2010年07月28日「人生で大切なことは全部フジテレビで学んだ」 吉田正樹著 キネマ旬報社 1680円 

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」

フジテレビで連想すること。
 母と子のフジテレビ? ちょっと右寄り(産経グループだし、オーナーが鹿内家だったし)? 軽薄短小ブームの先駆け? ひょうきん族? 横澤彪さん? アヤパン? ちょっと最近元気ないかな?

 ま、こんなとこかな。

 で、著者の肩書きは・・・フジテレビの元バラエティセンター部長にして、芸能プロのナベプロの会長さん。奥さんが渡辺美佐さんの娘さんだかんね。

 在職中に制作した番組は『オレたちひょうきん族』『夢で逢えたら』『誰かがやらねば』、『やるならやらねば』、そして至高のコント番組『笑う犬の生活』・・・とかね。

 この人、『怒りの企画術』の著者だったんですね。この本、もしかしたらこのサイトでもご紹介したかもしれません。でも、感動とはほど遠い本だったと思う。だから、後書き読んで『怒りの企画術』云々と書いてるの見つけて驚いたくらい。

 で、本書。ぜんぜん良いです。なんというか、別にここで話さなくてもいい、できたら話したくない、もしかすっと隠しておきたい・・・「告白」もしかすると「懺悔」みたいな気分で赤裸々に書いてます。というか、語ってます。

 だから、読者の心に届くんだと思う。

 人生てのは、たいてい周囲が期待し、自分も心する方向へと進むものですが、時々、悪戯というか、勘違いというか、ま、あれれとほんの少し踏み外してしまうことがあるのよね。
 で、そこからこんなはずじゃ、もっとうまくいくと思ってたのに・・・小さな壁が次々に出てきて、頭をぶつけながらに生きてくわけ。

 この人もそうでした・・・続きはこちらからどうぞ。