2003年03月03日いま、そこにある危機

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北朝鮮問題が主役になる


 イラクが国連の要請を受け、すすんでミサイル解体に向けて動き出しました。

 肝心のトルコでは国会が米軍駐留を否決してしまうわ、アラブ首脳国も攻撃に反対という声明を採択するわ。

 アメリカも振り上げたこぶしをどこに叩きつけていいか、困ってるでしょうね。「イラクの行為はたんなるポーズに過ぎない」と断じて攻撃するかもしれませんけどね。

 イラクをやっつけて、返す刀で北朝鮮も・・・という望みを政府は持っていたのではないでしょうか。

 いずれにしても、イラクが武装解除されれば、北朝鮮に焦点が移ってきます。北朝鮮もイラクが黙って武装解除に応じるとは想像もしていなかったでしょうけど。

 それにしても、小泉首相に対する野党の攻撃はちょっと現実的ではないと思うけど、どうでしょうか。

 「イラクに特使を派遣したのは方針転換だ。その論拠は?」

 「アメリカがそれでも攻撃すると主張したら、賛成するのか?」

 日本はアメリカに追随するしかないないんです。

 以前は対岸の火事であってもいまや、イラク問題は北朝鮮問題とワンセットなんです。だから、アメリカに歩調を合わせるしかないじゃありませんか。北朝鮮からミサイルがパンパン飛んでくるかもしれない時、その前に基地を叩くのはアメリカしかできませんもの。

 下手をすると、かの国の首領様は「今年の夏は、北朝鮮製の打ち上げ花火を日本国民にたくさん見せてやろう」となるかもしれません。



現実路線を歩まないとダメ


 防衛意識、防衛体制に関して、ものすごくセンシティブになってきてますね。

 国民の防衛意識もガラリと変わってくると思います。

 防衛とは「攻撃される前に守りを固めること」であって、攻撃された後に、「それはいけない」と交渉することではないんです。攻撃される前に、相手の基地を破壊すること。その破壊の際に犠牲者が出たとしても、それは防衛上、しかたのないこと、という意識を持つことですね。

 「いや、攻撃される事態になる前に効果的な交渉をすることが大切」という建前は、もういりません。野党がこの建前に固執する限り、国民はついていけないと思いますよ。

 政治の最大の目的は、国民の生命、財産の保証、そして安全の確保です。もう、「いま、そこにある危機」を迎えているんですけどね。

 タイタニックが傾きはじめた時、レストランで椅子をきちんと並べていた人がいましたが、政治家がこんな状態では、日本はもう1度、国土を爆撃されるかもしれませんね。

 1度、ミサイルを国土に落とされれば、気づくかもしれません。