2011年05月18日今夏の計画停電はありえません!
カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」
いまから言っておきますけど、今夏の計画停電はありません。こんなバカなことをするわけがありません。政府と東電は愚かですが、世界に冠たるメーカーが創意工夫してますから大丈夫です。
ビルやホテル、マンションにしても、ちょっとしたとこは自家発電を導入します。なにより、パナソニックなどは東電&東北電力管内の工場では生産量を維持しつつ15パーセントの節電を完遂する、と宣言してるじゃないですか。
トヨタみたいに「移動祝祭日(ヘミングウェーですな)」にするわけではなく、ITのフル活用で電力チェックをするらしい。
やればできるんです。
また、電力会社と商社が500万トンのLNG(液化天然ガス)を確保して15パーセントの節電を実現する、とのこと。
LNGは石油より効率がいいの。しかも安定調達できますからね。大型ガスタービンに使うんでしょうね。
日本は年間7000万トン購入する世界最大の輸入国なんですよ。さらに1000万トンを追加調達する予定。カタールとかマレーシア、インドネシア、ロシア・サハリン、ナイジェリア、アラブ首長国連邦からスポット輸入するようですな。
ところで、LNGにしてもLPGにしても、この技術は日本のお家芸なんですよ。
かつて世界の原油取引をメジャーが独占してたとき、悲しいかな、日本は彼らが見向きもしなかった最低レベルの重油をサウジアラビアから恵んでもらってたわけ。この嫌がらせの結果、ブレークスルー技術がいくつも生まれたのね。
たとえば、廃棄重質油を解析する技術。分解して有効利用する技術。天然ガスを超低温で液化する技術(LPG製造技術)。LPGをそのまま特殊冷却状態のまま保てるタンカーの開発。もう1度ガスに転換する技術。そのガス施設の建設。。。これら技術によって日本は天然ガスの国際的取引量で6〜7割ものシェアを独占します。
日本がタンカーを開発する以前は、天然ガスちゅうのはパイプラインで輸送することしかできなかったの。けど、そうなると海を超えて届けることは無理だわな。
それを液化ガスとして超冷却状態のまま運んじゃう造船技術を開発しちゃった。だから中東から日本まで運べたわけ。
で、あるとき、欧米を震撼させる事件が起きます。エジプトのナセル元大統領がスエズ運河を国有化しちゃった(1956年7月)。
「なせばなるなさねばならぬなにごとも、ナセルはアラブの大統領」なんてね。
欧米の連中は地球最後の日と震えたらしいね。
というのも、いままで中東原油がスエズ運河を通ってアメリカ大陸とヨーロッパに届けられてたの。それがエジプトが国営するとなれば、このルートは遮断されてしまうか、とんでもない通行税を課されちゃう。そしたら石油価格は跳ね上がります。そうなると一握りの超金持ちしか買えなくなっちゃう。
この恐怖感による騒動はOPECの第1次と第2次オイルショックをはるかに凌ぐものだったんですよ。
スエズ危機ですね。
この危機を日本が解決してしまいます。日本人はスエズ運河を通りません。けど中東原油をインド洋まわりで太平洋に持ってくる。このとき、欧米の小さなタンカーでは容量に限界があるからパフォーマンスがあまりにも悪い。
そこで日本は20万トン、30万トン、50万トンと次々に大型タンカーを建造したわけ。もちろん、こんなことは当時の海運業界では非常識でした。
鉄のような薄っぺらな素材でそんな大きなタンカーをつくれるか!? 重たい原油を大量に容れて大丈夫なんか! できるわけないやろ! ひっくり返って原油で海洋を汚染し、とんでもない事態になるぞ!
BPのようになりかねないから、だれもチャレンジしなかったんですね。
ところが日本人はやってみた。やってみたらノープロブレム。うまくいくじゃないかとわかった。日本が造船世界一になるのはこれからです。
もちろん、日本の大型タンカー登場をもっとも歓迎したのは欧米ですけどね。
いざとなれば、節約しちゃうし、とんでもない技術を開発しちゃう。これが日本という国なんですよ。
だから、今夏、計画停電などありえません。なんとか凌いでしまうはずです。
さて本日の「中島孝志の聴く!通勤快読」でご紹介する本は「江戸の卵は1個400円!」(丸田勲著・光文社)です。詳細はこちらからどうぞ。
ビルやホテル、マンションにしても、ちょっとしたとこは自家発電を導入します。なにより、パナソニックなどは東電&東北電力管内の工場では生産量を維持しつつ15パーセントの節電を完遂する、と宣言してるじゃないですか。
トヨタみたいに「移動祝祭日(ヘミングウェーですな)」にするわけではなく、ITのフル活用で電力チェックをするらしい。
やればできるんです。
また、電力会社と商社が500万トンのLNG(液化天然ガス)を確保して15パーセントの節電を実現する、とのこと。
LNGは石油より効率がいいの。しかも安定調達できますからね。大型ガスタービンに使うんでしょうね。
日本は年間7000万トン購入する世界最大の輸入国なんですよ。さらに1000万トンを追加調達する予定。カタールとかマレーシア、インドネシア、ロシア・サハリン、ナイジェリア、アラブ首長国連邦からスポット輸入するようですな。
ところで、LNGにしてもLPGにしても、この技術は日本のお家芸なんですよ。
かつて世界の原油取引をメジャーが独占してたとき、悲しいかな、日本は彼らが見向きもしなかった最低レベルの重油をサウジアラビアから恵んでもらってたわけ。この嫌がらせの結果、ブレークスルー技術がいくつも生まれたのね。
たとえば、廃棄重質油を解析する技術。分解して有効利用する技術。天然ガスを超低温で液化する技術(LPG製造技術)。LPGをそのまま特殊冷却状態のまま保てるタンカーの開発。もう1度ガスに転換する技術。そのガス施設の建設。。。これら技術によって日本は天然ガスの国際的取引量で6〜7割ものシェアを独占します。
日本がタンカーを開発する以前は、天然ガスちゅうのはパイプラインで輸送することしかできなかったの。けど、そうなると海を超えて届けることは無理だわな。
それを液化ガスとして超冷却状態のまま運んじゃう造船技術を開発しちゃった。だから中東から日本まで運べたわけ。
で、あるとき、欧米を震撼させる事件が起きます。エジプトのナセル元大統領がスエズ運河を国有化しちゃった(1956年7月)。
「なせばなるなさねばならぬなにごとも、ナセルはアラブの大統領」なんてね。
欧米の連中は地球最後の日と震えたらしいね。
というのも、いままで中東原油がスエズ運河を通ってアメリカ大陸とヨーロッパに届けられてたの。それがエジプトが国営するとなれば、このルートは遮断されてしまうか、とんでもない通行税を課されちゃう。そしたら石油価格は跳ね上がります。そうなると一握りの超金持ちしか買えなくなっちゃう。
この恐怖感による騒動はOPECの第1次と第2次オイルショックをはるかに凌ぐものだったんですよ。
スエズ危機ですね。
この危機を日本が解決してしまいます。日本人はスエズ運河を通りません。けど中東原油をインド洋まわりで太平洋に持ってくる。このとき、欧米の小さなタンカーでは容量に限界があるからパフォーマンスがあまりにも悪い。
そこで日本は20万トン、30万トン、50万トンと次々に大型タンカーを建造したわけ。もちろん、こんなことは当時の海運業界では非常識でした。
鉄のような薄っぺらな素材でそんな大きなタンカーをつくれるか!? 重たい原油を大量に容れて大丈夫なんか! できるわけないやろ! ひっくり返って原油で海洋を汚染し、とんでもない事態になるぞ!
BPのようになりかねないから、だれもチャレンジしなかったんですね。
ところが日本人はやってみた。やってみたらノープロブレム。うまくいくじゃないかとわかった。日本が造船世界一になるのはこれからです。
もちろん、日本の大型タンカー登場をもっとも歓迎したのは欧米ですけどね。
いざとなれば、節約しちゃうし、とんでもない技術を開発しちゃう。これが日本という国なんですよ。
だから、今夏、計画停電などありえません。なんとか凌いでしまうはずです。
さて本日の「中島孝志の聴く!通勤快読」でご紹介する本は「江戸の卵は1個400円!」(丸田勲著・光文社)です。詳細はこちらからどうぞ。