2010年06月16日村西とおるさん大爆笑講演会。

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」

 「中島孝志の 聴く!通勤快読」の登録メンバー対象の無料講演会です。ゲストは伝説のAV監督、村西とおるさん。
 4文字言葉連発のはちゃめちゃ講演。たっぷり楽しませていただきました。

「お待たせしました。お待たせしすぎましたですか?」
「ナイスですねえ」

『オレたちひょうきん族』で鶴ちゃんが演じたニセ監督じゃなくて、モノホンの村西とおる監督。あの声ですよ。ちょっぴりハイトーンでたまに裏返る。「ここここもりのおばちゃまよぉ・・・」は違うか。


とても63歳には見えませんね。

「私のような人間でも、中小企業の経営者たちからよくご相談を受けるのでございます。資金繰りに追われて苦しい。借金で万策尽きた。もう死にたい・・・。そこでこう問うのです。あなた、前科何犯ですか?」
「えっ? 前科なんてありませんよ」
「人様の前でイタシてるところを見せたことがありますか?」
「犬じゃあるまいし」
「私など前科7犯、全国津々浦々の皆様方にポコチンからアナルまで開陳している男でございます。借金50億。で自己破産など致しません。あと1億というところまで来ました。生きていればなんとかなるものでございます」
「・・・」

「こんな話を聞いて、みな元気になっていくんです。俺はここまで酷くない、と。逆に言えば、まだまだ余裕があるのでございます」

 ピーク時は100億円の資産の持ち主。ベントレー、ロールスロイス、ベンツなど高級車がずらり。自社ビル兼自宅は白亜の殿堂。リビングには常に2〜3億の現金。
 金もってるドォ! けど、こんな金満家が金を貸したとて尊敬されるどころか、バカにされる。舐められる、軽蔑されるのがオチだったそうです。


写真誌「フラッシュ(光文社発行)」も講演を取材。1週間密着取材だとか。

 日銭が欲しくて、そば屋の看板持ちを1日18時間やったとか。そのとき中年の女性から言い寄られた。
「村西さん?」
「はいそうですが・・・」と鼻の下を伸ばすと。
「あなた、2億円払ってませんね」
 なんとその女。都税事務所の職員。翌日、上司とやってきて、住所を聞いて帰った。しばらくすると、自宅にやってきて家財道具一式を差し押さえられたとか。10数年前の滞納税。いつまでも彼らは追ってくるのでございます。

 7〜8千万円借りてる人には拉致されたこともありました。

「ここから飛び降りてくれ」
「ここってダムですよ。私が死んだらお金戻りませんよ」
「金はもうええ。オレが納得できる形で終わらせたいんや」
「それだけは勘弁してくださいよぉ」

 元もとトップ営業マン。あれやこれやとトークを駆使してなんと思いとどまってもらった。山から下りて街に入る。赤信号で停止。
「ドアを開けて一目散に逃げましたよ」

 悪いけど大爆笑。そして大感動。笑いで会場が揺れましたよ。


持つべきモノは友だちですよ。完璧じゃないところが愛嬌なの。玉に瑕か、疵に玉がいいのよね。

 さて今回、「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は、『いいんだか悪いんだか』(林真理子著・文藝春秋)です。詳細はこちらからどうぞ。