係する10人の女が団結してそいつをこらしめるって話なのね。
 かなりのレアビデオなんだけど、私、持ってるのね。まさかこんなところで紹介されるとは市川監督も思ってなかっただろうね。

 つまり、女は一筋縄ではいかないよってこと。団結するから? ちがう。1つの女の中にたくさんの女が混在してるから。女はモノトーンでシンプルな生き物じゃない。玉虫色。パステルカラー。
 「あなた色に染めて」なんつって、染まってるフリが巧いということ。これも手の内にいろんな色持ってるからできることであってね。くれぐれも無色だから何色にも染まるなんて考えたらあかん。

 惚れてまうやろ! 気をつけなはれや!! 250円高。

 余談なんだけど、年が明けてもユニクロが相変わらず絶好調。
 スウェーデン発の安売り屋さんもそこそこ健闘してるんとちゃうかな。最近、お客が並んだとも聞かないけど。原宿店とかどうなんだろ?
「賞味期限5年」「スウェーデンのしまむら」と出店直後に言ったけど、ファッションて好き嫌いだからねえ。もち、大好きという人もいるでしょう。私? 嫌いです。理由? 以前書きました。

 ここの「ウリ」は2週間程度で在庫を店頭からどんどん下げてること? そうすれば売れてるように見えるし、売場の新陳代謝が良くなるから新鮮にも見える。で、余った在庫はアジアで売る?
 時間差攻撃? 地域差攻撃? 世界をマーケットにして、一斉に発表するようなデザインじゃないもん。

「じゃ、どういうデザインがいいの?」という質問をいくつか受けましたので回答しておきましょう。



 私のお勧めはこれかな。LEORARD。値段はピンキリだと思うけど。日本に上陸した頃からデザインがほとんど変わってません。つうか、変わってないように見せてます。

 だれが着てるの? はい、実はかなりいます。あちこちで見ますもん。「あ、LEONARDだ」とわかるデザインだかんね。たとえば、芸能人では森泉さんからサッチーまで。あっ、神田うのさんもたまに着てますな。

 じゃ高いの? 高いのは高い。けど、安いのは安い。それに、このメーカーのは娘さんとかお孫さんも喜んで着るはず。ま、そこまで計算しなくていいけど。そんだけデザインが変わらないということ。ある意味、普遍的、ユニバーサルなデザインなのよ。だから森泉さんからサッチーまでOKというわけ。

 もち、仕事モードでもいけるし、バリバリ仕事した後、花金にカレシとフレンチ食べたりするのにもいいと思う。かなりオッシャレーな逸品。
 今度、デパート行ったら見て見てちょ。たぶんシックで華やか。「やっぱ、おフランスざんすね」と感じると思うよ。
「ドン中島のイケテルファッションチェック」でした。