2002年01月14日古新聞を読むと見えてくるもの
カテゴリー価値ある情報」
経済がかなりダイナミックに動きつつありますね。
ダイエーが産業再生法の適用を申請してるとか、殖産住宅が民事再生法を申請してるとか、とにかくダメはダメと白黒がはっきりしてきましたね。
ホントにわが国の金融機関の経営者というヤツはギリギリのギリギリまで態度を保留して、リスクと責任を取ろうとはしないんですな。
これ、もっと昔にはつきりできたはずですよ。「失業者を大量に出して社会を不安定にさせたくない」というのは建前で、銀行はわが身のことしか考えていないはず。他人のことなど配慮する余裕なんてないものね。
殖産住宅なんて、ついこの間までテレビでバンバン(でもないか)宣伝してたのに、竹下景子さんはどうすんだろう。
「わが家も殖産住宅です」なんてね。
まっ、これからはリフォームに専念するらしいから、「いや、これからも殖産で頑張ります」とかってまた出てくるのかね。
円安にシフトする
この新年の間に、去年1年間の膨大な新聞、雑誌の山に埋もれながら、1つ1つチェックしてたら面白いですな。
経済見通しは何種類もありますが、基本的に6カ月くらい経たないとわかりませんよね。その中で、半年前に言ってたことがズバリ当たってる人もいれば(あまりいませんでしたが)、まったく外れてる人も少なくありませんでしたね。でも、当たってた人の意見を総括しても、たいていは「どうせできないけど」という条件付きなんですね。
たとえば、こうです。
「1ドル150円くらいの円安にすると、日本はかなり景気が良くなる。場合によってはデフレ経済も解消できる。ただ、150円に持っていくことは困難だ」
理由は3つ。
1 円安に持っていく方法がない。政府、日銀は常に後追いなんです。為替介入なんて、その最たるものですよ。民間資本が海外にガバガバ出ていかないと円安にはなりませんよ。
でも、そんな状況ではありませんでした。
2 円安をアメリカが容認してくれない。とくにブッシュはそうだ。
3 円安にしたら、アジアのそこかしこでパンクする国が出てくる。
だから、無理だっていうわけです。
でも、テロ一発で状況は変わりました。
日本はマクロで見れば基本的に円安に行くのではないでしょうか。
インフレ指向だといっても、地価が狂乱的に上昇することはないでしょうね。「(首都圏の)地価は上がる」と断言する経営者もいますが、わたしは基本的にまだ下がるのではないか、と考えています。というのも、日本の物価はデフレではなく、国際水準に近づいているだけですよ。海外の安い人件費で作ってるんですから、まだまだ下がるのではないですか。
地価もまだ下がると思います。理由は、不動産がだぶついているからです。10年単位で考えれば上がるかもしれませんが、5年間はダメでしょう。その間に日本経済が回復すれば万々歳ですが、わたしは無理だと思います。
そして5年後には、「金持ち日本人」と「貧乏日本人」とに2分されていることでしょう。家庭でも、お父さんは貧乏、息子は金持ち、あるいはその逆。そんな気がします。