2009年02月03日「銭ゲバ」 ジョージ秋山著 幻冬舎 720円
久しぶりの新宿。久しぶりの3丁目。といっても、そっちのほうの趣味はございませんけどね。
朝日新聞の友人(編集者)から電話。
「久しぶりに飲まない」
「いいね」
「どこにする?」
「あそこ」
「了解」
これだけでわかる。どこかというと、たぶん、このブログでも紹介したことあるけど、「トンキン」という創作中華料理の店。ここの純レバーが美味いのよ。
「いまどこ?」
「御苑、歩いてる」
「やってないよ」
「8月か?」
この店、8月から2カ月間、夫婦でスペインに行っちゃうのよね。でも、いま、2月だし。で、ようやく店に到着。アホみたいにポツンと突っ立ってる彼を発見。
店には灯り。店主はいるらしい。けど、閉店の様子。聞けば、日・月を休日にしたとか。このご時世にたいしたもんや。
で、末廣亭そばの「のみや」という店に移動。飲み屋が「のみや」。どないなってんねん。ここも美味い。ハラミ、タン、レバー、すべて刺身。美味い。店主は元サントリー勤務。近々、B級グルメのコーナーでご紹介しましょう。
さて、久しぶりの新宿と来れば、やっぱ紀伊國屋書店。1時間半ほど満喫。どっさりどさどさ。それでも1階のワゴンセールで引っかかっちゃった。
あれ、これ、「銭ゲバ」じゃん。懐かしいなあ。昔、漫画でよく読んだ。
ガキの頃から貧乏に苦しめられて、最愛の母親まで金で命を落として、金に恨みを持ち続け、金に復讐を誓う。信州松本出身で「〜ヅラ」と語尾につけて話す。金のためならなんでもやるヤツ。守銭奴。
へえ復刻したんだ。テレビで人気? あっそう。いまならウケるだろね。「同情するなら金をくれ」以上のインパクトがあるもん(そうそう、安達祐実さん離婚しちゃったね)。
ウィキペディアによると、「週刊少年サンデー(小学館)に1970年から連載。極度の貧困から殺人を繰り返しながら金銭と名誉を掴む1人の青年・蒲郡風太郎の波瀾万丈ストーリー」とある。一部の都道府県では有害図書扱い・・・ふ〜ん。まあ、PTAが推薦するような内容ではないわな。こちとら彼らが推薦するような本読まないもんな。
自分の境遇に同情していろいろ便宜を図ってくれた人も、エゴのために殺しちゃう。計算尽くで社長一家に取り入って、終いにはその一家も死に追い込んじゃう。乗っ取りに成功して政界進出・・・原作はこうなんだけど、ドラマではどうなんだろ。今度見てみようっと。
1970年には唐十郎さんの主演で映画化もされてんのか。子供時代を演じてたのがあの雷門ケン坊か。で、母親役が実はガキの頃に隠れファンだった稲野和子さん。
この女優さん、妙に色っぽくてね。大好きでした。「ザ・ガードマン」とかによく出演してたなあ。チビのくせに、この人、出てくるとワクワクしてたもんなあ。早速、ビデオ、探さなくちゃ。
それにしても、時代は「銭ゲバ」を生みかねないほどシビアですな。現代の銭ゲバ、サラ金や商工ローン、あるいは闇金に手を出してにっちもさっちもどうにもブルドッグ、という人も少なくないでしょうな。
人間、なにが困るといって、日々の生活費に事欠くことがいちばん辛い。年金問題が選挙の争点になるのも、これ、日々の生活費だから。派遣切りで困るのも、日々の生活費=給料が突然絶たれてしまうから。
自宅通勤の派遣社員はそんなに悲壮感はないと思うな。
日本人というのは、たとえ預貯金が吹っ飛んでもそんなに悲観はしない。けど、賃下げとか年金のリスケ・支給額減額といった生活費にダイレクトに影響を与えることにはものすごく敏感。1500兆円もの個人金融資産持ってるくせにね。
「老後が心配」と小金を貯めに貯めて数億円。銀行も信用せず庭に埋めておいたら泥棒に盗まれちゃった。で、ショック死。
いったい、この人の人生ってなんだったんだろう。さっさと使っちゃえばいいのにそれができない。80歳過ぎて、まだ老後が心配だからと貯めに貯めちゃう。まっ、貯めることが生き甲斐だったのかも。
他人の人生なんだから文句言ってもしょうがないんだけど。
何人もの霊能者から言われたことがあんの。あなた、一生食うには困りません。けど貯まらない。貯めようとしてもムダ。ムリです。すかんぴん。ホント、見事なくらい貯金0・・・だって。喜んでいいのか悲しむべきか。
そういえば、最近も、知人が勝手に姓名判断してくれましてね。そのときも同じこと言ってたな。よけいなお世話だっちゅうの。
母親からもずっと同じこと言われてたからいまさら驚かないんだよ。あれば使っちゃう。同級生の顧問税理士も感心してます。つうか呆れてます。
それに比べて、妹はコツコツコツコツ小金を貯めるタイプ(某メガバンクで融資やってるだけある)。たぶん私が庶民だとしたら、彼女は財閥でしょうな。
こいつが生意気でね。子供の頃から。いつの時代も資本家は威張ってますな(悔しいんで、陰で「守銭奴」と呼んでます)。
「お金持ってないのに、よく心配もなくのほほんと生きられるよね。信じらんな〜い」
やっぱ、ここでも感心させてしまうんでしょうな。
今日食べるものにも困るようになったら、最後の最後は友達を頼ろうと考えてるのね。
「1週間頼むわ」
1人1週間。年間52週だから52人友達がいれば、週替わりで転々とすればいいわけでしょ。迷惑かもしんないけど、1週間飽きさせない話題とか情報があれば無碍にはせんでしょ。で、1週間経ったら、「世話になったな。じゃ次のとこ行くわ。また来年の今頃来るから」と富山の置き薬みたいなこと言ってね。
これ、学生時代に1年間やったことあんのよ。さすがに向こうも貧乏学生だから、ご馳走はしてくれないけど。住むとこだけは確保。助かったなあ。
銭ゲバが銭ゲバになった原因は、極貧というより友達がいなかったからじゃないかなあ。困ったとき、「頼むわ」と気軽に言える友達に恵まれなかった。原因は極貧ではなくて性格にあるような気がしますな。
「ホームレス中学生」の田村さん。性格が明るいから周囲の人が応援してくれたじゃないですか。気軽に頼れる友達。仲間。これがホントの財産かもしれませんな。
ま、友達が困ったときに応援してやれる人間にならんといかんのだけど。ホントはね。300円高。
朝日新聞の友人(編集者)から電話。
「久しぶりに飲まない」
「いいね」
「どこにする?」
「あそこ」
「了解」
これだけでわかる。どこかというと、たぶん、このブログでも紹介したことあるけど、「トンキン」という創作中華料理の店。ここの純レバーが美味いのよ。
「いまどこ?」
「御苑、歩いてる」
「やってないよ」
「8月か?」
この店、8月から2カ月間、夫婦でスペインに行っちゃうのよね。でも、いま、2月だし。で、ようやく店に到着。アホみたいにポツンと突っ立ってる彼を発見。
店には灯り。店主はいるらしい。けど、閉店の様子。聞けば、日・月を休日にしたとか。このご時世にたいしたもんや。
で、末廣亭そばの「のみや」という店に移動。飲み屋が「のみや」。どないなってんねん。ここも美味い。ハラミ、タン、レバー、すべて刺身。美味い。店主は元サントリー勤務。近々、B級グルメのコーナーでご紹介しましょう。
さて、久しぶりの新宿と来れば、やっぱ紀伊國屋書店。1時間半ほど満喫。どっさりどさどさ。それでも1階のワゴンセールで引っかかっちゃった。
あれ、これ、「銭ゲバ」じゃん。懐かしいなあ。昔、漫画でよく読んだ。
ガキの頃から貧乏に苦しめられて、最愛の母親まで金で命を落として、金に恨みを持ち続け、金に復讐を誓う。信州松本出身で「〜ヅラ」と語尾につけて話す。金のためならなんでもやるヤツ。守銭奴。
へえ復刻したんだ。テレビで人気? あっそう。いまならウケるだろね。「同情するなら金をくれ」以上のインパクトがあるもん(そうそう、安達祐実さん離婚しちゃったね)。
ウィキペディアによると、「週刊少年サンデー(小学館)に1970年から連載。極度の貧困から殺人を繰り返しながら金銭と名誉を掴む1人の青年・蒲郡風太郎の波瀾万丈ストーリー」とある。一部の都道府県では有害図書扱い・・・ふ〜ん。まあ、PTAが推薦するような内容ではないわな。こちとら彼らが推薦するような本読まないもんな。
自分の境遇に同情していろいろ便宜を図ってくれた人も、エゴのために殺しちゃう。計算尽くで社長一家に取り入って、終いにはその一家も死に追い込んじゃう。乗っ取りに成功して政界進出・・・原作はこうなんだけど、ドラマではどうなんだろ。今度見てみようっと。
1970年には唐十郎さんの主演で映画化もされてんのか。子供時代を演じてたのがあの雷門ケン坊か。で、母親役が実はガキの頃に隠れファンだった稲野和子さん。
この女優さん、妙に色っぽくてね。大好きでした。「ザ・ガードマン」とかによく出演してたなあ。チビのくせに、この人、出てくるとワクワクしてたもんなあ。早速、ビデオ、探さなくちゃ。
それにしても、時代は「銭ゲバ」を生みかねないほどシビアですな。現代の銭ゲバ、サラ金や商工ローン、あるいは闇金に手を出してにっちもさっちもどうにもブルドッグ、という人も少なくないでしょうな。
人間、なにが困るといって、日々の生活費に事欠くことがいちばん辛い。年金問題が選挙の争点になるのも、これ、日々の生活費だから。派遣切りで困るのも、日々の生活費=給料が突然絶たれてしまうから。
自宅通勤の派遣社員はそんなに悲壮感はないと思うな。
日本人というのは、たとえ預貯金が吹っ飛んでもそんなに悲観はしない。けど、賃下げとか年金のリスケ・支給額減額といった生活費にダイレクトに影響を与えることにはものすごく敏感。1500兆円もの個人金融資産持ってるくせにね。
「老後が心配」と小金を貯めに貯めて数億円。銀行も信用せず庭に埋めておいたら泥棒に盗まれちゃった。で、ショック死。
いったい、この人の人生ってなんだったんだろう。さっさと使っちゃえばいいのにそれができない。80歳過ぎて、まだ老後が心配だからと貯めに貯めちゃう。まっ、貯めることが生き甲斐だったのかも。
他人の人生なんだから文句言ってもしょうがないんだけど。
何人もの霊能者から言われたことがあんの。あなた、一生食うには困りません。けど貯まらない。貯めようとしてもムダ。ムリです。すかんぴん。ホント、見事なくらい貯金0・・・だって。喜んでいいのか悲しむべきか。
そういえば、最近も、知人が勝手に姓名判断してくれましてね。そのときも同じこと言ってたな。よけいなお世話だっちゅうの。
母親からもずっと同じこと言われてたからいまさら驚かないんだよ。あれば使っちゃう。同級生の顧問税理士も感心してます。つうか呆れてます。
それに比べて、妹はコツコツコツコツ小金を貯めるタイプ(某メガバンクで融資やってるだけある)。たぶん私が庶民だとしたら、彼女は財閥でしょうな。
こいつが生意気でね。子供の頃から。いつの時代も資本家は威張ってますな(悔しいんで、陰で「守銭奴」と呼んでます)。
「お金持ってないのに、よく心配もなくのほほんと生きられるよね。信じらんな〜い」
やっぱ、ここでも感心させてしまうんでしょうな。
今日食べるものにも困るようになったら、最後の最後は友達を頼ろうと考えてるのね。
「1週間頼むわ」
1人1週間。年間52週だから52人友達がいれば、週替わりで転々とすればいいわけでしょ。迷惑かもしんないけど、1週間飽きさせない話題とか情報があれば無碍にはせんでしょ。で、1週間経ったら、「世話になったな。じゃ次のとこ行くわ。また来年の今頃来るから」と富山の置き薬みたいなこと言ってね。
これ、学生時代に1年間やったことあんのよ。さすがに向こうも貧乏学生だから、ご馳走はしてくれないけど。住むとこだけは確保。助かったなあ。
銭ゲバが銭ゲバになった原因は、極貧というより友達がいなかったからじゃないかなあ。困ったとき、「頼むわ」と気軽に言える友達に恵まれなかった。原因は極貧ではなくて性格にあるような気がしますな。
「ホームレス中学生」の田村さん。性格が明るいから周囲の人が応援してくれたじゃないですか。気軽に頼れる友達。仲間。これがホントの財産かもしれませんな。
ま、友達が困ったときに応援してやれる人間にならんといかんのだけど。ホントはね。300円高。