2002年02月11日すべての評価は貢献度で決まる

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実力より貢献


 年俸制を導入する企業が増えてますね。

 大企業でも中小企業でも、社長から見れば、会社に貢献してくれる人にはドンと出したい。かといって、働かない人間には少しのカネでも出したくない。できれば、辞めて欲しい。

 これが人情です。

 年俸制はメリハリを効かせて、貢献する人にはドーンドンドン、貢献しない人にはトンと、まぁこうなるわけです。

 会社から見れば、実力などどうでもいいんです。

 「オレはこんなに実力があるんだ」

 「やれば、できるんだけどね」

 でも、潜在能力などどうでもいいのです。そんなものより、実際にどれだけできたのか。貢献度だけが評価されるんですね。

 年俸制が増えるということは、いま、会社への貢献度を一人ずつ見直してるということです。

 ホントはね、人件費なんてたいしたことないんです。ガバッと稼ぐ人にはドーンと10倍にしたってかまわないんです。みんな言いますよ。

 「ホントにやってくれるなら、10倍出すよ」「でも、ダメならすぐリストラだ」ってね。

 だから、いま、商社で増えてるのが「来たれ、道場破り」ということですね。

 自社内ではとてもいないようなスペシャリストを社外から調達することが目的です。でもね、そのわりには評価が少ないんですよ。某商社など、たったの1千万円ですよ。

 こんな金額で来るわけがない。だから、プラス出来高払いにもしてるんですが、これでも最大2千万円まで。少ないよね。これじゃ、たいしたスペシャリストは集まらないですよ。

 累進課税王国ニッポンの税制を考えてくださいよ。来年度の住民税などを考えたら、この倍は必要でしょ。

 昔のお雇い外国人など、もっと払ってたでしょ。ノウハウというのはそれだけの付加価値があるんです。



サラリーマンは永久にカモです

 これはサラリーマンの世界だけではなく、政界だってそうなんです。

 ホントに仕事してくれるなら、10倍出しますよ。

 「あのセンセはわしの会社に仕事もってきてくれたけぇ、献金をドンと払わにゃ」

 「このセンセもそうよ。わが国にドーンとODAを回してくれたけぇのぅ」

 だから、献金が増えるんです。献金が多いということは、そういうことでしょ?

 「いや、理念に共感してるんです」

 「日本に必要な方だと、尊敬しております」

 そんなウソ、通るわけないでしょ。

 貢献度が高いからドンと献金が入る。国会議員が町会議員みたいな仕事してるのも、地元への貢献をしたいからです。族議員が潤うのも、利益団体に税金を引っ張るだけの貢献をしてるからです。

 そして、地域エゴ、業界エゴと利害の一致する政治家が大いに貢献するわけです。

 でも、政治家がいちばん欲しいのはお金ではなく票ですよ。票が、議員バッジが献金の元なんですから(バッジビジネスとでもいうんでしょうか、こういうの)。

 さてさて、サラリーマンの医療負担本人負担3割が決定しましたね。構造改革を旗印に掲げる小泉さんですけど、よくまぁ、サラリーマンが3割負担を認めましたね。

 「オレは認めてないけど」

 でも、小泉さんが指示通りになっちゃったでしょ。ホントは認めたくないけど、サラリーマンって何も言わない。無色透明で物言わぬ存在ですものね。だから、取りやすいわけです。

 政治家はサラリーマンに貢献する必要など考えてません。だって、票にもカネにもならない人たちなんですから。

 これから、またドンドン取られると思うよ。