2005年05月16日寿司奥沢「入船」

カテゴリー中島孝志の美食倶楽部」

「超A級グルメ探検隊」の使命とは「はっきり言って値段もそこそこ高い、すなわち、1人最低でも3万円はするぞ、いや、10万円は取られるぞ。けど、その価値は十分あるんだもんね」という店を探すことにあります。
 「安くて美味い店」はB級グルメ探検隊の使命ですけど、こちらは高くても行きたくなる魅力満点の料理。「1年に1回、いや一生に1回くらいはいいじゃん! 許してね」という店を紹介しましょう。
 知る人ぞ知る名店。はっきり言って、日本一の寿司屋です。とくに、鮪に目が無い人にとっては、天国でしょうな。
 3年前の初セリで「キロ10万円!」という鮪を落としたのがここですね。なんと2020万円でっせ。ニュースにもなりました。だって、ここチェーン店でもなければ、銀座、築地の店でもないんだもの。奥沢という住宅街にあるんです。一店舗でそれだけの鮪を売り切っちゃう、ってんですから驚きだぁ。
 で、一巻握るたびに千円損してる、っていうのが傑作ですね。
 こんなことできるの、ここのオヤジしかいません。もう、正真正銘の「マグロバカ一代!」。酒も遊びもやらない。一年中休みなし。「この前、休んだの13年前の改装の時かな」だって。「仕事も趣味もマグロ」という変わり種、というよりホンモノ。もう大変な人です。
 寿司はやっばり、マグロ尽くしを食べて欲しいね。
 日本でいちばん最初に「あぶり」をやったのもこの店よ。当時、銀座、築地の寿司屋からバカにされたの。「あんなの邪道だ」って。いまどこでもあぶり、やってるじゃない。へたすると、「うちが元祖だ」って威張ったりして。
 いつ行っても、いま、日本で最高級という鮪がドーンと入ってます。
 まっ、ごちゃごちゃ言わずに食べてみて。唸るから。
 高い? いやいや、生きてる中に一回くらいは食べときましょうよ、冥土の土産にさ。こんな寿司、ホントはお金、出しても食べられないんだから。一巻握るたびに損してるんだから。オヤジさんが足し算、ちゃんと覚える前にさっさと食べておこうよ。

 こんな店!

 「マグロ 命!」の店主

 文句なく美味いです。

 絶品の握り!

 中トロの二段重ね!

 史上最強の大トロ!

1 店名 「入船」
2 場所のヒント 東急線奥沢駅下車 南口すぐ。
3 値段 1人2〜3万円くらいかな。