2005年05月23日「できる社長のプログ術」「ご存じ古今東西噺家紳士録」「美食の王様」

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」


1 「できる社長のプログ術」
 ホリえもん他著 カンゼン 1400円

 流行ってますね。ブログ。
 わたしも開設する予定なんですけど、いま、タイトルの商標を登録中なんですね。
 でもって、単行本を制作中でもあります。
 んなわけで、ホントは一月くらいにデビューする予定でしたが、大幅に遅れちゃってます。

 で、どんなのにするかというと、ロスとニューヨーク、それと東京を結んだファッション、エステ、ブームなどのトレンド情報をやりとりしようっというもの。
 たとえば、いま、アメリカで何が流行ってるか?
 「Sex and the City」では・・・ありません。

 それはね、「スター・ウォーズ」なのよ。最新作は、もう大変なブームです。

 どれくらい大変かというと、ロスの超有名企業など、ビジネスパースンが会社を休んで見に行っちゃてるから仕事にならないのよ。
 こりゃ困る。
 で、どうしたか?
 会社を休みにして、劇場を借り切ってしまったわけ。
 ちょこちょこ、ぱらぱら見に行くなっつうわけ。この日にみんなで集中して見ろ、というわけ。

 ホントは役員もみなさぼって見たかったんじゃ?
 うん、そう思うよ。

 まっ、こんなホントの現場情報を毎日、紹介しようと思うわけ。
 この人たち、全員、ファッションにうるさい美女たちだから、当然、キレイになる化粧術やこ洒落た洋服、アクセサリー、食べ物なんかも紹介しちゃいます。

 たとえば、今日(日曜日)、テレビ見てるとさ、某番組で「サ○○サ・タ○サ」のバッグが紹介されてたんです。新聞のテレビ欄でも「世界中のセレブ愛用のバッグは日本製だった」と大袈裟なタイトル。
 でもって、39歳の社長が紹介されてたんだけど。
 見て、びっくり。このブランドって、取っ手が木製で有名だよね。デパートにもいろいろあるしね。
 でも、はっきり言っちゃうと十年前のファッションなんじゃないかな。当時、「JJ」誌上で超美人モデルを使って宣伝してました。宣伝は良かったね。手を変え、品を変え、いろんな売り方をしてるからセールスも抜群にうまい。
 けど、デザインはどうかなぁ。田舎臭い? ださい? 悪いけど、わたしはちょっと。ブログに登場する彼女たちに聞いても、「持ちたいとは思わないよ」だって。
 まっ、そういう現場の声をガンガンご紹介しようと思います。

 さて、本書は社長さんのブログです。
 ブログってのは、ウエブログの略。平たく言えば、独り言です。
 紹介されてるのは、ホリえもんとか、木村剛さん、松本大さん、藤田晋さん、熊谷正寿さん、野田善治さんとか、16人です。
 サンプルがいろいろ紹介されてます。
 てなわけで、彼らの意見を少しご紹介してみましょう。
 
 「メディアはたんなる媒介者だから、事実をありのままに伝えればいいだけなのに、いまは、なぜか、自分の意思を持ってますね。もちろん、記者個人が意見を持つのはかまわないんだけど、それが集団の意思になってはいけないと思うんです」
 これはホリえもんです。

 「他メディアだと、取材されてから露出するまで一定時間がかかってしまうが、ブログはタイムラグがない。そのスピード感が生みだす影響は非常に大きいです」
 これ、巨乳タレントを抱える会社の野田善治さんの意見。
 150円高。購入はこちら


2 「ご存じ古今東西噺家紳士録」
 都家歌六著 APPカンパニー 13440円

 落語好きにはたまらない一冊というか、CD-ROMですな。とくに古典好きにはたまらないっしょ。
 物故噺家260名・270席、CD50枚分てことは3000分の落語を完全収録しちゃったわけ。明治36年にSP盤として録音された噺家から、小さん・志ん朝・柳昇・文治などの噺家を含めて珍しい落語がたくさん収録されてます。
 
 さっそく聞いたのがなんだと思う?
 喬太郎?
 違います。彼、まだ健在ですよ。それにCD、四枚くらい出してるでしょ。全部、持ってるしぃ。
 森野福郎でした。上方落語ね。
 で、次は四代目柳亭痴楽。「ラブレター」ですよ、「ラブレター」。といっても、ブルーハーツじゃないよ。この前亡くなった春風亭柳昇の「結婚式風景」なんて最高。ちょっと変だけど、昔の新作ね。
 なんといっても3000分、つまり50時間ありますからね。2日間以上、じっくり楽しめるわけです。
 300円高。購入はこちら



3 「美食の王様」
 来栖けい著 筑摩書房 1575円

 美食の王様、食の天才が書いた傑作本。写真も地図もない。文章だけでじっくり、とっくり読ませる。だから、いい。

 著者のスタンスは、料理のコメントは行ってから三カ月の間は書かない、ということ。食べて忘れる料理もたくさんありますもんね。そんだけ経ってても舌がとくと覚えてる料理だけを書く、ということですね。

 帯に食通の山本益博さんが推薦の言葉を贈ってます。
 曰く、「わたしの仕事を超えてゆく 新人 ついに現わる! 食いしん坊の必読書です」と。
 もうとっくに超えてるんじゃないかなぁ。けど、この人、まだ二十代の半ばという若さなんです。

 三歳にしてフレンチを体験。両親がグルメなんですね。で、いろんな店に連れて行ってくれた。
 普通、このくらいのガキは○ッ○のハンバーガー食べてりゃ喜んでるものです。実際、茶髪、ミニスカート、靴の踵を潰してる女子高生とかが、たくさんたむろしてるよね、あの店。
 でも、この人、こういうジャンクフードは食べないし、子どもの頃から食べようともしなかった。

 大金持ちの息子というわけでもないけど、自腹でちゃんと食べる。しかも、早朝から深夜まで食べ続けられるほどの食いしん坊。
 高校、大学以来、毎日、食べ続けてきた。

 レストランのオーダーも人とは違います。
 メニューを見て気になったものは、すべて頼んじゃう。前菜×2、魚料理×ぬ、肉料理×5,デザート×4、というような感じ。
 初見参の店だと、たいてい、断られます。だから、小出しに注文したりするわけ。
 で、2回目からはちゃんと受け付けてくれます。
 といって、デブじゃない。日経の夕刊一面に写真入りで載ってたけど、やせ形だもんね。

 いい店、押さえてますよ。
 行ったことある店が数カ所。銀座、新橋、横浜などなど。フレンチ、イタリアン、寿司、てんぷら、ラーメンとかね。
 いろいろあります。
 食は好みがめっちゃ物言うから、見解の相違ってこともあるでしょうが、この若き天才が教えてくれた寿司屋が「入船」なんですね。
 来週、わたしのメルマガでこの店のオヤジさんをご紹介する予定です。
 1回、2回が普通なのに、著者が惚れた店。なんと、5年間に126回も通ってるというから、もう驚きです。
 こうなると、わたしが横浜関内の割烹「新田」や横浜西口「昧珍」とかのレベルだよ(1年に100回くらい通ってる!)。
 いやはや、驚き。
 300円高。購入はこちら