2005年03月07日「斎藤一人の百戦百勝」「死ぬまでに観たい映画1001本」「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」


1 「斎藤一人の百戦百勝」
 小俣貫太著 東洋経済新報社 1680円

 この人、銀座まるかんの代理店をされてる人ね。
 母親が小俣和美さん。齋藤一人さんのお弟子さんの1人ってわけ。で、その息子さんですね。

 で、いつも通り、一人さんの易しくて、簡単で、シンプルな言葉の中に真理が見えてきますね。

 「困ったことは起こらない」って、一人さんが言ってるけど、これどういうこと?
 これは困らないからですね。困っても困らないようにしてしまうから、ほら、困ったことが起こらない・・・ってことになるわけ。
 トラブル、アクシデントは困りますね。けど、トラブルが起きても、こうすれば解決するっていう方法が浮かべば、もう困らないでしょ。
 困るのは、解決法が見つからない時、あるいは見つけようとしない時。だから、いつも困ってる人は解決するのが面倒なものぐさな人なのよ。

 困るのが自分の仕事だよって考えてる人は、困ることがありがたいの。
 そういう経営者、たくさんいますよ。
 「おっ! 待ってました。ウェルカム・トラブル!」ってね。こういう人が経営の達人というか、人生の達人になれるわけ。

 この世で起こることは、すべて神様から試されているとわたしは思ってます。
 「これでも困らない? じゃ、こんなのどう?」
 「これでも幸せ? じゃ、これは?」
 どんどん宿題が出される。で、めげずに回答する。この連続なんですよね。

 「商売がうまくいかない場合、何か変えろというメッセージ」だよ。
 「失敗=これは小さな成功だ」って考える。
 「夢をかなえるにはお金がかかる。夢だけ語っていれば、お金はいらない」
 「貧乏波動ってのは、心の貧しさが出すんだよ」
 「この程度のものを手に入れるのに、お金が出て行くならいらない」
 「大事なものを大切にすると、それは残ってくれる」
 「不思議なことは楽しい」
 「奇跡はいつも続いて起こる」

 一人さんの名文句がつまった好著。
 150円高。
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2 「死ぬまでに観たい映画1001本」
 シュナイダー総編集 ネコ・バブリッシング 5775円

 カラー、白黒たっぷり写真と解説。
 国籍、主演、制作、撮影、音楽、オスカー、DVD・・・データも必要にして十分だもんね。

 もちろん、邦画もあるよ。「東京物語」「七人の侍」「「千と千尋の神隠し」「砂の女」・・・とかね。

 解説がたんなるストーリーの説明になってないとこがいいね。エピソード、見所などなど、「こんなこと、知ってる?」とばかり著者が蘊蓄を傾けています。
 勉強になりますわ。

 けど、わたしゃ、この三分の一くらいしか観てないね。また、なんだ、この映画入ってないのっつうのもあったし。
 「フライド・グリン・トマト」とかね(これ、いい映画だよ)。
 150円高。
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3 「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」
 江部康二著 東洋経済新報社 1575円

 元々、主食を抜けば糖尿病が良くなるのでは、という仮説を立てたのはお兄さんだそうですね。

 ふーん、糖尿病かぁ・・・。これが遺伝的要素の多い病気だとすると、うちは完全にこの血統だね。血糖の数字が高い血統なのね。
 ほら、暴飲暴食のグルメ好き。で、高脂肪、高コルステロール、高脂血、辛いもの、しょっぱいものが好きと来たら、もう一直線でしょ。

 わたし、二年前に不整脈で二回、救急車で運ばれてるんですね。けど、救急車の中とか、病院でペースメーターつけられると、「異常、ありませんどぉ?」だって。けど、翌日もまた救急車。
 もちろん、呼ぶのはわたし。
 「また、大袈裟なんだから、やめなさい。係の人が可哀想でしょ」と家族は止める。しかし、「そうは言っても動悸が激しいんだもん!」とわたし。
 遅くまで飲んで、永ちゃんのDVD見て興奮したからかなぁ。
 いずれにしても、医師からは20キロの減量を命じられてしまいました。

 ・・・で、20キロ減量してしまいましたよ。1カ月に10キロずつ、計2カ月で20キロ。さすが、「人間風船」!
 医者がびっくり。だって、あらゆる数値が改善しちゃったんだもの。γGTPはもちろん、ありとあらゆる数値が健康と示しているのです。

 わたしのダイエットのやり方はいずれ本にするとして、この先生のノウハウ、実はダイエットにもおおいに効きますよ。奇しくもわたしが実践していたことと相通じる点があります。
 主食を抜くってことね。酒食を抜くわけではありません。

 白米、うどん、パン、パスタ、餅はもちろん、そばも抜く。イモ類もダメ。牛乳、ヨーグルト、野菜ではニンジン、かぼちゃ、とうもろこし、果物はほとんど、あと、ビール、日本酒、ワインはダメ。
 そのかわり、肉や魚、油ものはいくらとってもかまわない。

 結論は、糖質をカットすること。これがキモなのね。

 普通、糖尿病ってというと、日本の治療はいまだにカロリー制限でしょ。だって、戦後、食生活が向上して、高脂肪食ばかりになった。これが悪いって。
 けどね、これ、カロリー摂らなかったら、そもそも、生きる元気がなくなっちゃうじゃないですか。

 糖尿病の構造ってのは、血糖値が異常に上がる病気なんですね。けど、この血糖値をあげる原因はほぼ糖質、すなわち、炭水化物なわけ。タンパク質や脂肪も糖質に変換されるけど、これはめちゃくちゃ遅い。血糖値をあげるまでにはいたりません。
 糖質をとらなければ、血糖値はわずかしか上がらないから、インスリンを追加分泌する必要がほぼなくなるんですね。

 食事で糖質や脂質を摂ると、人の身体はそれをグリコーゲンと体脂肪という形で蓄積します。グリコーゲンを蓄えている場所は肝臓と筋肉。で、蓄えられる量も限られています。
 たとえば、体重が50キロ。体脂肪率が20パーセントという人の場合、脂肪は9万キロカロリーもあるのに、グリコーゲンはたったの1千キロカロリーしかない。
 人間が一日に使う熱量は1800キロカロリー。とすると、9万キロカロリーってのは、50日分あるわけ。ところが、グリコーゲンは1000キロカロリーしかないから、本気で運動すると1〜2時間しかもたないんです。アテネオリンピックの選考会ともいうべきマラソン大会で高橋尚子が39キロ地点でまさかの失速をして、オリンピックに出場できなかったことがありました。あの時、小出義雄監督がなんといったか。
 「Qちゃんにはあと2キロ太らせたかったね。食事チェックの間違いです」
 グリコーゲンが足りなかったのね。
 これ、激しい運動をしたりした時、血糖値を上げて、インスリンを追加分泌させる。で、血液中のブドウ糖を取り込んでエネルギー源として使うわけさ。

 つまり、人間の構造はグリコーゲンをおもなエネルギー源として生きていくようにはなっていないのよ。体脂肪を燃やして生きるのよ。
 安静時だって、筋肉や内臓など、ほとんどの組織が脂肪をエネルギー源としています。
 150円高。
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