2002年02月18日景気回復は「欲しい!」を刺激することにある

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ニーズはもう満たされている


 ブッシュさんがやってきました。

 一緒に、パウエルさんとライスさん。これは本気ですね。日本と韓国、そして中国とのお話をするという道中ですね。水戸黄門みたいなものか。

 日本には構造改革もいいけど、景気をなんとかしろっていいに来たんでしょうね。

 とくに、景気の冷え込み、落ち込みの原因たるべき、デフレ対策をきちんとするようにと釘を差したと思われます。

 でも、こんなこと、わかってるでしょう、小泉さんだって。

 株価は1万円を行ったり来たりしてますが、もしかすると、この黄門主従の通り過ぎた後、スルスルっといったん1万1000円〜1万1500円を超えるかも知れませんなぁ。

 でもね、景気回復って言っても、いまや、ものもサービスも足りてますでしょ。ユニクロだって、フリースに飽きちゃったから失速したわけでしょ。

 景気回復の諸悪の根元は、未来が不安だからお金を遣いたくないということもあるけど、問題は欲しいものが見当たらないってことじゃないかな。

 パソコンにしても、ケータイにしても、「これだけできればいいや。もう機能はこれで十分」ってなもんでしょう。

 「欲しい!」を刺激しないかぎり、いらないんです。ニーズはもう満足されてるんだからね。

 でも、「欲しい!」とそそられるものがない。

 つまり、景気回復とは、どこまで行っても企業努力に全責任があるわけです。

 需要がないことというのは、出すお金に対してそれに見合うだけの「お値打ち品」が見当たらないということですから。

 間違っても、古いケインジニアンみたいな政策を採っても失敗するだけです。宮澤さんは頭はいいけど、民の心がわからない政策ばかり採ってましたもの。いまの不景気は旧大蔵省と彼が作ったようなものでしょ。



穀潰しを消しても生産性は上がらない

 ところで、構造改革って、なんのためにするのかね。

 ムダを省くためですかね。

 だから、省庁再編したり、特殊法人の整理をしたり、民間に任せられるものは移管していくってんでしょうかね。

 思うに、結局は政治家の意識改革と公務員改革がメインなんでしょうが、この二大組織は一筋縄ではいきませんよ。なぜなら、権力がありますし、自分たちがガンだなんて思ってないですからね。生産性のない組織でずっと生きてきた人たちには生産性なんてわかりませんもの。こんな言葉、辞書の中だけのものであって、現実感が無いと思いますよ。

 構造改革すると、どうして景気が浮揚するって論理になるんでしょうか。

 たしかにムダな特殊法人がなくなれば、国が抱える借金の垂れ流しはストップできそうですけど、これで景気が良くなるとは言えません。だって、元もと生産性の無い人たちがカットされるだけですもの。穀潰しはいなくなったけれども、それで貧乏が無くなるわけではありません。

 景気回復は「欲しい!」を刺激することにかかってます。欲しければ、借金してでも買うんです。

 人間というのはそういう動物でしょ。