2014年03月19日ウクライナ問題について。。。

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 ま、詳しくは「通勤快読」を視聴してください。読んでもいいし聴いてもいいし。アメリカがどんなに勝手な国なのか、よっくわかりますから。。。著者が触れてないこと、ご存じないことも、いつものようにまとめて放り込みました。17分しゃべってますからヨロシク。

 この問題、中韓北に妙な動きがなければ、4月の原原で詳細に歴史と今後の展開についてお話します。で、今日は基本の基本を少し。。。

 今回のウクライナつうかクリミア自治共和国の分離独立そしてロシアへの編入騒ぎですけどね。。。

 60%超がロシア人なんだから、クリミアがロシアに帰属したがるのは当然ですわな。選択肢の問題もあるけど、97%近くが独立志向なんだからしょうがないじゃん。そもそも「ロシア語はまかりならん」と差別するウクライナにだれが好感を持ちますか?

 ロシアは同じ民族が多く住むクリミア独立を承認する。ま、そうなりますわな。

 一方、アメリカの手前「ノー}と言えない日本は欧米とともに非承認。「ウクライナ憲法違反」つうことでね。

 結論? はい、なるようにしかなりません。だって仲裁役がいないもん。

 国連? なんの役に立つの? アメリカもロシアも安保理の常任理事国。拒否権ありまっせ。中国? チベットとウイグルそれに尖閣と沖縄まで狙ってる国が仲裁なんかできまんの? 「力で決めなはれ!」で終わりでしょうな。

 ウクライナつうのは、04年にヤヌコビッチとユシチェンコの間で大統領選がありましてね。ヤヌコさんが勝ったんよ。けど「不正選挙だ」「やり直せ」つうデモがあちこちでありましてね、もう1回やったわけ。すると負けたユシさんが勝っちゃった。
 2010年の大統領選でもヤヌコさんが勝ったんだけと、またまた「不正選挙だ」「やり直せ」と大騒ぎ。デモ好きですなあ。だれが仕掛けてるんでしょ。

 で、大統領になったのはいいけど、キエフつう首都で議会も含めてまたまたデモ。命からがら逃げ出した。政変つうより革命でしょ。で、欧米が贔屓にしてるヤツェニュクが暫定首相に就任したわけ。

 ひと言でいうと、安定してないの。なぜならアメリカが狙ってるから。

 もしウクライナがNATOに加盟してたら、ロシア対NATOという構図になってたでしょうけど、調印前にトラブルが起きたわけでね。アメリカはいざ知らず、ヨーロッパはこんな国のために戦争なんかしたくないわな。

 元々、アメリカの中央アジア戦略(ロシア封じ込め)の一環としてウクライナも利用されてるわけでね。信長・秀吉と毛利との対立と同じ。NHK大河「黒田官兵衛」ですよ。

 「イラク戦争勝利」をブッシュが宣言したのが03年。この年、アメリカはロシアののど元グルジアで革命を仕掛けます。「バラ革命」だって。シャンソンで知られる「100万本のバラ」ってグルジアの曲なんだもんね。
 翌年、これまたウクライナの「オレンジ革命」。その翌年にはキルギスの「チューリップ革命」。ちょっと休んで、2011年からは所を変えてチュニジア、エジプト、リビアと次々に政変=革命を仕掛けます。

 グルジアに軽薄な大統領がおりましてな。アメリカの口車に乗ってロシアの平和維持軍が出張っている南オセチアに侵攻しちゃうわけ。ロシア軍は92年から合意を得て駐留してたわけでね。
 グルジアのシュワルナゼ(ソ連末期の外相をしてましたな)という元大統領も「サーカシビリ(前大統領)のミスだ」と憤慨してましたよね。

 どうしてグルジアが南オセチアに侵攻したん?

 セルビアから分離独立したコソボを見て、「うちも独立できるんじゃね?」と思ったわけ。どういうことかつうと、コソボは元々セルビアの自治州の一部。欧米が支援して一方的に独立させちゃった。いまやコソボ共和国じゃけん。

 「わしらが認めるんじゃけえ。安心せえ」てなもんですね。もちセルビアは面子丸つぶれ。けどアメリカ相手にケンカできんもんねえ。

 「わしらも隣国ロシアに認めてもらえばええんじゃないの?」
 で、南オセチアはグルジアから分離独立しようと考えた。
 元々、民族的・文化的・言語的にも違いますからね。ここがポイント。ウクライナと同じです。で、中国が沖縄を取ろうとするとき、きっと大義名分とする条件とは違います。

 唆されてロシアにケンカ売っちゃった。陸軍空軍を投入したけど、あっという間に敗けた。で、南オセチアは共和国として独立できたつうこと。

 いまウクライナとクリミアで展開されてることはまったく同じ。アメリカとロシアの綱引きは続くこと。クリミアは共和国として独立し、ロシアと一部のロシアシンパが承認すること。今後も中央アジアではこんなトラブルがひっきりなしに起こること。

 傀儡政権が選挙で負けたら、NPOやNGOといったダミー組織に大騒ぎさせて反政府活動をけしかける。これ、毎度のパターン。勝利の方程式。
 どうしてこんなことすんの? 資源が欲しいからっす。03年のイラクの時と同じでやんす。

 資源とかマネーがあるから狙われるわけ。暴力団がそうでしょ。資産のないヤツ相手にしない。資産があるから狙われる。そういうこと。
 
 で、日本はどうすんの? 面従腹背。虎視眈々と地力を養うこと。財政、治安、軍事、なにより民心です。

 今回のトラブルは日本にとっては、森政権以来ようやくいい関係になりつつある安倍・プーチンのハネムーンをぶっ潰されてしまいかねませんよ。「このままだと日露平和条約が結ばれてしまう!」と危機感を抱いたアメリカが横槍を入れたかった。私ゃこっちが本丸だと考えてまんねん。日露が仲良くなったらアメリカが絶体絶命になることが1つあるんですから。。。

 むかしマスメディア。いまNGO&NPO。こういう組織を利用して社会不安をあおる。んなこたあ、GHQ以来お手の物ですからね、あの国は。私たちはよっぽど情報武装つうか哲学つうか、覚悟をもってないとやられますよ。

 ま、詳しくは原原の前振りで講義します(ブログと通勤快読はチェックしてるでしょうからいきなり本題に入りますのでヨロシク)。


 さて「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は『なぜアメリカは対日戦争を仕掛けたのか』(加瀬英明・ ヘンリー・S・ストークス著・祥伝社)です。詳細はこちらからどうぞ。