2012年11月29日小沢一郎の逆襲がはじまった・・・。
カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」
修羅場に強い男。。。小沢一郎さんのことです。完全無罪を勝ちとって解散総選挙に突入。
風が吹いてますな。
なにかやる。けど「細川」がいない。橋下さんはいるけど。あちらは指南役が竹中さん。アメリカ利権の代理店? かつての小泉ブームになりうる勢いがあった。
目算が外れそうですな。小沢さん? いえいえ、橋下・石原コンビですよ。
嘉田さんを党首に。自分は無役で。ポストに固執するインチキ政治家たちとはレベルがちがいますな。間違いなく風は「未来」に吹いてます。
「えっ。テレビじゃ、維新がもっぱら第3極の超目玉だとか?」
「各種アンケート調査でも維新が自民・民主を押さえて1位の人気とか」
へえ、そうですか。新聞・テレビの世論調査は常に「小沢さん不利」とはじき出すようになってます。
でも、週刊ダイヤモンドの調査では、どうして1位が「国民の生活が第一」なんでしょ。20代を除く、30代以降の10年刻みの世代すべてで1位は「国民・・・」なんすよね。
週刊ダイヤモンドの読者レベルが高いから? んなこたあないっしょ。
1位の理由は「反消費税・反原発・反TPP」だからですよ。小沢さん失脚に謀略・陰謀のにおいがプンプンすることに気づいてる国民が少なからずいるからですよ。第3極は「維新」ではなく「未来」だ、と判断してるからですよ。
ワシントンでの石原発言から「解散総選挙」はシナリオに書かれていました。「維新・ドジョウグループ・自民の一部・みんな」でアメリカ経済復活の唯一の謀略=TPPを仕掛けることになっていました。
今回の選挙の争点はドジョウが熱心に演説してる「原発か反原発か」ではありませんよ。TPPです。
「TPPって、日本の農業を開放しってことだろ?」
「むちゃくちゃ高い関税に、高く買い入れて、さらに補助金までばらまいて農家を助けてやる必要なんかないよ」
「TPPが結ばれたら安いコメが食べられるんだろ」
まったくちがいます。いま、世界で起こっていることは「人口の激増」と「食糧危機」ですよ。日本人は対極にいますから知らない人が多いのも無理はありません。
ここ40年で人口が倍になりました。食糧に不安のない人は1割しかいません。
日本の食糧自給率は40%。これはカロリーベース(供給熱量ベース)ですね。ほかに生産額ベース(60%)とか重量ベースの「穀物自給率」もありますが、ナンセンスです。カロリーで見ないとね。
コメは100%の自給率。減反までしてるもんね。けど食糧となると27%しかない。外国はどうか? アメリカの穀物自給率は132%、フランス173%、ドイツ101% イタリア73%、イギリス99%(2003年度)。彼らの自給率が高いのはアメリカに裏切られたことがあるからです。
70年代、畜産のエサにするミートフィッシュ不漁で、代替物として、ニクソンは大豆を全面禁輸しました。当時、日本でも豆腐1丁15円が70円になりました。穀物のベスト5に入る大豆の禁輸。「食糧は自給しなくちゃ危ない」と気づいて頑張ったわけです。
日本では東條内閣のときに食糧管理法ができました。で、94年に廃止され、コメ以外の農産物は自由販売。コメ販売業者は届出制に転換しましたよね。
いま、日本の備蓄米は100万トン。これ、わずか1.4カ月分です。
さて、TPPでアメリカは日本市場にコメを押し売り? とんでもない。アメリカではアジア・ヒスパニック系の移民と人口増。それとどういうわけか、健康ブームでコメの消費が激増。ここ数年、輸入が倍増してるんです。輸出する余裕なんかとてもとてもありません。
それよりなにより、アメリカは日本以上に農業には補助金をばらまいてますからね。コメは採算が合わなくて、これまた、政府の補助金に頼ってるんです。アメリカも減反してほしいくらいなんですよ。
カリフォルニアは降雨量が少ない。土壌アルカリ化が激しい。塩害で収穫率が下がってます。すでに採算に合いません。いずれ採れなくなります。結果、コメ農業は縮小するはずです。
それに、日本の農産物市場は世界一開放されているんです。農産物の平均関税率は11.7%。アメリカはさすがに5.5%。EUは19.5%、アルゼンチンは33%。どこの国も農業は政治銘柄なんです。国土防衛と同じ意識で対処しています。
農業を所管しているはずの農水省はどうか? ここは三流官庁ですから、とんちんかんなことしかしていません。
2007年に未来予測みたいなことを公表してますが、「全面的に関税を撤廃すると食料自給率は12%まで低下します」だとか。
んなことあるわけないっしょ。日本人が外食しかしない国民になるとでも思ってるんかね。利権を侵されたくないんで都合のいい数字をつくっただけのことでしょ。
さて内閣府はTPPの経済効果を2.7兆円と試算しました。10年で2.7兆円ですよ。日本農業を危機においやってわずか年間2700億円。
経団連の会長さんは「アジアやアメリカから日本の参加を望まれている」と発表してました。
アジア? インドネシア、フィリピン、タイ、中国、韓国、台湾などはTPPに参加してませんよ。アメリカは日本にだけ参加してもらいたいんです。日本さえ参加すればあとはいなくていいんです。
なぜか? 農産物云々なんてどうでもいいからです。
でもメディアが農業云々ばかりいうでしょ。税金が無駄に投入されてるって? メディアはそのように報道せよ、と命令されてるんでしょう。
日本はアメリカに対して15.3%しか輸出してません。TPPに参加しない東アジアの国々には39.8%。アメリカへの輸出率はますます下がっています。TPPを結んでもアメリカとの貿易で日本の輸出が増えることはありえません。
では、アメリカどうか?
世界に対して、農産物の輸入6兆円。輸出8兆円。金融サービスと知的財産権の輸出は12兆円もの黒字(2009年度)。大儲けしてるのはこの分野なんです。
TPPの真の姿は「スーパー301条」「年次改革要望書」をさらにえげつなくしたものです。
かつて、アメリカは「高い優先事項」として「日本郵政グループのかんぽ、生保、共済、残留農薬等の食品安全基準、電気通信、法曹、医療、教育、公共事業などが過剰に保護されている」「日本は開放的で競争的な市場を促進すべきだ」と強く要求しました。アメリカは諦めずに何度も何度も押し売りしてるわけです。
医師や弁護士、建築士から土建屋さんまで日本市場に殴り込んでくるでしょうな。生保、金融、損保なども乗り込んでくるでしょう。つまり、日本の商売をアメリカに都合のいいルールに変更される、というわけです。
ゆうちょ銀行、欲しかったでしょうな。民営化させて、米国利権の役員を送り込んで、米国債をがんがん買わせたかったでしょうな。
なによりも怖いのは、TPP参加とは、アメリカの食品安全近代化法が適用されることです。日本の食品添加物は413品目ですが、アメリカは3000品目ですよ。これも自由に入ってきます。奇妙な病気が増えないといいけどね。
つうわけで、TPPについて少しお話しました。続きは原理原則研究会でしましょう。
さて「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は『小沢でなければ日本は滅ぶ 「政治の悪霊」と戦い続ける男』(平野貞夫著・イーストプレス)です。詳細はこちらからどうぞ。
風が吹いてますな。
なにかやる。けど「細川」がいない。橋下さんはいるけど。あちらは指南役が竹中さん。アメリカ利権の代理店? かつての小泉ブームになりうる勢いがあった。
目算が外れそうですな。小沢さん? いえいえ、橋下・石原コンビですよ。
嘉田さんを党首に。自分は無役で。ポストに固執するインチキ政治家たちとはレベルがちがいますな。間違いなく風は「未来」に吹いてます。
「えっ。テレビじゃ、維新がもっぱら第3極の超目玉だとか?」
「各種アンケート調査でも維新が自民・民主を押さえて1位の人気とか」
へえ、そうですか。新聞・テレビの世論調査は常に「小沢さん不利」とはじき出すようになってます。
でも、週刊ダイヤモンドの調査では、どうして1位が「国民の生活が第一」なんでしょ。20代を除く、30代以降の10年刻みの世代すべてで1位は「国民・・・」なんすよね。
週刊ダイヤモンドの読者レベルが高いから? んなこたあないっしょ。
1位の理由は「反消費税・反原発・反TPP」だからですよ。小沢さん失脚に謀略・陰謀のにおいがプンプンすることに気づいてる国民が少なからずいるからですよ。第3極は「維新」ではなく「未来」だ、と判断してるからですよ。
ワシントンでの石原発言から「解散総選挙」はシナリオに書かれていました。「維新・ドジョウグループ・自民の一部・みんな」でアメリカ経済復活の唯一の謀略=TPPを仕掛けることになっていました。
今回の選挙の争点はドジョウが熱心に演説してる「原発か反原発か」ではありませんよ。TPPです。
「TPPって、日本の農業を開放しってことだろ?」
「むちゃくちゃ高い関税に、高く買い入れて、さらに補助金までばらまいて農家を助けてやる必要なんかないよ」
「TPPが結ばれたら安いコメが食べられるんだろ」
まったくちがいます。いま、世界で起こっていることは「人口の激増」と「食糧危機」ですよ。日本人は対極にいますから知らない人が多いのも無理はありません。
ここ40年で人口が倍になりました。食糧に不安のない人は1割しかいません。
日本の食糧自給率は40%。これはカロリーベース(供給熱量ベース)ですね。ほかに生産額ベース(60%)とか重量ベースの「穀物自給率」もありますが、ナンセンスです。カロリーで見ないとね。
コメは100%の自給率。減反までしてるもんね。けど食糧となると27%しかない。外国はどうか? アメリカの穀物自給率は132%、フランス173%、ドイツ101% イタリア73%、イギリス99%(2003年度)。彼らの自給率が高いのはアメリカに裏切られたことがあるからです。
70年代、畜産のエサにするミートフィッシュ不漁で、代替物として、ニクソンは大豆を全面禁輸しました。当時、日本でも豆腐1丁15円が70円になりました。穀物のベスト5に入る大豆の禁輸。「食糧は自給しなくちゃ危ない」と気づいて頑張ったわけです。
日本では東條内閣のときに食糧管理法ができました。で、94年に廃止され、コメ以外の農産物は自由販売。コメ販売業者は届出制に転換しましたよね。
いま、日本の備蓄米は100万トン。これ、わずか1.4カ月分です。
さて、TPPでアメリカは日本市場にコメを押し売り? とんでもない。アメリカではアジア・ヒスパニック系の移民と人口増。それとどういうわけか、健康ブームでコメの消費が激増。ここ数年、輸入が倍増してるんです。輸出する余裕なんかとてもとてもありません。
それよりなにより、アメリカは日本以上に農業には補助金をばらまいてますからね。コメは採算が合わなくて、これまた、政府の補助金に頼ってるんです。アメリカも減反してほしいくらいなんですよ。
カリフォルニアは降雨量が少ない。土壌アルカリ化が激しい。塩害で収穫率が下がってます。すでに採算に合いません。いずれ採れなくなります。結果、コメ農業は縮小するはずです。
それに、日本の農産物市場は世界一開放されているんです。農産物の平均関税率は11.7%。アメリカはさすがに5.5%。EUは19.5%、アルゼンチンは33%。どこの国も農業は政治銘柄なんです。国土防衛と同じ意識で対処しています。
農業を所管しているはずの農水省はどうか? ここは三流官庁ですから、とんちんかんなことしかしていません。
2007年に未来予測みたいなことを公表してますが、「全面的に関税を撤廃すると食料自給率は12%まで低下します」だとか。
んなことあるわけないっしょ。日本人が外食しかしない国民になるとでも思ってるんかね。利権を侵されたくないんで都合のいい数字をつくっただけのことでしょ。
さて内閣府はTPPの経済効果を2.7兆円と試算しました。10年で2.7兆円ですよ。日本農業を危機においやってわずか年間2700億円。
経団連の会長さんは「アジアやアメリカから日本の参加を望まれている」と発表してました。
アジア? インドネシア、フィリピン、タイ、中国、韓国、台湾などはTPPに参加してませんよ。アメリカは日本にだけ参加してもらいたいんです。日本さえ参加すればあとはいなくていいんです。
なぜか? 農産物云々なんてどうでもいいからです。
でもメディアが農業云々ばかりいうでしょ。税金が無駄に投入されてるって? メディアはそのように報道せよ、と命令されてるんでしょう。
日本はアメリカに対して15.3%しか輸出してません。TPPに参加しない東アジアの国々には39.8%。アメリカへの輸出率はますます下がっています。TPPを結んでもアメリカとの貿易で日本の輸出が増えることはありえません。
では、アメリカどうか?
世界に対して、農産物の輸入6兆円。輸出8兆円。金融サービスと知的財産権の輸出は12兆円もの黒字(2009年度)。大儲けしてるのはこの分野なんです。
TPPの真の姿は「スーパー301条」「年次改革要望書」をさらにえげつなくしたものです。
かつて、アメリカは「高い優先事項」として「日本郵政グループのかんぽ、生保、共済、残留農薬等の食品安全基準、電気通信、法曹、医療、教育、公共事業などが過剰に保護されている」「日本は開放的で競争的な市場を促進すべきだ」と強く要求しました。アメリカは諦めずに何度も何度も押し売りしてるわけです。
医師や弁護士、建築士から土建屋さんまで日本市場に殴り込んでくるでしょうな。生保、金融、損保なども乗り込んでくるでしょう。つまり、日本の商売をアメリカに都合のいいルールに変更される、というわけです。
ゆうちょ銀行、欲しかったでしょうな。民営化させて、米国利権の役員を送り込んで、米国債をがんがん買わせたかったでしょうな。
なによりも怖いのは、TPP参加とは、アメリカの食品安全近代化法が適用されることです。日本の食品添加物は413品目ですが、アメリカは3000品目ですよ。これも自由に入ってきます。奇妙な病気が増えないといいけどね。
つうわけで、TPPについて少しお話しました。続きは原理原則研究会でしましょう。
さて「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は『小沢でなければ日本は滅ぶ 「政治の悪霊」と戦い続ける男』(平野貞夫著・イーストプレス)です。詳細はこちらからどうぞ。