2002年09月23日北朝鮮問題ですべてのニュースが吹っ飛んだ

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負けて勝った人、負けて負けた人


 民主党の党首選が終わりました。鳩山由紀夫さんの続投で決まりました。

 「選挙やってたの?」

 そんな感じです。

 全然気づきませんでしたよ。北朝鮮のおかげで。

 東電の隠蔽事件も、ニュースとしては吹っ飛んでしまいましたね。

 まっ、順当でしょうな。菅直人さんも肉薄してたし、若手では野田佳彦さんが健闘して、出ただけの意義があったでしょう。

 でも、あの横路さんって、どうして出たの?

 この人、北海道知事としても「食の祭典」の大コケ。見識、指導力、人間的魅力すべてにおいて評判悪かったでしょ。おとなしく弁護士やってりゃいいんです。この人が負けたということは、旧社会党的なものに飽き飽きしてるってことですよ。

 若手の野田さんにもダブルスコアで負けてますから、この人、離党すると思うよ。だって、党内で存在価値なくなっちゃったものね。


牙を抜けるかどうか

 さて、北朝鮮ですな。

 テレビを見ると、拉致されたご家族と一緒に、あちこちで政治家の姿がかいま見られますね。いまや、みんなで手柄の取り合いなんでしょうね。

 小泉さんの成果は、金正日を表に引っ張り出して、どんな人間なのかを日本国民に強く思い知らせたことです。

 「席を蹴って出てくる」という選択もありました。安倍官房副長官が進言した通りにね。これって、盗聴されてたから、午後、急に態度変えたんでしょうね。やっぱり、交渉術はお手の物ですね。けど、これが外交の常識です。

 会談のセッティングについては、「外務省のねばり強い交渉の功績だ」と報道されるケースもありますが、それはお門違いです。たんに「アメリカが怖かったから」に過ぎません。

 経済的にはすでに破滅、社会的にもお先真っ暗。この上、政治的には「イラクの次の攻撃対象」ですから、いつ攻撃されるかわかったもんじゃない。アフガンのように、深い山々という自然の防空壕があるわけじゃなし、アメリカに攻撃されたら一巻の終わりです。

 それが怖いから、日本との交渉だって、拉致問題だって、なんでも受け容れるんです。

 ライオンに肉を与え続けたら、食べ飽きてそのうち草食動物に変わる・・・わけはありません。だから、ライオンにはライオンとしてのつき合い方があるんです。この国には「人道支援」という肉は無駄です。日本人を拉致しておいて、どこが人道なんでしょうか。

 この点をきっちりすべきだと思います。

 どこを押しても、いつでも倒れる「死に体国家」。問題は牙をどう抜くか。「ミサイルの脅威」さえ取り除けば、あとはどのようにでもなる。

 拉致問題の決着は、牙をすべて抜いてからが本番です。