2012年09月22日「愛情物語」
カテゴリー中島孝志の不良映画日記」
父親っては損ですな。どんなにわが子を愛していても、母親には逆立ちしてもかないませんからね。
別に張り合うつもりはありません。だって本気度がダンチですもん。あちらは命がけで産んでるんですからね。どうしたってかなうわけがないんです。
「おめでた」という言葉を私は絶対に使いません。妊娠がおめでたなんて思いませんから。へそまがり。。。なのかもしれません。でも、家内が息子を産んだとき臨死体験してるんです。だからおめでたとは絶対に言わないんです。
エディ・デューティンの気持ち。痛いほどわかります。この映画、学生時代に見たときも涙が止まりませんでしたけど、疑似体験してるとどうもね。。。たまらないっすね。
愛情物語。。。たしかに若き男と女の愛情物語です。けど、この映画のテーマは父と子の愛情なんですね。
「この子のために愛する妻が死んでしまった」というトラウマを抱えた父親の心って複雑だと思いますよ。わが子の可愛い顔を見ていると妻と二重写しになる。わが子の中に面影を見つけてしまう。哀しくてわが子を正面から見られない。
ぶきっちょで、わが子との過ごし方もわからなくて、溢れる愛情を持っていて、けど、どこに注いでいいかわからない。
エディ・デューティンを演じるのはタイロン・パワー。ピアノはもちろんカーメン・キャバレロの「TO LOVE AGAIN」(クリックすると聴けますよ)。
エディ・デューチンを主人公とした音楽映画です。プロのピアニストになるためセントラル・パーク・カジノの指揮者を訪れます。
いくら巧くたってそんなに簡単に入団はできませんよ。あてがはずれて途方に暮れてるとピアノが目につきます。なんとなく弾いてみた。
その優しい音色に聴き入った資産家の令嬢がいました。「演奏と演奏の合間にあの人にピアノを弾かせてあげて」と指揮者に頼んでくれました。
楽団に出入りするうちに正式に勤められるようになります。
そしてその令嬢と結婚。やがて男の子が生まれます。初めての子だけに喜びもひとしおでしてね。
ところがクリスマスの晩、演奏がはねてから、急いで病院に駆けつけるんですが、あっという間に妻は息をひきとってしまうんです。
意気消沈。けど仕事はしなくちゃならん。息子を叔父さん夫婦にあずけて演奏旅行に出かけます。全米を股にかけて旅から旅です。
その間、戦争に召集されてしまいます。相変わらず息子とは離れ離れの生活です。
やがて終戦。ニューヨークに戻って叔父さんの家を訪ねるとあの赤ん坊は10歳になっていました。父親たって預けっぱなしでしたから、息子はぜんぜんなつきません。反対に、戦災孤児の娘のほうがなつく有様。
デューチンは演奏にカムバックします。人気を取り戻します。ところがある日、演奏中に手がしびれるわけ。白血病でした。
自分の死が近いことを息子に打ち明けます。そして一緒にピアノを合奏し美しく優しい妻を亡くして絶望していたわが子がどれだけ母親を喪っていたか。。。
健気に育ってくれた。ピアノが好きなんて自分にも似てるじゃないか・・・このとき、息子がことをどんなに強く愛しているか痛切に思い知るんです。
永遠に別れなくちゃいけない。小さい頃のわが子をもっともっと知っておきたかった、と猛烈に後悔したでしょう。
TO LOVE AGAIN。。。いまからでも遅くない。限られた時間の中でもう一度精一杯わが子を愛そう。そういう意味ではないかしらん。
人生そのものです。
別に張り合うつもりはありません。だって本気度がダンチですもん。あちらは命がけで産んでるんですからね。どうしたってかなうわけがないんです。
「おめでた」という言葉を私は絶対に使いません。妊娠がおめでたなんて思いませんから。へそまがり。。。なのかもしれません。でも、家内が息子を産んだとき臨死体験してるんです。だからおめでたとは絶対に言わないんです。
エディ・デューティンの気持ち。痛いほどわかります。この映画、学生時代に見たときも涙が止まりませんでしたけど、疑似体験してるとどうもね。。。たまらないっすね。
愛情物語。。。たしかに若き男と女の愛情物語です。けど、この映画のテーマは父と子の愛情なんですね。
「この子のために愛する妻が死んでしまった」というトラウマを抱えた父親の心って複雑だと思いますよ。わが子の可愛い顔を見ていると妻と二重写しになる。わが子の中に面影を見つけてしまう。哀しくてわが子を正面から見られない。
ぶきっちょで、わが子との過ごし方もわからなくて、溢れる愛情を持っていて、けど、どこに注いでいいかわからない。
エディ・デューティンを演じるのはタイロン・パワー。ピアノはもちろんカーメン・キャバレロの「TO LOVE AGAIN」(クリックすると聴けますよ)。
エディ・デューチンを主人公とした音楽映画です。プロのピアニストになるためセントラル・パーク・カジノの指揮者を訪れます。
いくら巧くたってそんなに簡単に入団はできませんよ。あてがはずれて途方に暮れてるとピアノが目につきます。なんとなく弾いてみた。
その優しい音色に聴き入った資産家の令嬢がいました。「演奏と演奏の合間にあの人にピアノを弾かせてあげて」と指揮者に頼んでくれました。
楽団に出入りするうちに正式に勤められるようになります。
そしてその令嬢と結婚。やがて男の子が生まれます。初めての子だけに喜びもひとしおでしてね。
ところがクリスマスの晩、演奏がはねてから、急いで病院に駆けつけるんですが、あっという間に妻は息をひきとってしまうんです。
意気消沈。けど仕事はしなくちゃならん。息子を叔父さん夫婦にあずけて演奏旅行に出かけます。全米を股にかけて旅から旅です。
その間、戦争に召集されてしまいます。相変わらず息子とは離れ離れの生活です。
やがて終戦。ニューヨークに戻って叔父さんの家を訪ねるとあの赤ん坊は10歳になっていました。父親たって預けっぱなしでしたから、息子はぜんぜんなつきません。反対に、戦災孤児の娘のほうがなつく有様。
デューチンは演奏にカムバックします。人気を取り戻します。ところがある日、演奏中に手がしびれるわけ。白血病でした。
自分の死が近いことを息子に打ち明けます。そして一緒にピアノを合奏し美しく優しい妻を亡くして絶望していたわが子がどれだけ母親を喪っていたか。。。
健気に育ってくれた。ピアノが好きなんて自分にも似てるじゃないか・・・このとき、息子がことをどんなに強く愛しているか痛切に思い知るんです。
永遠に別れなくちゃいけない。小さい頃のわが子をもっともっと知っておきたかった、と猛烈に後悔したでしょう。
TO LOVE AGAIN。。。いまからでも遅くない。限られた時間の中でもう一度精一杯わが子を愛そう。そういう意味ではないかしらん。
人生そのものです。