2010年02月25日「仕事が嫌になったら読む本」 中島孝志著 マガジンハウス 1365円

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」

 これ、今日発売の私の新刊なんです。宣伝で、ごめんね、ごめんね〜!
 
 日本でも超人気の経営学者ピーター・F・ドラッカーのベストセラーに次のようなやりとりがあります。
 灼熱の太陽の下、せっせと人夫が石を運んでいます。それをじっと眺めていた旅人が彼にこんな質問をするんです。

 「いったいあなたは何をやってるんですか?」

 手伝うならまだしも、この忙しいときにくだらない質問をして・・・と私なら怒りますが、その人夫たちは人がいいのか、誠実に応えるんです。

1「偉い人の命令だからやってるんでさあ」
2「石を運ばないと鞭で打たれるんでさ。お願いだから邪魔しないでくだせえ」
3「1つ運ぶといくらという契約ですよ。これでたんまり儲けようという寸法でさあ」
4「ピラミッド建設でさあ。これでもエジプト文明に貢献してるんでさあ」

1はなにも考えていない指示待ち族。
2は鞭が怖いから嫌々やってるだけだから生産性は極端に低い。
3は生産性は高いかもしれないけど、それは金儲けのため。ほかにもっと儲かる仕事があらわれたらさっさと鞍替えするでしょう。

 というわけで、ドラッカー先生はこう言います。

4がいちばん好ましい。仕事に取り組む姿勢はこれがいちばん正しい・・・。

 う〜ん。たしかに使命感に燃えて偉い人だなあ、と思います。畏敬の念は覚えるけど、あまり仲良くなりたいタイプじゃない。「ホントにそうなの?」と少し引っかかるものがあるんですね。

 人間て、そんなに偉いのかな?
 正義を貫こうという人ばかりなのかな?
 やっぱりニンジンがぶら下がれば懸命になるし、叱られたくないから必死にやろうとするんじゃないかな?
 どうも教科書的で、二宮尊徳さんしかいないんじゃないかな、と感じてならなかったのです。

 人が夢中になって仕事に取り組むのは、実はこのどれもが不正解です。正解はね・・・詳細はこちらからどうぞ。