2010年02月02日鶴の恩返し?
カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」
昔々、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。
ある日、おじいさんがケータイ電話を売りに町まで出かけると、罠にかかった1羽の鶴を見つけました。
「おやおやどうした。政治家どもの利権争いに尾羽討ち枯らせてしまったのかな?」
「はい。政治屋と官僚とが勝手に決めた辺地ばかりを飛ばされてきたのでございます」
「可哀想に。じゃがそれはANA熊も同じではないのか?」
「いえ私の場合は仲の悪い組合が6つもあるのでございます。JASと合わせると8つにもなりまする」
「それでよく飛べるのう? 片方の羽はハワイに向いてるというのに、もう片方はロシアに向いとるようなもんじゃのう」
おじいさんは不憫に思って鶴を逃がしてやりました。すると、激しく雪が降り積もる夜、美しい娘がおじいさんの家へやってきたのです。
「経費節減でナビが買えず道に迷ってしまいました。ぜひ出資して欲しいのですが?」
「よしよし。まかせなさい。おばあさん、綺麗な娘じゃのう」
「そうですね、おじいさん」
娘は家に泊まると、お礼に採算割れの便を廃止したり、子会社を清算したり、国際便の縮小まで決めたのです。
「おじいさん、1つお願いがございます」
「なんじゃね?」
「役員会だけは絶対に覗かないでくださいね」
「変な注文じゃが、そこまで言うならそうしようかのう」
ところが、あまりにも赤字が続くことを不審に思ったおじいさんは、ついつい役員会を覗いてしまったのでございます。すると、そこには・・・娘であるはずが赤い翼を円く広げる1羽の鶴に変わっていたのでございます。
「おじいさん、約束を破りましたね。これでは再建に協力できませんぞ。年金の減額は絶対に許しません。給料もボーナスも減らされては困ります。人員整理などもってのほか。ANA熊との合併を視野に入れた提携は絶対反対! 断固反対! 万国の労働者、団結せよ!」
「いたたたたた。なけなしの金を出資したというのに株価1円とは。『鶴の恩返し』ではなかったのか?」
「ご冗談を。『鶴の恩知らず』でございます。おあとがよろしいようで」
※この話はフィクションであり、登場する企業名、団体名は架空のものです。酷似ケースがあっても当方は関知しませんのであしからず。
なにをバカなこと言ってるんでしょうか。冗談きついよ。
さて、06年のノーベル平和賞はバングラデシュのグラミン銀行と創設者ムハマド・ユヌス総裁に授与されましたよね。
何回も国の世話になりながら、結局は「第2の国鉄」の轍を踏みそうな某航空会社は爪の垢でも煎じて飲んではいかがでしょうか。
グラミン銀行はマイクロクレジット(小口融資)の事業主体です。83年にバングラデシュに設立され、国内2000超の店舗網。国内9割をカバーしています。
これまで660万人に総額50億ドルを無担保で貸付けてきました。それもすごいんですけど、驚異的なのはその回収率。なんと98%ですよ。
融資先は貧民ですよ。にもかかわらずこれだけ高い返済率。どうして?
理由は2つ。1つは融資先の97%が女性ということ。家族を守らなくちゃいけないという義務感と正義感が男性に比べてダンチ。もう1つは相互監視システム。延滞がないよう、5人1グループで注意しあってるんですね。
銀行は定期的にグループを訪問して返済計画をアドバイスします。もちろん彼らが返済できる範囲内でしか貸しません。返済額設定の指導もしてます。早い話が、いまの消費者金融のCMみたいなことをしてるってわけ。
さてさて、某航空会社ですけど、国民の血税で助ける価値があるんでしょうかねえ・・・いまやナショナルフラッグは必ず1社なければ、という時代から、数カ国で1社を運営する時代に変わってきました。これが世界のトレンドですね。
「1社では独占状態になる?」
「競争が阻害される?」
そのお言葉、そのままお返ししましょう。
さて、本日の「中島孝志の 聞く!通勤快読」は『テレビ局の裏側』(中川勇樹著・新潮社)です。テレビディレクターの告発書? 懺悔本? いえいえ、正確に誠実に「テレビ&テレビ局の現実」を伝える本です。想像はしてましたけど、かなりヤバっ。けど同時にチャンスでもありますね・・・続きはこちらからどうぞ。
ある日、おじいさんがケータイ電話を売りに町まで出かけると、罠にかかった1羽の鶴を見つけました。
「おやおやどうした。政治家どもの利権争いに尾羽討ち枯らせてしまったのかな?」
「はい。政治屋と官僚とが勝手に決めた辺地ばかりを飛ばされてきたのでございます」
「可哀想に。じゃがそれはANA熊も同じではないのか?」
「いえ私の場合は仲の悪い組合が6つもあるのでございます。JASと合わせると8つにもなりまする」
「それでよく飛べるのう? 片方の羽はハワイに向いてるというのに、もう片方はロシアに向いとるようなもんじゃのう」
おじいさんは不憫に思って鶴を逃がしてやりました。すると、激しく雪が降り積もる夜、美しい娘がおじいさんの家へやってきたのです。
「経費節減でナビが買えず道に迷ってしまいました。ぜひ出資して欲しいのですが?」
「よしよし。まかせなさい。おばあさん、綺麗な娘じゃのう」
「そうですね、おじいさん」
娘は家に泊まると、お礼に採算割れの便を廃止したり、子会社を清算したり、国際便の縮小まで決めたのです。
「おじいさん、1つお願いがございます」
「なんじゃね?」
「役員会だけは絶対に覗かないでくださいね」
「変な注文じゃが、そこまで言うならそうしようかのう」
ところが、あまりにも赤字が続くことを不審に思ったおじいさんは、ついつい役員会を覗いてしまったのでございます。すると、そこには・・・娘であるはずが赤い翼を円く広げる1羽の鶴に変わっていたのでございます。
「おじいさん、約束を破りましたね。これでは再建に協力できませんぞ。年金の減額は絶対に許しません。給料もボーナスも減らされては困ります。人員整理などもってのほか。ANA熊との合併を視野に入れた提携は絶対反対! 断固反対! 万国の労働者、団結せよ!」
「いたたたたた。なけなしの金を出資したというのに株価1円とは。『鶴の恩返し』ではなかったのか?」
「ご冗談を。『鶴の恩知らず』でございます。おあとがよろしいようで」
※この話はフィクションであり、登場する企業名、団体名は架空のものです。酷似ケースがあっても当方は関知しませんのであしからず。
なにをバカなこと言ってるんでしょうか。冗談きついよ。
さて、06年のノーベル平和賞はバングラデシュのグラミン銀行と創設者ムハマド・ユヌス総裁に授与されましたよね。
何回も国の世話になりながら、結局は「第2の国鉄」の轍を踏みそうな某航空会社は爪の垢でも煎じて飲んではいかがでしょうか。
グラミン銀行はマイクロクレジット(小口融資)の事業主体です。83年にバングラデシュに設立され、国内2000超の店舗網。国内9割をカバーしています。
これまで660万人に総額50億ドルを無担保で貸付けてきました。それもすごいんですけど、驚異的なのはその回収率。なんと98%ですよ。
融資先は貧民ですよ。にもかかわらずこれだけ高い返済率。どうして?
理由は2つ。1つは融資先の97%が女性ということ。家族を守らなくちゃいけないという義務感と正義感が男性に比べてダンチ。もう1つは相互監視システム。延滞がないよう、5人1グループで注意しあってるんですね。
銀行は定期的にグループを訪問して返済計画をアドバイスします。もちろん彼らが返済できる範囲内でしか貸しません。返済額設定の指導もしてます。早い話が、いまの消費者金融のCMみたいなことをしてるってわけ。
さてさて、某航空会社ですけど、国民の血税で助ける価値があるんでしょうかねえ・・・いまやナショナルフラッグは必ず1社なければ、という時代から、数カ国で1社を運営する時代に変わってきました。これが世界のトレンドですね。
「1社では独占状態になる?」
「競争が阻害される?」
そのお言葉、そのままお返ししましょう。
さて、本日の「中島孝志の 聞く!通勤快読」は『テレビ局の裏側』(中川勇樹著・新潮社)です。テレビディレクターの告発書? 懺悔本? いえいえ、正確に誠実に「テレビ&テレビ局の現実」を伝える本です。想像はしてましたけど、かなりヤバっ。けど同時にチャンスでもありますね・・・続きはこちらからどうぞ。