2015年10月14日「能登・金沢・加賀スピスピツアー」レポ(その8)
カテゴリー中島孝志の「日本伝統文化研究会」」
美味しい美味しい「こいで」さんを出まして、いよいよ「にし茶屋街」です。今回参加してるメンバーの中には、「これがしたかったの」「夢でした」つう人が何人もいるでしょう。。。ま、飽きるほど通う必要はありません。
お座敷遊びが巧くたって威張れませんから。。。
全員定位置につきまして。。。
キム兄のご挨拶と乾杯。。。
金沢のJ2役員ですからね。明日はゲームがあるそうで、朝イチに小堀酒造店さんで待ち合わせ、そして打ち上げ宴会時に再会、つうスケジュールです。前回も途中で講演して、舞い戻るつうスケだったもんなあ。超多忙ですな。6ゲーム勝てば昇格できるかもしれないらしいっす。。。
お姐さん方の艶やかな舞姿。。。
さあさ、お座敷遊びでげすよ。まずはお手本を。。。いえいえ、お初の方にやってもらいましょ。お姐さんがちゃんと教えてくれますから。。。
♪とらと〜ら、とらとら♪
♪こんぴら〜ふねふね〜♪
♪どどんどがどん〜どどんがどん♪
まあ、バカになるときはバカになるがよく候でございます。遊びの時にバカになれないのはねえ。。。といいながら、どこか醒めてる自分がいるのよねえ。あきまへんな。。。お姐さん方に失礼ですな。
さて、遊びも一息つきますと、突然、灯が落とされてあたりは真っ暗。。。笛が始まりました。
あっ、そうか。もしかして。。。
「ここ、美音でした?」
「そうです」とキム兄。。。不覚でした。そういえば、美音とか美弥とかゆうてたなあ。。。
美音かあ。。。だれも気づいてないなあ。あかんでえ。金沢まで来て、こんなん聴かせてもらって。ただの笛と思われたらあかん。ま、「影笛」が終わってからにしよか。。。
芸妓は芸妓であって酌婦ではありません。芸妓の芸を堪能できる目利きでなければ猫に小判。豚に真珠。だれも猫や豚になりたくないから堅くなる。まして、恥をさらしに行きたくない。それが敷居の高さ。
私? 敷居? う〜ん。京都の舞妓遊びは29歳からしてますからね。お金? 払ったことないしぃ。必ず旦那さんがいるわけよ。
遊ぶよりもお客さんに遊んでもらう、つうスタンスがいちばん面白いのではないでしょうか。新潟や金沢で芸妓や料亭、宴会を手配してくれた皆さんを見てますとますますそう感じられてなりませんね。
「ひがし」「にし」「主計町(かずえまち)」という金沢の三茶屋街の中、にしの茶屋街にある「美音」という料亭の女将が師匠のあとを継ぐようにして残している芸。
それが「影笛」です。
芸を根付かせたのは藤舎秀蓬(とうしゃしゅうほう)という方。弟子にひがし茶屋街の芸妓寿美子が名を連ねていて、藤舎秀寿(しゅうじゅ)という名前。
ある年齢に達したとき、客の前に姿をあらわして吹くことをやめ、屏風のかげ、あるいは障子のかげに身を隠し、そこで吹く。そこから“影笛”の呼称が生まれた。なんとも粋なネーミングです。。。
「行灯のあかりだけの仄暗さの中でどこか遠くに、かすかな風の音のようなものがわいて、尾をひき、次に、遠くへ放つかのごとき音が生じ、いよいよ“影笛”が始まった。笛はその音色に大きな抑揚をはらんで、右へ左へ、奥へ彼方へとゆれながら、最高潮の音で闇を切り裂くようにひびいたあと、消える寸前の蝋燭の炎のごとくしずかにゆらめいて、止んだ。」(村松友視著『金沢の不思議』)
「最初から最後まで、手に持った盃を宙に浮かせていたことに気づき、飲みかけの酒をあわてて口へ運んだ」
それだけ芸に吸い込まれてしまっていたわけですね。
「一調一管(いっちょういっかん)」は能における部分演奏の一つで、調は鼓を、管は笛(能管)をあらわしています。「美音」の真向かいにある料亭「明月」の女将は堅田乃莉の芸名で活動する小鼓奏者として知られる方。
9月20日前後に行われる三茶屋街参加による唯一の催し「金沢おどり」では、峯子さんと乃莉さんの「一調一管」の舞台がいつも見物だったそうです。石川県指定無形文化財保持者にも認定されてましたしねえ。残念ですなあ。。。
今回は後継者が吹いてくれました。とてもよかったです。翌日、「影笛はいいですね」と小堀さんもおっしゃってました。
それにしても、「美音」と聞いて気づかんとあかんやろ。
さて、今日のメルマガでご紹介する本は「竹中先生、『お金』について本音を話していいですか?」(竹中平蔵・堀江貴文著・ワニブックス・1,000円)です。
お座敷遊びが巧くたって威張れませんから。。。
全員定位置につきまして。。。
キム兄のご挨拶と乾杯。。。
金沢のJ2役員ですからね。明日はゲームがあるそうで、朝イチに小堀酒造店さんで待ち合わせ、そして打ち上げ宴会時に再会、つうスケジュールです。前回も途中で講演して、舞い戻るつうスケだったもんなあ。超多忙ですな。6ゲーム勝てば昇格できるかもしれないらしいっす。。。
お姐さん方の艶やかな舞姿。。。
さあさ、お座敷遊びでげすよ。まずはお手本を。。。いえいえ、お初の方にやってもらいましょ。お姐さんがちゃんと教えてくれますから。。。
♪とらと〜ら、とらとら♪
♪こんぴら〜ふねふね〜♪
♪どどんどがどん〜どどんがどん♪
まあ、バカになるときはバカになるがよく候でございます。遊びの時にバカになれないのはねえ。。。といいながら、どこか醒めてる自分がいるのよねえ。あきまへんな。。。お姐さん方に失礼ですな。
さて、遊びも一息つきますと、突然、灯が落とされてあたりは真っ暗。。。笛が始まりました。
あっ、そうか。もしかして。。。
「ここ、美音でした?」
「そうです」とキム兄。。。不覚でした。そういえば、美音とか美弥とかゆうてたなあ。。。
美音かあ。。。だれも気づいてないなあ。あかんでえ。金沢まで来て、こんなん聴かせてもらって。ただの笛と思われたらあかん。ま、「影笛」が終わってからにしよか。。。
芸妓は芸妓であって酌婦ではありません。芸妓の芸を堪能できる目利きでなければ猫に小判。豚に真珠。だれも猫や豚になりたくないから堅くなる。まして、恥をさらしに行きたくない。それが敷居の高さ。
私? 敷居? う〜ん。京都の舞妓遊びは29歳からしてますからね。お金? 払ったことないしぃ。必ず旦那さんがいるわけよ。
遊ぶよりもお客さんに遊んでもらう、つうスタンスがいちばん面白いのではないでしょうか。新潟や金沢で芸妓や料亭、宴会を手配してくれた皆さんを見てますとますますそう感じられてなりませんね。
「ひがし」「にし」「主計町(かずえまち)」という金沢の三茶屋街の中、にしの茶屋街にある「美音」という料亭の女将が師匠のあとを継ぐようにして残している芸。
それが「影笛」です。
芸を根付かせたのは藤舎秀蓬(とうしゃしゅうほう)という方。弟子にひがし茶屋街の芸妓寿美子が名を連ねていて、藤舎秀寿(しゅうじゅ)という名前。
ある年齢に達したとき、客の前に姿をあらわして吹くことをやめ、屏風のかげ、あるいは障子のかげに身を隠し、そこで吹く。そこから“影笛”の呼称が生まれた。なんとも粋なネーミングです。。。
「行灯のあかりだけの仄暗さの中でどこか遠くに、かすかな風の音のようなものがわいて、尾をひき、次に、遠くへ放つかのごとき音が生じ、いよいよ“影笛”が始まった。笛はその音色に大きな抑揚をはらんで、右へ左へ、奥へ彼方へとゆれながら、最高潮の音で闇を切り裂くようにひびいたあと、消える寸前の蝋燭の炎のごとくしずかにゆらめいて、止んだ。」(村松友視著『金沢の不思議』)
「最初から最後まで、手に持った盃を宙に浮かせていたことに気づき、飲みかけの酒をあわてて口へ運んだ」
それだけ芸に吸い込まれてしまっていたわけですね。
「一調一管(いっちょういっかん)」は能における部分演奏の一つで、調は鼓を、管は笛(能管)をあらわしています。「美音」の真向かいにある料亭「明月」の女将は堅田乃莉の芸名で活動する小鼓奏者として知られる方。
9月20日前後に行われる三茶屋街参加による唯一の催し「金沢おどり」では、峯子さんと乃莉さんの「一調一管」の舞台がいつも見物だったそうです。石川県指定無形文化財保持者にも認定されてましたしねえ。残念ですなあ。。。
今回は後継者が吹いてくれました。とてもよかったです。翌日、「影笛はいいですね」と小堀さんもおっしゃってました。
それにしても、「美音」と聞いて気づかんとあかんやろ。
さて、今日のメルマガでご紹介する本は「竹中先生、『お金』について本音を話していいですか?」(竹中平蔵・堀江貴文著・ワニブックス・1,000円)です。