2010年01月26日いまローソンがおもしろい!

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 近所にオープンしたセブン-イレブン。さすがに品数豊富。お弁当もたくさん。
 横断歩道の向いにあるローソンは閑古鳥が鳴いてます。

 無理もないよ。だって、ここのオヤジ、昔から石橋を叩いても渡らない人で、「在庫ゼロ命」の人。在庫を極端に怖がるから仕入れがとっても渋い渋い。「お父さん、もっと仕入れたら」と娘からも叱られてる始末。けど仕入れないのよ。

 あまりに渋くて渋くて、この前、缶詰買いに行ったら・・。

「えっ、こんだけ?」
「選ぶ手間いらないね」
「2種類、それぞれ1個ずつしかないんだもん」

 手に取った缶詰を元に戻し、横断歩道の向こうに行きました。
 
「オー、ワンダフル! 缶詰たくさんたくさんあるあるね」
「ついでにおでんもたくさんたくさんあるあるね」

 うれしさの余り、変な中国人みたいな会話をしてたのでありました。

 さて、閑古鳥のローソンに対して完全勝利のセブン-イレブン。しかし♪祇園精舎の鐘〜栄華物語はそうは長く続かないのであります。きびし〜い。

 なんとセブン-イレブンの隣に新しい店がオープンしたのであります。

 流通戦国時代。コンビニガチンコ戦争。けちんぼオーナーではなく、別のフランチャイジーがドンと「100円ローソン」を展開し始めたのであります。

 お客さんはそちらへゴー!
 
 100円ローソンて、元もと99円ショップでしょ。提携したんだよね。私、いまいちばん注目してる流通業はローソンなのよ。だから渋くて渋くてセブンの前に青息吐息の店など見たくもないわけ。

 で、ここに来て100円ローソンでしょ。これ、マーケティング的に正解です。

 というのも、横浜でもどこでもそうだけど、「高齢者○○地帯」という場所がたくさんあるんです。これ電信柱に貼ってあります。
「高齢者が多い地域だからドライバーさん、ゆっくり運転してね」というメッセージなんですね。
 だけど、これを流通語に翻訳すると「1人住まいの高齢者が多いから食糧品は小分けにしてね」となるんです。

 かつて99円ショップは安さ命の業態でしたけど、ローソンと提携して、いい品を小分けにして99円で売ろうと換えた。

 これ、正解。

 私、マクロビオティックの味方ですけど、日本もきっと2極分化するはず。すなわち、「安くて多ければ品質なんてどうでもいい」という層と、「いいものを少しだけ」という層にね。

 99円ショップは前者だったけど、100円ローソンに生まれ変わってからは後者を志向しつつります。いずれナチュラル・ローソンと合体する業態だって生まれるはずですよ。つまり、ハイパー100円ローソンみたいな店。300円ローソンでもいいよ。

 セブンですけど、CEOの鈴木敏文さんは付加価値の高い商品にはお客さんかいくらでも出す、という販売哲学を持っていたはず。けど、いま、それを具現化しているのはローソン。

 ちょっとおかしいね、セブンの経営。 

 さて、今日の「中島孝志の 聞く!通勤快読」でご紹介する本は『人生他力本願』(上島竜平著・河出書房新社)です。14歳の中学生たちに人生を大まじめで語ってるんですよ。これがめちゃ笑える。いや笑っちゃいけないか・・・続きはこちらからどうぞ。