2012年09月13日いくらなんでもこれはあかんやろ。。。
カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」
むちゃくちゃでござりまするがな。。。アチャコのギャグ知ってる?
尖閣を巡る中国の反応がエスカレートしてまんな。福島県知事のドタキャンに続いて、超党派政治家グループの訪中もキャンセルだとか。そして今度は尖閣に公船を派遣しとるんやと。
で、そんな中国の反応に・・・。「冷静さが求められます」とアホなコメンテーター。「2国は冷静に対応してほしい」とアメリカの国務長官。
ほんまかいな。あんたがやらせてるくせに。。。
あのね。今回ばかりは冷静なのは中国のほうですよ。よく考えてみてください。
なぜ北京政府が怒ってるフリをしているのか? なぜでしょう?
それはキレやすい人民に成り代わって怒っとかんと大変だからですね。北京政府が具体的行動に出なければ、人民はデモを起こしまっせ。そのデモはいつ北京政府に向かうかわからんからですね。
とにかく波風立てたくないんです、北京は。ところが、日本のアホな政治家が次々に北京政府を刺激するわけ。
なぜ? たぶん「憲法9条」を改正したいんでしょうね。
日本経済と社会を毀損させた小泉ブームを引き起こしたのはだれですか? 日本国民ですね。大衆に火をつけるのにいちばん効果的なのは「怒り」です。民主主義ってのは諸刃の剣でね、簡単に洗脳も誘導もできるんです。
そういうリスクを避けるために、先達はちゃんと「安全装置」を用意してました。その知恵を若造がぶっ壊したということでんな。なんのために? アメリカのご機嫌を取って将来、首相にでもさせてもらおうって魂胆でしょ。
いままで、尖閣諸島については、平和友好条約調印前に、とう小平さんと園田直外相(当時)の会談時にこう決めたんです。
「日本の一部で、魚釣島(尖閣)問題を出し、条約調印を妨害しようとする者がいる。華僑や台湾にもこの島を守りたい人がいる。だから、あえていま、ここで詰めないほうがいい。平和友好条約の精神で何年か脇に置いていい。問題が解決されなければ、友好ができないわけではない。魚釣島(尖閣)の問題は脇に置いてゆっくり考えればいい。後の人はわれわれとちがって賢明だ。彼らの知恵に期待したい」
これが大人の対応ですわな。ま、こう書きますとね、「いや、そうじゃない。中国は自衛隊に勝てるだけの軍備が整うまで静かにしてるだけだ」と反論されそうですけど、日本との経済関係がどれだけ密接かを考えれば、武力衝突・戦争などができるわけがありません。
世界から総スカンされまっせ。
日中国交正常化交渉の時、日中はこの問題を後日に「棚上げ」すると同意しました。そして共同で尖閣諸島(魚釣島)海域の資源を開発し、漁業資源を開放する、と決めたんです。
「棚上げ」は立派な戦略ですよ。いや、もっと高次な政略かな。
ところが、この戦略を一方的に破棄したのが、菅直人政権の外務大臣だった前原誠司さん(いまの民主党政調会長)ですな。
2010年9月7日、尖閣諸島付近の海域で違法操業をしていた中国漁船の船長が逃走時に巡視船「よなくに」「みずき」に衝突して2隻を破損させた事件がありましたね。
海上保安庁は船長を公務執行妨害で逮捕しました。もち、逮捕させたのは大臣の指示があったからですよ。
従来は、即、釈放です。ところが前原さんは法律に則って処理すると逮捕、起訴するつもりでいたようですね。ま、結果は北京政府から猛烈な抗議があり、例の那覇地方検察庁の検事が突然、「計画性が認められない」「日中関係を考慮した」として処分保留で釈放。
さすが「ゆうだけ番長」ですなあ。
この人、「棚上げは中国の一方的発言で日本に同意の事実はない」と国会でも元気に答弁してまっせ。とことん中国と対立したいわけですな。とても愛国者には見えませんけど。
さて、この「棚上げ」というフレームワークが取っ払われてしまうとどうなるんでしょう?
北京政府は「尖閣諸島は中国固有の領土だ!」と宣言するしかありません。で、こうなると、日本政府も「わが国固有の領土である。実効支配しているじゃないか」と反論せざるをえなくなります。
つまり、日中がいつまでも反目の関係になる、というわけです。
不思議ですね。実効支配してると威張るなら、竹島は韓国に実実効支配され、北方領土はロシアに実効支配されてまっせ。だから、「歴史上、日本固有の領土であることは疑いようがない」「当然、2国間には領土問題は存在しない」という立場で押し切るしかないわけですね。
しかし考えてみてください。片方で実効支配してると主張し、片方で歴史上、固有の領土だ、と主張する。この「歴史上」というのはどれだけ国際的に説得力を持つものなんでしょうか?
いずれにしても、「棚上げ」という衝突のクッションが取り払われてしまいました。となれば、あとはガチンコで角突き合わせるだけですわな。
はたして、これが国益に沿うものなのかどうか・・・。
このトンチンカンなトラブルの結果は? 日中危機をバネにして日本の対米依存は強化されるでしょうな。これが狙いかな。オスプレイをどうしても配備したいんでしょうね。そればかりか、日本の軍備をきちんと使えるものにしたい。具体的には戦争のできる自衛隊に組み替えたいんでしょうな。
それが中国と反目になっても実現したいことなんでしょう。
先達の知恵で大人のつきあいをしてたのに、いきなり子供の喧嘩になりました。黒白をつけなければならん関係なんて最悪でね。なんでもはっきりさせりゃええちゅうもんではおまへんな。
日本文化の勘所ともいうべき「曖昧さ」を発揮しなかったことが悔やまれますな。やっぱ政治家のレベルが致命的に落ちてる、ちゅうことでしょうな。
代表選に出馬してる連中の顔を見てください。
「代表にしたい人は?」
「だれもいません」
国民はよく見てますなあ。
さて「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は『スズキさんの生活と意見』(鈴木正文著・新潮社)です。詳細はこちらからどうぞ。
尖閣を巡る中国の反応がエスカレートしてまんな。福島県知事のドタキャンに続いて、超党派政治家グループの訪中もキャンセルだとか。そして今度は尖閣に公船を派遣しとるんやと。
で、そんな中国の反応に・・・。「冷静さが求められます」とアホなコメンテーター。「2国は冷静に対応してほしい」とアメリカの国務長官。
ほんまかいな。あんたがやらせてるくせに。。。
あのね。今回ばかりは冷静なのは中国のほうですよ。よく考えてみてください。
なぜ北京政府が怒ってるフリをしているのか? なぜでしょう?
それはキレやすい人民に成り代わって怒っとかんと大変だからですね。北京政府が具体的行動に出なければ、人民はデモを起こしまっせ。そのデモはいつ北京政府に向かうかわからんからですね。
とにかく波風立てたくないんです、北京は。ところが、日本のアホな政治家が次々に北京政府を刺激するわけ。
なぜ? たぶん「憲法9条」を改正したいんでしょうね。
日本経済と社会を毀損させた小泉ブームを引き起こしたのはだれですか? 日本国民ですね。大衆に火をつけるのにいちばん効果的なのは「怒り」です。民主主義ってのは諸刃の剣でね、簡単に洗脳も誘導もできるんです。
そういうリスクを避けるために、先達はちゃんと「安全装置」を用意してました。その知恵を若造がぶっ壊したということでんな。なんのために? アメリカのご機嫌を取って将来、首相にでもさせてもらおうって魂胆でしょ。
いままで、尖閣諸島については、平和友好条約調印前に、とう小平さんと園田直外相(当時)の会談時にこう決めたんです。
「日本の一部で、魚釣島(尖閣)問題を出し、条約調印を妨害しようとする者がいる。華僑や台湾にもこの島を守りたい人がいる。だから、あえていま、ここで詰めないほうがいい。平和友好条約の精神で何年か脇に置いていい。問題が解決されなければ、友好ができないわけではない。魚釣島(尖閣)の問題は脇に置いてゆっくり考えればいい。後の人はわれわれとちがって賢明だ。彼らの知恵に期待したい」
これが大人の対応ですわな。ま、こう書きますとね、「いや、そうじゃない。中国は自衛隊に勝てるだけの軍備が整うまで静かにしてるだけだ」と反論されそうですけど、日本との経済関係がどれだけ密接かを考えれば、武力衝突・戦争などができるわけがありません。
世界から総スカンされまっせ。
日中国交正常化交渉の時、日中はこの問題を後日に「棚上げ」すると同意しました。そして共同で尖閣諸島(魚釣島)海域の資源を開発し、漁業資源を開放する、と決めたんです。
「棚上げ」は立派な戦略ですよ。いや、もっと高次な政略かな。
ところが、この戦略を一方的に破棄したのが、菅直人政権の外務大臣だった前原誠司さん(いまの民主党政調会長)ですな。
2010年9月7日、尖閣諸島付近の海域で違法操業をしていた中国漁船の船長が逃走時に巡視船「よなくに」「みずき」に衝突して2隻を破損させた事件がありましたね。
海上保安庁は船長を公務執行妨害で逮捕しました。もち、逮捕させたのは大臣の指示があったからですよ。
従来は、即、釈放です。ところが前原さんは法律に則って処理すると逮捕、起訴するつもりでいたようですね。ま、結果は北京政府から猛烈な抗議があり、例の那覇地方検察庁の検事が突然、「計画性が認められない」「日中関係を考慮した」として処分保留で釈放。
さすが「ゆうだけ番長」ですなあ。
この人、「棚上げは中国の一方的発言で日本に同意の事実はない」と国会でも元気に答弁してまっせ。とことん中国と対立したいわけですな。とても愛国者には見えませんけど。
さて、この「棚上げ」というフレームワークが取っ払われてしまうとどうなるんでしょう?
北京政府は「尖閣諸島は中国固有の領土だ!」と宣言するしかありません。で、こうなると、日本政府も「わが国固有の領土である。実効支配しているじゃないか」と反論せざるをえなくなります。
つまり、日中がいつまでも反目の関係になる、というわけです。
不思議ですね。実効支配してると威張るなら、竹島は韓国に実実効支配され、北方領土はロシアに実効支配されてまっせ。だから、「歴史上、日本固有の領土であることは疑いようがない」「当然、2国間には領土問題は存在しない」という立場で押し切るしかないわけですね。
しかし考えてみてください。片方で実効支配してると主張し、片方で歴史上、固有の領土だ、と主張する。この「歴史上」というのはどれだけ国際的に説得力を持つものなんでしょうか?
いずれにしても、「棚上げ」という衝突のクッションが取り払われてしまいました。となれば、あとはガチンコで角突き合わせるだけですわな。
はたして、これが国益に沿うものなのかどうか・・・。
このトンチンカンなトラブルの結果は? 日中危機をバネにして日本の対米依存は強化されるでしょうな。これが狙いかな。オスプレイをどうしても配備したいんでしょうね。そればかりか、日本の軍備をきちんと使えるものにしたい。具体的には戦争のできる自衛隊に組み替えたいんでしょうな。
それが中国と反目になっても実現したいことなんでしょう。
先達の知恵で大人のつきあいをしてたのに、いきなり子供の喧嘩になりました。黒白をつけなければならん関係なんて最悪でね。なんでもはっきりさせりゃええちゅうもんではおまへんな。
日本文化の勘所ともいうべき「曖昧さ」を発揮しなかったことが悔やまれますな。やっぱ政治家のレベルが致命的に落ちてる、ちゅうことでしょうな。
代表選に出馬してる連中の顔を見てください。
「代表にしたい人は?」
「だれもいません」
国民はよく見てますなあ。
さて「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は『スズキさんの生活と意見』(鈴木正文著・新潮社)です。詳細はこちらからどうぞ。