2009年04月29日「この身、死すとも『これだけは言いたい』」 田母神俊雄・長谷川慶太郎著 李白社
豚インフルエンザ、広がってますな。韓国に1人? なら、日本に3人くらいいてもおかしくないですな。フェーズ4ですか? 今頃?
昨日は朝からドカッと日経平均株価が落ちてるというのに、インフル銘柄のダイワボウは連日ストップ高ですな。金融危機にメキシコ風邪。これに戦争や災害でも起きたら目も当てられないですな。北朝鮮のテポドンやノドンも霞んでしまう豚インフルの驚異ですわい。
さて、いま、話題の人です。いわゆる、「田母神論文」でミソをつけ、この前、空幕の幕僚長を解任された方ですね。
「防衛省はなにをやるにも3か月も半年もかかるのに、私の解任だけは2時間で決めた。やればできるじゃないか」
対談相手は、エコノミストとしても著名ですけど、軍事評論家としてはさらに筋金入りという長谷川慶太郎さん。このコンビでおもしろくならないわけがない。目からウロコの情報がいっぱいでしたよ。
いったん戦争になると、米軍が核同盟国に核を譲渡する「ニュークリア・シェアリング」というのがあるんです。いわゆる核共有のことですけど、いま加盟(?)してるのはドイツ、イタリア、ベルギー、オランダ、トルコの5カ国のみ。以前はギリシャとカナダも入ってました。
これね、核兵器を保有してないにもかかわらず、戦時には瞬時に「核抑止力」を持てるという仕組み。「米国の傘の中」というより、核のワークシェアリングやあ! 米軍がいざというときに譲渡してくれるわけ。
これええですなあ。日本は核を持たず、作らず、入らせず。つまり非核3原則ね。最近は、議論もさせず、考えもさせず、と非核5原則になってます。
ま、核兵器を持つことが国益になるかどうか。いろいろ議論はわかれるとこですがね。このお2人も真っ二つに分離しちゃってるもの。
日本人は熱しやすく冷めやすい、きわめてムードに左右されやすい国民性だけに、ある日、「非核化なんてや〜めた」となりかねない・・・と思われてる。「いいやちがいますよ」と反論しても、周辺国は100%そう思ってる。
そこが外交としても切り札にできそうな感じなんだけど、田中真紀子さんや鈴木宗男さんを御せない外務省の連中に望んでもムダかもしれん。いや、官益のためにこの2人を排除した狡猾さがあるか。
さて、中国が日本の核武装化と常任理事国入りのどちらをより強く反対するかといえば、間違いなく核武装でしょうな。ということは、いざというとき、「アウトサイド・オプション」として核武装化というアイデアも用意しとけばいいわけよ。
田母神さんが長年勤務されてた航空自衛隊ですけどね。これ、極東の米軍基地を守る防衛部隊として設立されたのね。元々、英国をまねて、日本には陸軍と海軍の2つがあった。空軍はなかったの。参考までに、明治初期(日清戦争の前)には米軍みたいに海兵隊もあったらしいですな。
戦後、米軍と歩調を合わせるように陸自、海自、空自と分けたみたい。
おかしなことに、わが空自は世界でも希有といっていいほど防衛主体の空軍なの。ま、自衛隊ですからね。そうなんでしょうけど。航空自衛隊にはそもそも爆撃機がないんです。戦闘機ではなくあくまでも支援機なわけ
だから、北朝鮮と有事になったとしても、日本は攻撃できないの。空対艦はあるけれども、空対地のミサイルもない。
この航空自衛隊の戦闘機ですけど、ゆゆしき問題を抱えてしまして、機種が新型になるたびに値段は5倍くらいに跳ね上がる。ほかの兵器にしても、本来の価格より数割増、モノによっては2倍もの高値になっちゃう。
なぜか? 米国はとっても商売が上手だから。いや防衛庁というか、日本の官僚機構、政治があまりにもお粗末だから。
たとえば、 米国は最新鋭の武器はけっして輸出しません。「F15の空対空ミサイルを売ってほしい」といっても、絶対にリリースしてくれない。ところが、日本のメーカーが新型ミサイルを完成したと聞くやいなや、「こっちのほうが安いでっせ。お得ですがな」とセールスに来る。
つまり、日本国内で同レベルのものを作れるようになってはじめて商談のテーブルにのる。それまでは足元を見てけんもほろろの扱い。これが米国。とても同盟国とは思えませんな。
だから日本の防衛産業は技術レベルを懸命にあげようと日々努力するわけ。
こうなる理由? なんつっても、日本の予算制度がちぐはぐだからでしょう。
日本の場合、役所の予算は成立したら年度内に処理しないといかんわけ。
米国の軍事産業連中はそんなこと先刻ご承知。で、価格交渉などをさせないために、ぎりぎりいっぱいまで条約を引き延ばそうとする。交渉しようにも時間切れになる。結局、米国の言い値で買うしかない・・・というわけ。
韓国みたいにフランスに合い見積もりを取らせて天秤にかけることもしない。だから、日本は米国にディスカウントさせることすらできない。
これ、すなわち、税金の無駄遣いなわけですよ。どこの世界にこんなビジネスがありますか? 世界中の笑いものですよ。
日米安保条約? このご立派な法律も、いざというとき、どれだけ使い物になるのか。米国の軍需産業を利するための「仕組み」にしか思えませんけどね。
田母神さんが解任されて、ようやく日本の防衛制度、防衛上の課題が浮き彫りというか、世間に知られるようになってきました。
そういう意味では、空幕のリーダーとして活躍されるよりも国民にとっては良かったかもしれませんな。400円高。
昨日は朝からドカッと日経平均株価が落ちてるというのに、インフル銘柄のダイワボウは連日ストップ高ですな。金融危機にメキシコ風邪。これに戦争や災害でも起きたら目も当てられないですな。北朝鮮のテポドンやノドンも霞んでしまう豚インフルの驚異ですわい。
さて、いま、話題の人です。いわゆる、「田母神論文」でミソをつけ、この前、空幕の幕僚長を解任された方ですね。
「防衛省はなにをやるにも3か月も半年もかかるのに、私の解任だけは2時間で決めた。やればできるじゃないか」
対談相手は、エコノミストとしても著名ですけど、軍事評論家としてはさらに筋金入りという長谷川慶太郎さん。このコンビでおもしろくならないわけがない。目からウロコの情報がいっぱいでしたよ。
いったん戦争になると、米軍が核同盟国に核を譲渡する「ニュークリア・シェアリング」というのがあるんです。いわゆる核共有のことですけど、いま加盟(?)してるのはドイツ、イタリア、ベルギー、オランダ、トルコの5カ国のみ。以前はギリシャとカナダも入ってました。
これね、核兵器を保有してないにもかかわらず、戦時には瞬時に「核抑止力」を持てるという仕組み。「米国の傘の中」というより、核のワークシェアリングやあ! 米軍がいざというときに譲渡してくれるわけ。
これええですなあ。日本は核を持たず、作らず、入らせず。つまり非核3原則ね。最近は、議論もさせず、考えもさせず、と非核5原則になってます。
ま、核兵器を持つことが国益になるかどうか。いろいろ議論はわかれるとこですがね。このお2人も真っ二つに分離しちゃってるもの。
日本人は熱しやすく冷めやすい、きわめてムードに左右されやすい国民性だけに、ある日、「非核化なんてや〜めた」となりかねない・・・と思われてる。「いいやちがいますよ」と反論しても、周辺国は100%そう思ってる。
そこが外交としても切り札にできそうな感じなんだけど、田中真紀子さんや鈴木宗男さんを御せない外務省の連中に望んでもムダかもしれん。いや、官益のためにこの2人を排除した狡猾さがあるか。
さて、中国が日本の核武装化と常任理事国入りのどちらをより強く反対するかといえば、間違いなく核武装でしょうな。ということは、いざというとき、「アウトサイド・オプション」として核武装化というアイデアも用意しとけばいいわけよ。
田母神さんが長年勤務されてた航空自衛隊ですけどね。これ、極東の米軍基地を守る防衛部隊として設立されたのね。元々、英国をまねて、日本には陸軍と海軍の2つがあった。空軍はなかったの。参考までに、明治初期(日清戦争の前)には米軍みたいに海兵隊もあったらしいですな。
戦後、米軍と歩調を合わせるように陸自、海自、空自と分けたみたい。
おかしなことに、わが空自は世界でも希有といっていいほど防衛主体の空軍なの。ま、自衛隊ですからね。そうなんでしょうけど。航空自衛隊にはそもそも爆撃機がないんです。戦闘機ではなくあくまでも支援機なわけ
だから、北朝鮮と有事になったとしても、日本は攻撃できないの。空対艦はあるけれども、空対地のミサイルもない。
この航空自衛隊の戦闘機ですけど、ゆゆしき問題を抱えてしまして、機種が新型になるたびに値段は5倍くらいに跳ね上がる。ほかの兵器にしても、本来の価格より数割増、モノによっては2倍もの高値になっちゃう。
なぜか? 米国はとっても商売が上手だから。いや防衛庁というか、日本の官僚機構、政治があまりにもお粗末だから。
たとえば、 米国は最新鋭の武器はけっして輸出しません。「F15の空対空ミサイルを売ってほしい」といっても、絶対にリリースしてくれない。ところが、日本のメーカーが新型ミサイルを完成したと聞くやいなや、「こっちのほうが安いでっせ。お得ですがな」とセールスに来る。
つまり、日本国内で同レベルのものを作れるようになってはじめて商談のテーブルにのる。それまでは足元を見てけんもほろろの扱い。これが米国。とても同盟国とは思えませんな。
だから日本の防衛産業は技術レベルを懸命にあげようと日々努力するわけ。
こうなる理由? なんつっても、日本の予算制度がちぐはぐだからでしょう。
日本の場合、役所の予算は成立したら年度内に処理しないといかんわけ。
米国の軍事産業連中はそんなこと先刻ご承知。で、価格交渉などをさせないために、ぎりぎりいっぱいまで条約を引き延ばそうとする。交渉しようにも時間切れになる。結局、米国の言い値で買うしかない・・・というわけ。
韓国みたいにフランスに合い見積もりを取らせて天秤にかけることもしない。だから、日本は米国にディスカウントさせることすらできない。
これ、すなわち、税金の無駄遣いなわけですよ。どこの世界にこんなビジネスがありますか? 世界中の笑いものですよ。
日米安保条約? このご立派な法律も、いざというとき、どれだけ使い物になるのか。米国の軍需産業を利するための「仕組み」にしか思えませんけどね。
田母神さんが解任されて、ようやく日本の防衛制度、防衛上の課題が浮き彫りというか、世間に知られるようになってきました。
そういう意味では、空幕のリーダーとして活躍されるよりも国民にとっては良かったかもしれませんな。400円高。