2002年03月04日ムラ社会が国を滅ぼす
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ムネオさんも進退窮まりましたな。
この人、行動も態度も大胆ではありますけど、実は小心者ですね。
本日、外務省の調査報告がありましたけど、その前日に同じメッセージを流すなど、居ても立ってもいられないんでしょう。これをやっちゃ、男が廃るよ。
「いざ」というときに浮き足だって、あっちこっちに東奔西走する人って、考えてみればわかりますけど小物なんです。この人もそうとうジタバタしてますよ。
調査報告を受けて、喚問ということになるにしても、基本的には本人の同意が必要ですから、5日間の猶予期間ぎりぎりまでジタバタするでしょうね。
それにしても、外務省の役人というのはこの手の総会屋タイプの人間には弱いですね。
とくに幹部が腰抜けだから、むちゃくちゃなごり押しに対抗しようにも、下の人間は二階に上がっても梯子をハズされる危険があった。一枚岩なら、ごり押しなどできませんが、保身しか考えないキャリアばかりでは、総会屋にとって「付け入る隙」がたくさんあったことでしょう。
まっ、外務省の皆さんはレイプされた宦官ですな。お気の毒に・・・。
でも、ホントに気の毒なのは日本の国民です。
こんな人間たちが「外交官です」と一人前の顔して、海外の海千山千の外務大臣、外交官相手に勝負できるんでしょうか。外国は、こと外交はどの国も生命線ですから、ものすごいキャリアの人間を当てています。それは経歴という場合のキャリアでけではなく、期間も1度任命されるとものすごく長い間、外務大臣を務めることからもわかるでしょ。
とても、お嬢さん外交ではできません。
いや、できないから、かつての鹿鳴館外交のようなパーティしかやりようがなかったんでしょう。
外交とは「外国との交渉」を意味するものとばかり思ってましたが、ホンとは「外国との交流」だったんですね。
これじゃあ、吉田茂も草葉の陰で泣いてるわなぁ。
4畳半だけで通用する思いやり
さて、公的資金の再投入が議論されてます。もうスキームもできました。
あとは実行だけですね。
この金融機関の体質は実は公務員と同じなんです。
なぜなら、銀行に勤めようなんて人間は、公務員と体質が同じだからです(身内に多いからよくわかるんです)。
つまり、リスクをテイクしたくない。
「ボク、子どもの頃から勉強してきて、いい大学入ったんだ。就職するにしても、リスクのない会社に入りたい。それがエリートの特権でしょ?」
バカ者!
エリートだから、リスクをテイクするんじゃ。リスクのない部分はノンエリートに差し出すのが真のエリートだろうが。
そういう人間はエリートとは言わないの。たんなるガリガリ亡者っていうんだよ。
リスクをテイクしようとしない人間が、リスクを絶対に取らない会社に入って、リスクを取らない仕事ばかり担当してたら、どうなるか。
これは200%、リスクを取らなくなります。よって、あらゆる施策は先送りになるんです。無理なんです。リスクテイクや危機管理なんかするのは。危機なんて、出会ったら腰抜けちゃいますもの。
だからね、むりやりリスクをテイクさせようとするなら、上からガンガンやるしかないんです。
悲しいけど、戦後、日本は金融機関が公務員化し過ぎてしまいました。過保護のあまり虚弱体質になり過ぎました。そして、ムラ社会が形成されてきたわけです。
ムラ社会の特長は3つあります。
1出る杭は打たれる。
2長幼の序をはっきりさせる。
3しきたりがのさばる。
こんなムラ社会で、前頭取の失敗を後輩たちがさらけ出すわけないじゃないですか。そんなことしてごらんなさい。
「お前、頭取になれたのは、だれのおかげか知ってるのか。恩を仇で返す気か!」
この構図(ビジネスモデルか)が全国の金融機関で行われているのです。
この4畳半(頭取室はもっとでかいけど)の中だけで通用する「思いやり」が積もり積もって、いま、日本全体に暗雲を立ちこめているわけです。
政治家もエリートも私利私欲。自分が代議士という名の「機関」であること、取締役という株主の代行機関であることを忘れてしまって、オーナーの如く、振る舞ってきた。
そこに、悲劇があるのです。
「もう笑うしかないよ」
喜劇にならないことを祈る日々です。