2005年06月06日「オレならこう売る!」「腰痛はねじれを治せば消える」「1カ月以内にいいことがたくさん降ってくる法則」

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」


1 「オレならこう売る!」
 藤巻幸夫著 青春出版社 1365円

 伊勢丹のカリスマバイヤーですね。
 いまや、イトーヨーカ堂の取締役にも就任しちゃって、グループ全体のソフトウエア事業を担当するようですね。
 まっ、詳しくは「中島孝志のメルマガ」をチェックしてくださいね。詳しく書いてあるからさ。

 購買動機ってのは、それを買ったら、いまより心や暮らしが豊かになりそうだという瞬間なのね。
 それは素材に対する安心感であったり、低価格であったりね。けど、無印良品が一度、落ち込んでもう一度、復活してきた理由は、これだけではありません。
 やっぱ、デザインに「こだわり」があるからよ。

 こだわりって、大きいね。でも、こだわり過ぎて陳腐なデザインのままダメになるのもあるしね。

 じゃも、こだわりっていったい何よ、という時、「不易流行」ということを感じるんですよ。
 藤巻さんに言わせれば、モダンとトラディショナルというやつね。

 「不易流行のこと?」
 「そう、ボク、その言葉、大好きですよ」

 そう、変えていいもの、いやいや、変えなくちゃいけないもの。それと変えてはいけないもの。
 てことは、目利きじゃないとダメなわけさ。

 彼のこだわりがこの本の中にも随所に透けて見えるね。
 たとえば、商品知識に対するこだわり。だって、この人、ファッションは好きだけど、そんなに詳しいわけじゃなかった。
 だから、休日を利用してイギリスに行っちゃった。これ、新人の時。渡英したってわかるわけないじゃない。
 けど、トラッドファッションの雰囲気を五感を通じて体感できただって。

 この皮膚感覚の積み重ねってものすごく大切だと思うよ。

 というのも、小生の愚息にしても、ものすごくオシャレなわけ。これ、ファッションに疎いわたしが教えたんじゃなくて、嫁さんがものすごくオシャレだから、自然とそれなりの服とか靴しか買わなくなっちゃったわけ。
 センスってのは移るんです。自然と染み込んでいくものなのね。
 だから、後付でいくら勉強してもこれだけはダメ。早くインプットしないと手遅れになっちゃう。

 「バーニーズにいた3年間、外国人女性バイヤーたちの仕事ぶりに目を見張った」
 というのも、500着ある洋服の中から、あっという間に10着を選んでしまう。この早業。100色ある中から3色を選んじゃう目利き。
 1日10軒ほどの取引先を回っては、この繰り返し。ただただ圧倒されるばかり。

 「どうしたら売れるか?」という発想じゃない。そんな発想だと、これだけ早くチォイスできないもの。
 じゃ、何かといえば、お察しの通りです。そう、「これを売りたい!」というこだわりなのよ。

 この自信がすごいと思うな。
 お客が選ぶんじゃなくて、お客をわたしが選ぶ。わたしのテイストに合ったセンスのお客だけでいい、という自信だね。
 もちろん、自分に目利きが無くなったら、その時はバイヤーを辞めるんだろうね。真剣勝負。だから、猛烈に勉強しなくちゃダメなのよ。
 150円高。購入はこちら


2 「腰痛はねじれを治せば消える」
 花山水清著 廣済堂出版 1575円

 腰痛に悩んでる人って二千万人くらいいるらしいですね。
 日本人にとって、もはや腰痛は国民病だって。というよりも、日本だけじゃなくて、アメリカでもやっぱり多いわけ。

 それが証拠に、病院にかかる人でいちばん多いのは風邪。
 で、次がこの腰痛。

 けどね、風邪は治るじゃないですか。でも、腰痛はなかなか治らない。
 どうして?
 じゃもどうやったら治るの?

 この二つの疑問に誠実に答えてるのが、本書ですね。

 わたし、頸椎が昔から弱いんです。高校時代には大きなマグネットネックレスしてたほどだもの。
 疲れやすいからね。
 一度、首がホントに回らなくなって呼吸困難になったことがあります。あれはたぶん35歳くらいじゃなかったかな。首ってものすごく大切ですよ。下手すると、息ができなくなっちゃうんだから。
 で、アポをすべてキャンセル。

 たまたま経営コンサルタントの船井幸雄さんとのアポがあって、それもキャンセルしようと電話したら、「タクシーでおいで。治してあげるから」だって。行くと、気功とかやり出していろいろ治療してくれるわけ。
 あと、治療の名人を紹介してくれました。
 翌日、翌々日と治療してもらったら、すぐに治りました。これね、整形外科に行ってたら、彼らには悪いけど悪化してたと思う。

 一度、あの牽引治療をやられたことがあったんだけど。その瞬間はいいわけ。だけど、これ、副作用というか、後々がたいへん。
 もう痛くて、痛くて、よけい悪くなっちゃうわけ。以来、牽引は絶対にやらない。医者に言われても、無視して帰って来ちゃうもの。

 で、それが正解だったということが本書を読んでるとよくわかります。

腰痛にしても、頸椎にしても、「ねじれ」が原因であることがとっても多いんです。
 人間の身体ってのはよくできていて、長年、身体がねじれていても、それをかばおうとして筋肉とかが全体的に変化していくわけ。で、痛みを最小限にしようとオートマチックに働きます。
 でも、あるところまで来ると痛みが出てきます。
 
その時になって、はじめて、病院にかかったり薬を飲んだりするわけ。けど、いずれも対処療法で根本的な治療にはなってません。
 ねじれがあるかぎり、また発生するからですね。

整形外科医の本を読むと、必ず、腰痛とか頸椎とかの痛みは、「ストレス」「老化」と言われるはずです。わたしなんか、「気のせい」って言われたこともありますよ。
 「えっ、こんなに痛いのに?」
 「気のせいですから、あまり深く考えないように」だって。
 これも真っ赤なウソだってことがよくわかりました。

 「片頭痛、ヒザ痛、肩こり、椎間板ヘルニアは老化やストレスが原因ではありません」
 「顎関節症は頸椎1番がズレている」
 「片頭痛は、必ず頸椎2番が左に飛び出している」
 「長時間のデスクワークはエコノミークラス症候群を引き起こす」
 「花粉症もねじれ現象と密接に関係があります」
 「肋軟骨のズレを乳腺症や乳ガンとまちがえないで」
 
 わたしはあっ、あの痛みはこれが原因だったのかと不明確だった痛みの特定がいくつもできましたよ。
 片頭痛、ヒザ痛、股関節痛を自分で消せるポーズの紹介もたっぷり。使える本です。
 350円高。購入はこちら



3 「1カ月以内にいいことがたくさん降ってくる法則」
 安奈泉著 主婦の友社 1260円

 著者は高校までインタナショナルスクールで「セブンティーン」「マックシスター」といった一流女性誌の表紙を飾った人。
 銀行のポスターのモデルにもなったそうです。

 その後、アメリカに留学。ビジネスを徹底的に勉強。学費は奨学金とモデル代ですべてまかなったという苦労人で、いまや、IT企業のコンサルなどをしてます。

 日本には年に1カ月いるかいないか。世界を股にかけて働いているキャリアウーマンです。
 といっても、三十歳そこそこ。

 そんな女性が書いた恋愛論、仕事論、キレイ論、マネー論がこれ。

 恋愛篇には、たっくさんの女性が登場しますよ。
 「えっ、そんな人いるの?」
 「羨ましい!」
 「バッカみたい」
 賛否両論出てくると思うな。けど、これ、すべて実際にあった女性たちの例ばかり。

 キレイ篇は今日から使えるお得情報がたっぷり。
 モデルって、ものすごく化粧してるんですよね。スッチーもそう。だけど、みな、素肌美人、薄化粧にしか見えない。化粧してるとは思わせないほどうまい。これがプロの化粧術なんですね。
 一流モデルたちがみなやってる化粧法をたくさん紹介してます。

 その他、いま、アメリカのお洒落な女性たちに人気のファッション、靴、宝飾品、時計、アクセサリーなどの紹介。
 いま、いちばんウケてるのは何か。
 ちょっとチェックしてみてはどうかな?
 250円高。購入はこちら