2015年11月22日フランスのテロについての一考察。。
カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」
今日はスピ研です。メンバーはご参集のこと。ラストですからね。午後1時〜3時。感動の嵐です。魂魄にパワーを入れましょう。
さて、遅ればせながら、といっても、原原等ではすでにお話してまいりましたが。。。
13日の金曜日にフランスでテロがありました。
「どうしてフランスなの?」「アメリカじゃないの?」と疑問に思うかもしれません。結論からいうと、裏切ったフランスに対するISの報復行為、と考えるべきです。
どうしてフランスがISを裏切るの? どういう関係なの? お気づきでない方のためにおいおい説明します。
テロの場所は、日本で言うと、霞ヶ関とか東京駅周辺あるいは新宿、渋谷といった場所ではなくて、たとえば上野とか浅草、下北とか池袋的なとこ。つまり下町。
よくまあそんなとこでやったね。もっとインパクトのあるとこのほうが効果的なんじゃね、と思うかもしれないけど、彼らはパリ中心部でやることに意義があるのではなくて、ニュースが世界に拡散されればいいわけ。そのためにはマークが薄い地域で決行するのが正解。
テロリストはチュニジア、リビア、エジプト等々の貧困層。早い話が、アメリカがアラブに「春」ではなく「氷河期」をもたらした地域から「出稼ぎ」にやってきた連中です。
ジハードに参加すれば天国は保証されるし、どうせいまが地獄なんだから、なにやったって天国なわけ。まして殉死すれば家族の生活も補償されるとなれば喜んでやりますよ。麻薬の恩恵もあるでしょうし。。。
テロは弱者の武器です。ロシアの精鋭部隊がでばってきたら正規戦では勝てない。追いつめられた、つうことです。
1年3カ月もやっててなんの成果もないアメリカ。1カ月遅れて参加したフランスはさらになんもなし。ロシアはわずか3日でISの拠点50カ所を殲滅。資金源の原油基地も破壊。
「難民テロ」がいちばん怖いヨーロッパにしてみればロシア様々ですよ。アメリカはなにやってんだ、と非難囂々ですわな。
で、その非難をかわすためにようやく方針転換。いままでアメリカとフランスはアサド政権をつぶすためにISを利用し、反アサド政権に武器を横流し。IS攻撃はポーズで、人のいないとこを選んで空爆してきたわけでしょ。
成果が上がらないで当たり前。ハンガリーとかギリシャ等の東欧は「ヤンキーがサボってるから難民ばかり増えちゃってどうすんだ!」ってなもんでしょ。
ようやくロシアがアサド政権の要請を受けて巡航ミサイルで攻撃。ISはたまらんわな。結果、弱者の戦法=ゲリラ戦に出ざるをえないわけです。
難民は400万人。シリアの人口の20パーくらいですよ。半数はトルコさらに半数はレバノン。周辺国に難民が押し寄せてるわけですね。
シリアとクルドをつぶしたいトルコにしてみれば、シリア難民のために財務が逼迫してこのままではトルコが破綻しそう。あげくテロリストなんか送り込まれたらたまりまへん。「さっさとシリアとクルドを攻撃しないとトルコからどんどん難民を送り出すぞ」と催促してるわけです。
アメリカもフランスもISを本気で攻撃するか不明です。彼らの優先順位1位はやっぱアサド政権つぶしですから。
さ〜て、どうなるか? ロシアはシリア、イラン、イラクと協力してISの拠点を徹底的に殲滅し、「しらみつぶし」にします。シリア国内ではシリア人以外の入国禁止。でないとISに入ろう、つう連中がわんさか集まります。
フランスや英米は一応「博愛主義」を標榜してますけど、植民地をとことん貪り、現地人を犬畜生以下に扱ってきた連中ですからね。ほんの数十年前まで。「博愛? 無理無理無理。背に腹は代えられませんよ」ど難民入国禁止が始まります。
事実、陸続きでないアメリカは下院がすでに難問入国停止を決議しました。
思い出してください。欧米の2枚舌3枚舌と鉄面皮を。。。
「エビアン会議(1938年7月6日)」をご存じでしょうか。私らユダヤ難民なんか受け入れないかんね。仕事もできない連中だよ。またしてもらっても困るんだけど。失業率が高くなるからさ。
「どうしてユダヤ人にわが国民の血税で生活保護しなくちゃならんのよ」
で、移民法をあわてて改正して、入国を拒絶してしまいました。
ドイツ・オーストリアなんか、国外移住する時は全財産を没収したほどです。
アメリカも人権無視では負けていません。「セントルイス号事件(1939年5月)」を覚えていますか?
ドイツからユダヤ難民を乗せた船がようやくキューバにたどり着きました。フロリダは目と鼻の先。このとき、アメリカは上陸を拒否します。哀れ、ユダヤ人はまたまたヨーロッパへと送り返されてしまいました。
その後のユダヤ人の運命? んなもん、強制収容所送りに決まってるでしょうが。食糧はお金がかかるんですから。。。
さて、「バミューダ会議(1943年4月)」というのもありましたね。ヒトラーのユダヤ人迫害政策について、英米の政府高官は先刻承知。けど、会議で決定したことは「われ関せず」「見て見ぬふり」。これを正式決定します。
戦後ずっとずっと経ちまして、ワシントンDCに「ホロコースト記念博物館」が建てられました。1993年のことです。この落成記念式典で、ノーベル賞作家のエリ・ヴェーゼルが記念講演をします。彼はいったいなにを語ったでしょうか。
「連合国はナチスの強制収容所の存在とその目的を知りながら、どうして爆撃を控えたのか?」
「なぜユダヤ人のナチス抵抗闘争を支援しなかったのか?」
「神は沈黙されるが、なぜ人間すら沈黙したまま、600万のユダヤ人、世界中のユダヤ総人口の3割が歴史のブラックホールに消えていくに任せたのか?」
「この博物館は答えではない。この博物館は問いなのだ……」
いま、ユダヤ人からシリアのムスリムに替わっただけのことです。欧米は同じ間違いをまた繰り返すことになります。
「さすがに世界大戦の時とは時代が違います。欧米人は進化してますよ」と反論があるかもしれません。
いえいえ、1215年のラテラノ宗教者会議を調べてください。人間なんてそんなに変わるものではありません。
ヨーロッパに杉原千畝はいませんでした。映画で有名になったシンドラーがホントはどんな人物だったかご存じですよね。
さて、杉原千畝はリトアニアのいち外交官でした。こんな男にユダヤ人を支援するパワーも権力もありませんよ。どうしてヨーロッパのユダヤ人が神戸まで逃げられたんですか? そのルートはだれが用意したんですか?
近々(12月5日)、杉原千畝の映画が公開されるそうですけど、きっと、「最大の功労者」については一言も触れないでしょう。
興味がある方は調べてください。東京原原と出雲原原では講義しましたね。ほかの原原では来年チャンスがあればしましょう。もう忘れてるかもしれないけど。。。
さて、遅ればせながら、といっても、原原等ではすでにお話してまいりましたが。。。
13日の金曜日にフランスでテロがありました。
「どうしてフランスなの?」「アメリカじゃないの?」と疑問に思うかもしれません。結論からいうと、裏切ったフランスに対するISの報復行為、と考えるべきです。
どうしてフランスがISを裏切るの? どういう関係なの? お気づきでない方のためにおいおい説明します。
テロの場所は、日本で言うと、霞ヶ関とか東京駅周辺あるいは新宿、渋谷といった場所ではなくて、たとえば上野とか浅草、下北とか池袋的なとこ。つまり下町。
よくまあそんなとこでやったね。もっとインパクトのあるとこのほうが効果的なんじゃね、と思うかもしれないけど、彼らはパリ中心部でやることに意義があるのではなくて、ニュースが世界に拡散されればいいわけ。そのためにはマークが薄い地域で決行するのが正解。
テロリストはチュニジア、リビア、エジプト等々の貧困層。早い話が、アメリカがアラブに「春」ではなく「氷河期」をもたらした地域から「出稼ぎ」にやってきた連中です。
ジハードに参加すれば天国は保証されるし、どうせいまが地獄なんだから、なにやったって天国なわけ。まして殉死すれば家族の生活も補償されるとなれば喜んでやりますよ。麻薬の恩恵もあるでしょうし。。。
テロは弱者の武器です。ロシアの精鋭部隊がでばってきたら正規戦では勝てない。追いつめられた、つうことです。
1年3カ月もやっててなんの成果もないアメリカ。1カ月遅れて参加したフランスはさらになんもなし。ロシアはわずか3日でISの拠点50カ所を殲滅。資金源の原油基地も破壊。
「難民テロ」がいちばん怖いヨーロッパにしてみればロシア様々ですよ。アメリカはなにやってんだ、と非難囂々ですわな。
で、その非難をかわすためにようやく方針転換。いままでアメリカとフランスはアサド政権をつぶすためにISを利用し、反アサド政権に武器を横流し。IS攻撃はポーズで、人のいないとこを選んで空爆してきたわけでしょ。
成果が上がらないで当たり前。ハンガリーとかギリシャ等の東欧は「ヤンキーがサボってるから難民ばかり増えちゃってどうすんだ!」ってなもんでしょ。
ようやくロシアがアサド政権の要請を受けて巡航ミサイルで攻撃。ISはたまらんわな。結果、弱者の戦法=ゲリラ戦に出ざるをえないわけです。
難民は400万人。シリアの人口の20パーくらいですよ。半数はトルコさらに半数はレバノン。周辺国に難民が押し寄せてるわけですね。
シリアとクルドをつぶしたいトルコにしてみれば、シリア難民のために財務が逼迫してこのままではトルコが破綻しそう。あげくテロリストなんか送り込まれたらたまりまへん。「さっさとシリアとクルドを攻撃しないとトルコからどんどん難民を送り出すぞ」と催促してるわけです。
アメリカもフランスもISを本気で攻撃するか不明です。彼らの優先順位1位はやっぱアサド政権つぶしですから。
さ〜て、どうなるか? ロシアはシリア、イラン、イラクと協力してISの拠点を徹底的に殲滅し、「しらみつぶし」にします。シリア国内ではシリア人以外の入国禁止。でないとISに入ろう、つう連中がわんさか集まります。
フランスや英米は一応「博愛主義」を標榜してますけど、植民地をとことん貪り、現地人を犬畜生以下に扱ってきた連中ですからね。ほんの数十年前まで。「博愛? 無理無理無理。背に腹は代えられませんよ」ど難民入国禁止が始まります。
事実、陸続きでないアメリカは下院がすでに難問入国停止を決議しました。
思い出してください。欧米の2枚舌3枚舌と鉄面皮を。。。
「エビアン会議(1938年7月6日)」をご存じでしょうか。私らユダヤ難民なんか受け入れないかんね。仕事もできない連中だよ。またしてもらっても困るんだけど。失業率が高くなるからさ。
「どうしてユダヤ人にわが国民の血税で生活保護しなくちゃならんのよ」
で、移民法をあわてて改正して、入国を拒絶してしまいました。
ドイツ・オーストリアなんか、国外移住する時は全財産を没収したほどです。
アメリカも人権無視では負けていません。「セントルイス号事件(1939年5月)」を覚えていますか?
ドイツからユダヤ難民を乗せた船がようやくキューバにたどり着きました。フロリダは目と鼻の先。このとき、アメリカは上陸を拒否します。哀れ、ユダヤ人はまたまたヨーロッパへと送り返されてしまいました。
その後のユダヤ人の運命? んなもん、強制収容所送りに決まってるでしょうが。食糧はお金がかかるんですから。。。
さて、「バミューダ会議(1943年4月)」というのもありましたね。ヒトラーのユダヤ人迫害政策について、英米の政府高官は先刻承知。けど、会議で決定したことは「われ関せず」「見て見ぬふり」。これを正式決定します。
戦後ずっとずっと経ちまして、ワシントンDCに「ホロコースト記念博物館」が建てられました。1993年のことです。この落成記念式典で、ノーベル賞作家のエリ・ヴェーゼルが記念講演をします。彼はいったいなにを語ったでしょうか。
「連合国はナチスの強制収容所の存在とその目的を知りながら、どうして爆撃を控えたのか?」
「なぜユダヤ人のナチス抵抗闘争を支援しなかったのか?」
「神は沈黙されるが、なぜ人間すら沈黙したまま、600万のユダヤ人、世界中のユダヤ総人口の3割が歴史のブラックホールに消えていくに任せたのか?」
「この博物館は答えではない。この博物館は問いなのだ……」
いま、ユダヤ人からシリアのムスリムに替わっただけのことです。欧米は同じ間違いをまた繰り返すことになります。
「さすがに世界大戦の時とは時代が違います。欧米人は進化してますよ」と反論があるかもしれません。
いえいえ、1215年のラテラノ宗教者会議を調べてください。人間なんてそんなに変わるものではありません。
ヨーロッパに杉原千畝はいませんでした。映画で有名になったシンドラーがホントはどんな人物だったかご存じですよね。
さて、杉原千畝はリトアニアのいち外交官でした。こんな男にユダヤ人を支援するパワーも権力もありませんよ。どうしてヨーロッパのユダヤ人が神戸まで逃げられたんですか? そのルートはだれが用意したんですか?
近々(12月5日)、杉原千畝の映画が公開されるそうですけど、きっと、「最大の功労者」については一言も触れないでしょう。
興味がある方は調べてください。東京原原と出雲原原では講義しましたね。ほかの原原では来年チャンスがあればしましょう。もう忘れてるかもしれないけど。。。