2002年10月28日真冬の怪談

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竹中、がんばれ!


 いやぁ、与党も野党も外野もうるさいの、なんの。

 そうです、竹中平蔵経済財政、杞憂担当相がまとめた「金融・産業再生策」についてです。

 いままで、小泉内閣がどんなに暴挙をしても、与党はついてきました。

 でも、今度だけは総スカンですな。自民党内はもちろん、保守党、公明党も大反対。野党もそうです。

 「あんた、責任とるんかね」

 青木参院幹事長はそう恫喝したらしいですが、責任取るのは、歴代の大臣じゃないの?

 構造改革潰しがなかなか進まないから、「こっちから攻めて、もみくちゃにすれば、高速道路の建設中止もストップできる」と踏んだんでしょうか。

 小泉さんは大変ですな。

 拉致問題、核問題といった、日本政治が先送りにしてきた政治問題だけでも解決するのに大変なのに、構造改革、金融改革問題の解決など、ハードルを越えたと思ったら、走り高跳びのバーが目の前に出てきた。それを越えたら、今度は棒高跳びのバーですよ、今度は。

 それを越えたら・・・想像するだに恐ろしいことです。ホントは怖いグリムよりもっと怖い真冬の怪談です。


銀行首脳を動かした影の演出家

 それにしても、あの大人しい銀行業界が今度ばかりは本性むき出しでガンガン言ってますね。

 ホントに竹中さんのいう通りにしたら、実質、国有化の銀行が出てきますもんね。

 だから、そればかりはならじ。一行やられたら、あとはドミノ倒し。ここは大同団結ってなことで、久しぶりに護送船団を組みました。

 この演出は金融庁の官僚たちでしょうね。彼らが自民党の守旧派と組んで、焚きつけたんでしょう。

 でないと、ある意味で、こんな勇気ある行動なんてできない人たちですものね。

 でも、日本で唯一、生き残れると考えられている東京三菱がなんで、同じテーブルについたのかな。義理かな、それとも外資に奪われてなるものか、という民族的な旗印からでしょうか。

 やっぱり、株価の暴落を止めたいんでしょうね。この株価でさらに一行ダメになると、あとは雪崩を打って銀行株は暴落しますもんね。そのスパイラルに巻き込まれたくないからでしょうな。

 でも、これで代替案が出てこないで、ゆっくりやっていたら、「やはり、日本は変われない」と日本売り一色になりますよ。

 なんてたって、ここまで先送りしてきた人間が悪いんです。

 もう、日本経済はまな板の上の鯉。なるようにするしかない。覚悟を決める時です。