2010年01月21日「世界は俺が回してる」 なかにし礼著 角川書店 1890円

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」

「お前がわがままなことは知っている。そのわがままを仕事にそそぐのだ。徹底的にわがままを貫いて一つの仕事に取り組むんだ。そうすれば、お前の仕事は狂気をはらむようになる。芸術になる。そこまでやれ。そこまでやるんだ」

 味の素に入社が決まっていたのに、むりやり、叔父(電通社長吉田秀雄氏)にできたばかりのラジオ東京テレビ(TBSの前身)へと押し込まれた。

 仕事は考査。1日4時間、放送事故があるかどうか、イヤホンつけてモニター室でチェックする仕事。

「こんな退屈な仕事やってられるか!」

 で、ショクナイ(丸の内クラブのピアノ弾き)にせっせと励む。で、そこに「鬼の十則」を書いた猛烈ビジネスマンの叔父が来て一喝。それが冒頭の言葉。

 生来のわがまま。傲慢。自分勝手。唯我独尊・・・けど、これを押さえずいい方向に導けばいいわけですよ。
 でも、そのためには指南役=ナビゲーターがおらんとね。内々に吉田から依頼を受けたのは・・・。

 日本人とテレビがいちばん元気だった昭和30年、40年、50年。疾風雷神の如く、テレビ業界、音楽業界を駆け抜けた「テレビバカ一代」の物語。
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